かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

インテル、次期CEOにポール・オテリーニ氏が正式決定

2004-11-12 23:20:12 | 株式
9月にインテルの市場における役割の変化について報告した時、オッテリーニ現社長の次期CEOが内定していることを書いたが来年5月正式就任が決定した。 このところ主力商品の出荷延期、開発中止が続き、PC市場成長の軟化、製品多角化の難航などの為、インテルの市場での影響が徐々に低下していると感じている。マーケットは依然として業績発表を注視しており重要な指標には違いないが、かつてのようにインテルの業績と相場が連動して動かなくなったと感じている。多角化に失敗し、全ハイテック市場におけるインテルの位置が相対的に低下した為である。 多角化の失敗はインテルがPCの成功体験から抜け出せなかっただけではなく、一方では他の業界がビジネスモデルを絶対にWintel化させないという強い決意が働いた為でもある。

社長として多角化の旗を振ってきたのはポールであり、CEOになったからと言って直ちに新しい事態にはならない。PCのように一人勝ちのビジネスモデルはもう出来ない。振り返ると多角化の屍が続いているが、失敗は本業が成長している限り容易に取り戻せた。インテルがリーダシップを取れる領域が狭まっている。しかし彼は実質インテル初めての営業出身のCEOであり、過去の経験が示すように市場の変化や新しい動きを見る目の確かさがある。 少なくとも的確な人材の配置と再編成を行いPC及びその関連事業から得る利益をできるだけ長く効率よく確保できる仕組を作る事は可能であろう。 その上でPC以外の分野で利益の出る事業を開拓し育てることが出来るかどうかは大きな挑戦であろう。手腕の見せ所である。当面引き続きそこそこの業績を期待することができるが、2005年度世界PC市場の軟化を考えると中立からやや弱気にせざるを得ない、と言うのが私の予測である。 


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大統領選後知恵: 青い不安

2004-11-12 12:58:42 | 国際・政治
選挙結果をどう見ているか知り合いの米国人に聞いてみた。私の知り合いは主に東部及び西海岸にいるハイテック関連のビジネスマンなので、聞くまでもなくケリー支持が殆どである。しかし、彼らとは今まで政治の話をしないように用心して付き合ってきた。その中で南部でも働き、特に日頃人との接触が多い現場での経験がある友人に恐る恐る聞くと、ケリー支持で今回の結果に失望していることを予想外に率直に伝えてきた。彼の意見にはある共通性が見られるので抜粋して紹介したい。

彼は下記のように一部報道されたブッシュ反対派の深刻な落胆と同じ反応を示した。身近な友人のブッシュ政権への強い嫌悪感と将来への不安は予想以上で正直なところ驚いた。
My fear now is that Bush and his staff, who I believe are the real drivers of the government (and are more dangerous than Bush), actually believe that they have a mandate to become even more extreme. I fear that one of the nuclear powers will in fact act like Bush, and attack us proactively, before we attack them.

通常言葉には出して言われない本音が続いた。彼がブッシュの票田である赤い州(中西部及び南部の州)で働いた時、青い州(民主党票田の東部及び西海岸諸州)から来た管理者の元で労働者は昔から上に従順な文化の土地の人で指示待ちのフォロワーであったと断じている。ブッシュは数年かけてこの人達にピッタリ合わせた選挙戦略と自らのイメージを作り上げ、それが成功した(ブッシュ家自体は東部のエスタブリッシュメントである)。一般の報道ではここまでは言い切れない。 
As an aside, my read of the "red" states vs. the "blue" states can at least partially be explained by this: cultures in the "blue" states have historically been driven by the leaders in business & society. People in the "red" states have typically been followers, who prefer to show up each day & have someone tell them how to think. I have worked at a few manufacturing plants in "red" states; the workers were local, and the management staffs were almost entirely from "blue" states. Bush has spent several years fine tuning a process of finding the followers, and posturing himself as a self-rightous, church-going fundamentalist. He motivated them with fear, told them how to think. It worked.

例えは良くないが私にも逆の立場から類似の経験がある。ワシントン州政府が先端医療研究施設を作った時、地元には専門家がいないため研究所を運営する幹部は殆どカリフォルニア州から大金を投じて雇わざるを得ず、その下で地元の人たちが低賃金で働くことになり、裏でカリフォルニアから来た人達を快く思っていないという話を馴染のマッサージ・セラピストから聞き、当時働いていた工場で他州から多くのプロのマネ-ジャを雇う事は大丈夫か人事マネージャに確認したことがある。 

いずれにしても、彼は潜在意識下で劣っている人達に選ばれた頭の悪い大統領が何をやるかわからないと言う先に希望が見えない不安があり、これは彼個人の思いというより民主党支持者が共通に持っている言わば「青い不安」であると思われる。 今や「赤い州」、「青い州」は流行語になっており、今後の米国政局の成り行きを語る上でのキーワードになりそうである。


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする