4日の朝日新聞のコラムは欧州人の本音を示す非常に興味ある内容であった。日本で多くの著書があるオランダ人ジャーナリストのカレル・ヴァン・ウォルフレン氏が「時流自論」というコラムに「米国が失敗する意義」と題して書いた囲み記事である。最近の中東情勢の”見かけ上の”の好転が米国の根拠なきイラク先制攻撃を正当化し世界が「ジャングルのおきて」に回帰する恐れがあるため、米国は誰が見てもわかるような失敗をしなければならないというものである。
これは随分とひねくれた意見であるが、表立って言わなくても欧州人の本音であると思われる。折角良くなり始めた中東情勢を悪化させ、欧州が望む考えでリーダシップを取ってやり直さないと、米国のやり方が良かったということになり世界がミスリードされるというものである。事態が悪化して悲惨な情況に追い込まれる国の人達に対する思いやりのかけらもない非情な考え方である。米国の先制攻撃に対する非難は理解できるが、だからといってイラクが再度混乱して犠牲者が続出していいはずがない。自説の正しさを証明するために更に血を流すべきというのは身勝手すぎる。今は中東に民主主義が根付くか後退するか微妙な時期であり、欧州は今までの経緯はとりあえず忘れて中東の民主主義の芽生えを確かなものにするために何ができるか真摯に考え実行すべき時である。
これは随分とひねくれた意見であるが、表立って言わなくても欧州人の本音であると思われる。折角良くなり始めた中東情勢を悪化させ、欧州が望む考えでリーダシップを取ってやり直さないと、米国のやり方が良かったということになり世界がミスリードされるというものである。事態が悪化して悲惨な情況に追い込まれる国の人達に対する思いやりのかけらもない非情な考え方である。米国の先制攻撃に対する非難は理解できるが、だからといってイラクが再度混乱して犠牲者が続出していいはずがない。自説の正しさを証明するために更に血を流すべきというのは身勝手すぎる。今は中東に民主主義が根付くか後退するか微妙な時期であり、欧州は今までの経緯はとりあえず忘れて中東の民主主義の芽生えを確かなものにするために何ができるか真摯に考え実行すべき時である。