大阪に住む義弟が田舎の母君を見舞った際、実家の様子を見てきてくれその報告の電話が3週間前にあった。家庭菜園が雑草だらけになっているのは理解できても、砂利を敷いた玄関までの通りも背の高い雑草で覆われていたのに驚いた様子だった。
作夏の経験があったので、彼の説明でどんな様子か直ぐに目に浮かんだ。驚きはしなかったが、早く手入れをしないともっと大変になると脅迫された気分になった。この数年田舎に帰るのは義務感だけで楽しいとは思わなかったが、聞いてて何だか辛くなってきた。
その後暫らくたって母が車椅子の座る部分と足掛けの間に嵌まって抜け出せないでいたと、養老院の看護婦から電話があった。幸い他に異常がなかったそうだ。更にその後介護担当から、車椅子から床にあるものを拾って食べようとする母の姿が良く見られるようになった、医者の診たては認知症から来る異色行為かも知れない、当面おやつにゼリーを与えて様子見、とメールが来た。
去年から類似行為が散見されていたのでこれも驚きは無かったが、施設の担当は従来あから様に認知症という言葉を使わなかったので、今回メールを読んで認知症の程度が進んだのだろうと推測した。母の意識が残っている間に聞いておきたい事が幾つかあるので、もうダメかもしれないが早く母の顔を見たくなった。
聞きたいことの一つは、昨年から実家の近くにまで来た「国調」の為の田畑・山林境界の確認だが、私には同じように大事なこともある。それは子供達が年末になると母の作ってくれたカキ餅が美味しかったというのを聞き、その作り方を母に教わろうと思いながら今まで聞き忘れていた。母と子供たちの繋がりを大事にしたいと思っている。
昨日から子供たちの家族と山中湖で楽しく過してきた。彼等は夫々に家庭をもちそれなりに元気にやっていた。これで一応この夏東京でやらねばならないことをやり終えた。今度は田舎での仕事が待っている。■