一時帰国から再出国

再び田舎行きの為朝6時前に起きると、丁度家内が仕事に出かける前だった。何時もは朝彼女の顔を見ることはない。「サヨナラ、10月には戻る」と言って準備してくれた朝食を始め、何気なくテレビニュースを見ていると画面の左側に京王線の新宿－桜上水間が不通だと知らせるテロップが目に入った。

それを見て一瞬にして凍り付いた。新宿－成田間のリムジンを予約していたからだ。バスに乗り遅れると飛行機に間に合わない可能性が高い。こういう時に成田発のLCCだと融通が利きにくい。慌てて食事を済ませまだ寝ているはずの息子に挨拶もせず6時半前に急ぎ駅に向かった。遠回りだがJRで一旦立川に出て中央線で新宿に向かうことにした。

だが駅員に聞くと運転再開した、5分遅れで運行しているという。乗り場に向かうと丁度特急がホームに入って来た。車内放送が6分遅れだと告げたが、新宿に近づくにつれ遅れ時間が蓄積され最後は20分程度の遅れで到着した。結論から言うと慌てる必要はなかった。窓口で8時20分発を7時半のバスに切り替えて貰い、成田に着いたのが出発時刻の2時間以上前の8時50分頃だった。

正直言うと待合のロビーで何もやることが無く暇なのでこの記事を書いている。松山に着くと私の秘かな楽しみのカピ汁を頂こうと思っている。ひょんなことで知った和風アジアンテーストのスープで、少しねっとりした人肌程度の生ぬるいスープだ。私はパクチのような香り物は苦手なのだが、カピ汁は無臭でねっとりしているのに食感はさらさらしている不思議な飲み物だ。

オーナーはちょっと変わった中年女性で気の向いた時しか店をオープンしない我ままなので事前予約が必要だ。普段は優しいのだが何かに熱中すると客を客とも思わない仕儀に出る。慣れないとちょっと驚く。カピ汁以外の食事はごく普通の和食なのだが事前準備が必要だという。他にお客がいない時好き勝手に世間話をしながら頂くのが私は好きだ。予定通りに行けばカピ汁を頂き実家に着くのは夕方になる。■