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驚きの米大統領選(トランプ効果)

2016-11-16 19:12:23 | ニュース
トランプ大統領になった時のマイナス面ばかりを強調してきたが、プラス面も少なからずある。予想外だったのは選挙翌日からの市場の反応が圧倒的に好意的だったことだ。公約だった大幅減税やインフラ投資関連企業と、民主党政権が次々と規制をかけた(私は必要だと思うが)金融機関の株価が大幅に上昇した。

昨日はトランプと折り合いの悪かったIT関連企業まで株価が上昇した。日本を含む世界市場もプラス反応したが、ドル高の進行で原油価格は下落し新興国から資金流出しており心配な面もある。概して市場は極めて好意的に反応したが、先行き不透明感があるのも事実だ。トータルではトランプの経済政策は期待されている。

トランプは世界の警察官はしない、同盟国の安全保障についても自己責任を求めた。最大の問題はパックスアメリカーナの崩壊による世界貿易の縮小だが、我が国にとっても安全保障を問い直される大問題だ。だが、基本に戻って自国の安全保障をどう考えるか問いかけることになった。今迄は黙っていても米国が守ってくれる前提で自衛隊をどう考えるかという議論をしていたと思う。

だが、万が一米軍がアジアから引き揚げたらどうなるか。今世紀になり力の空白をついて中ロが進出した時、米国の存在の有難さを何度も経験した。かつては、米軍だけでなく国連平和維持活動(PKO)においても自衛隊が攻撃されたら例えば豪軍が守ってくれるが、豪軍が攻撃されても自衛隊は知らん顔するしかなかった。

南スーダンのPKOに参加する自衛隊に駈け付け警護の閣議決定を批判する声が強いが、こんな不公平な平和貢献の姿は私は恥ずかしいとすら思う。普通に子供達が議論する時こんなロジックは絶対通用しない。トランプの暴論は単純にこういう不公平さへの問いかけになる。平和憲法の考え方が身勝手と捉えられないようにする解もあると思う。人間関係に置き換えたら、そんな奴は絶対に友人にしない。多分、誰でもそのはずだ。

移民の問題についても、自国に1100万人もの不法移民を抱えたらどなるか。まず、この数字は米国でしかありえない数字で、どう考えても異常だ。移民を毛嫌いする人が多く、殆ど受け入れてない日本人が四の五の言うことは出来ない。寧ろ、この機会に日本人ももっと積極的に移民を受け入れるよう考え直す時が来たのではないだろうか。トランプが大統領になったのを受け、メキシコ政府は米国非難を控えて自主的に不法移民を抑制すると私は予測する。どちらが問題か明らかだ。

アメリカ第一(保護貿易)、安全保障も相互に分担すべき、不法移民追放と国境の壁を築く、など表現が強引かつ露骨で知的ではないが、我々が深く考えるのを回避し先送りしている問題でもあると認識すべきだ。米国でも建前重視(それはそれで重要だ)で議論されない問題を掘り起こしたことになるのではないだろうか。■
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