かぶれの世界(新)

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トランプが生き残っていた!

2021-03-03 20:21:25 | 国際・政治
私がトランプ前大統領の政治生命が終わったと思ったのは、1月6日に彼に煽られた暴徒が連邦議事堂乱入から10日前後だ。側近や共和党議員の離反が報じられ国民の不支持が60%を超えた時だ。弾劾はなくとも民事裁判などで過去の不祥事が次々と暴かれ徐々に支持者が離れていくと予想した。

それから2カ月足らず、トランプ氏は共和党内での影響力を見せつけた。フロリダ州で開かれたCPAC(全米最大の保守政治活動会議)で演説をぶち、会場の共和党支持者は沸きに沸いたらしい。保守派の中では彼は圧倒的な支持を受け、次の大統領選模擬投票で55%の票をえたという。

民主主義を破壊するような暴動を煽った映像をずっと見せつけられたら、米国内のトランプ支持は徐々に弱まる、現にその兆候が始まっているという私の読みは現時点では外れてしまった。私にとって、それは同時に「米国への信頼の崩壊」の恐れであり、未来の「恐怖」であった。

こんなに明々白々な証拠映像を見ても依然として共和党員の半数はトランプを支持している。こういう人達が何千万人もいるとしたら、彼等の支持で2024年の大統領選でトランプが再選された米国は、一体どういう国になるか想像するだけで「恐怖」なのだ。

1月6日暴動の捜査が進むにつれ200人余の逮捕者の大多数は、白人の貧困労働者や極右でなく弁護士や医者等だったというのも驚きだった。彼等は「貧しい馬鹿」じゃなく知的白人が少数派になる恐れで暴動に走ったという。これが事実なら貧困労働者よりヤバい、米国がヤバいと思った。

更に事態はもっと酷い。共和党議員の殆どがトランプを支持している、政策云々ではなくトランプに睨まれたら次の選挙に負けるからだ。弾劾裁判でトランプ有罪の手を上げた10人ばかりの共和党議員にトランプは刺客を向けるという。背景は圧倒的多数のトランプ支持者が力の源泉なのだ。郵政民営化を進めた小泉首相時代を思い出した。

唯一の期待はバイデン大統領の政策が上手く行き、トランプより強い米国民の支持を受けることだ。バイデン大統領は大統領令を連発してトランプ時代の米国を作り替えようとしている。その柱はコロナ対策と世界の民主主義国との対中ロ同盟であり、私は正しいと思う。

だが一方で、オバマ大統領時代の理想先行で実行力に欠けた姿を見たくない。ここに来て具体化し始めた政策のなかには、民主党左派に配慮したものがあり私には「やり過ぎ感」が漂う。更にトランプ前大統領が世界のあちこちに遺した傷は複雑で、必ずしも善悪で片づけられない難問がある。一つ間違うと生き残ったトランプイズムが復活するかもと、私は急に弱気になった。■
コメント
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