かぶれの世界(新)

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法事が続いた宴の後

2018-05-06 16:32:36 | 日記・エッセイ・コラム
華やかな暴風
先週初めから家内に加え子供達とその家族が東京からやってきた。義母の一周忌に合わせ7月に死んだ母の三回忌を頼み込んで前倒しして貰い、4日5日に連チャンで実施する法事に参加するためだ。孤独な私の田舎暮らしが花が咲いた華やかさと暴風が吹き荒れた騒ぎで賑わった。

義兄の17回忌を兼ねた義母の法事は昔風の儀式で坊さんが3人もいて長いお経が続き、お経の途中から焼香が始まった。家内の実家は我が家に比べると多産系の一族で、参列者は数人の親戚と義母の子供・孫・曾孫の七割程度でもお堂が一杯になった。一方我が家はその逆で子供お孫も合わせて両手で足りる上に家族葬の流れで親戚も呼ばずこじんまりしたものだった。

近況を確認
義母の法事では施主の義兄から、我が家の法事を前倒しをしてくれたので東京からの家族も参加してくれたと感謝された。実際は子供達には無理をしなくともいいと伝えていたが、子供達が自発的に参加してくれたもので私も彼等に感謝した。彼等や孫達も同じ年頃の人達と一緒に楽しめたようだ。

私も参列した方々に挨拶し、話の合う同い年の義兄と近況を確かめた。彼は退職後プロ並というかそれ以上の農業活動をしているらしい。また薬品会社に勤める家内の甥からシャイアーの買収について議論を戦わし、同年配の親戚の方に聞かれ我が家の一族の歴史について詳しく説明した。

私は長曾我部氏が滅亡し山内氏が土佐の支配者になった時逃げて来たと説明したが、後出する和尚は法事のお経の後で一族のお墓の前で歴史を語り、長曾我部氏四国統一時に当地に来てそのまま土着したという。米子から転地されてきた大名加藤氏は刀を捨て農民になる条件で許したと言われている。

住職とは寺の庭を石庭風に作り変えたのを褒めると、次々と面白い話を聞かせてくれた。東福寺の副議長に出世した今故郷の小寺と京都の東福寺を行ったり来たりと忙しいらしいが、私には京風の白砂の入手が彼の最大のテーマみたいに聞こえた。色々な人と話が出来ただけで良かったと思う。

和尚と施主の競争
翌日は我が家の母の三回忌で、出席者は私達夫婦と子供2人と孫3人に義弟のみで質素で静かな法事だった。いつもの様にお経の後何も言っているか定かでない説教を聞き、西側の山にあるお墓に向かい急な階段を昇って行った。79才になる住職の足元は定かじゃなかった。

聞くと登りが特にきついらしい。私も膝が痛いが彼は息が続かないようで、短い坂の途中で休みを入れて何とか我が家の墓まで辿り着いた。先年癌の手術をしたはずだが、今度は肺気腫だと自分で言われた。次の法事(七回忌)は和尚も私もないなと思った。今まで冗談で次はどっちかと言い合っていたが、どうも和尚が先になりそうだ。私も自信はない。後は子供たちの判断に任せるしかない。

暗転
家族との最後の夜イタリアン(と思っていた)を食べに出掛けた。ところが、メニューにはミートソースとクリームパスタだけ、ピッツアが5種類もあり、カレーライスとかなんでも出す洋食屋に変身しておりちょっとがっかりした。味も期待した通りではなかった。そこから運勢が変わった。

その帰りに家内が言い出してワインを買いにショッピングセンターに立ち寄った帰り、高速道路下の通りに出る信号が黄色から赤に変わる時強引に交差点を左折した。そのとたん後方に点滅する光が見え、途端に今迄の楽しい家族との会話が暗転した。その先の広場に停められ信号無視の9000円の罰金を命令する切符を切られた。2点減点でゴールドカードカードから青色に変わる。

パトカーに乗せられ事情聴取された後、罰金を払っても3ヵ月間注意せよと警告を受けた。免許証の情報を書き取っているのを見て米国ではその場でコンピューターで免許証を確認していると言うと、聞かれてワシントン州とカリフォルニア州だと答え当時の経験を説明した。話をしているうちにがっかり気分が普段の話好きに戻り少し立ち直った。最後に私らしく「お仕事ご苦労様です」と言って家に向かった。家内も嫁も同情する言葉の裏で下を向いて少し笑っていると勘ぐった。

孤独な生活を再開
家族全員が東京に向け夫々に我家を出て行き、田舎の家で孤独な一人暮らしを再開した。家内や娘と嫁が汚いとか臭いと言いながら実家の気付いたところを清掃し綺麗にしてくれた。残してくれた食料や残り物で暫くは手抜きしても食事には困らない。

賞味期限は気にしない。気を付けるべきは好物の甘い物を沢山残してくれたことで、少しづつ注意して食べて行く積りだ。私の気分を反映したかのように午後から雨が降り始めた。夫々に東京に戻ったり、松山の旅館に一泊したりした家族からLINEが入った。一安心した。■

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