20日朝、ワールドカップ・アジア最終予選で日本代表がカタール代表に3-0で快勝したニュースを聞いて嬉しい驚きだった。今まで勝ったことが無く、ホームゲームも分けた強敵のはずだった。
最近は一時の熱が冷めて、ワールドカップといえどもサッカーのニュースは特別扱いされなくなった。朝食をとりながらニュース番組を見たが、スポーツを取り上げらるまで試合があったのかすら疑う雰囲気だった。快勝したと聞いて全く予想外、最初耳を疑った。
ネットやスポーツニュースでその後チェックしたが、意外という見方は見当たらなかった。私には、ジャパンの勝ち方と、アデレードを圧倒したガンバの勝ち方は全く同じように見えた。ガンバの攻撃的なチーム戦術が敵を翻弄したと同じ印象を受けた。
カタール戦の勝因を個人とチームに分けて分析してみる。
ガンバでは遠藤が司令塔でゲームをコントロールして勝ったが、今回の中村俊輔は後方で渋い働きをした。中村は守備の人ではないのだが、彼が後方にいてボールを持つと守備陣が落ち着いた感じが出た。前線で無く、後方にいた正にその効果で、却って攻めに鋭さが出たように感じた。
3点取ったが、急に決定力が高まったとは言い切れない。報じられたように、カタールの守備には穴があった。1点目はセンターバックの二人はハイボール処理と位置取りの弱点をついた。2点目はバックスとその前の中盤に開いたギャップをついて、玉田がフリーで見事なシュートを決めた。
この試合だけを見るとジャパンの実力が1枚上で、何故ホームゲームで引き分けたのか理由が分からない。それは気合か、戦術か、岡田監督のチーム戦術が浸透した結果だったのだろうか。
何がジャパンを突然変異させたのだろうか。私の気がついた理由は「速度アップ」だ。
第一に、中村俊輔がインタビューで指摘していたように、体格よりも日本人特有の俊敏さ(アジャイル性)を優先したチーム構成になっていた。第二に、ワンタッチのダイレクトパスが非常に多かった。これを組み合わせると、ジャパンの素早い動きにカタールがついて行けなかった。
多分、それに加えて天候が味方した。気温が思ったより低かったので、最後まで精神・体力ともにバテずにプレス気味の全員守備が機能した。
最後に、これで勝ち続けることが可能だろうか、もっと強い相手にと戦った時、例えば2月に予定されているオーストラリア戦でも通用するだろうか。明らかにガンバが戦ったアデレードとは違う、欧州の一線で活躍している選手が出て来る。
日本選手は守勢に回った時パフォーマンスが酷く低下する傾向が強い。言い換えれば、プレッシャーに弱い。カタール戦で発揮したワンタッチ・ダイレクトパスの精度を高めれば、適度に距離をとりながらゲーム展開をスピードアップする戦術が機能して十分戦える、と期待したい。■
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