かぶれの世界(新)

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台風前夜のジャズフェス

2014-10-14 09:45:46 | 音楽

 昨日の昼小雨の中、最寄りの駅近辺の商店街に弁当を買いに出た。オカズのカツを揚げて貰う数分間断って駅の周りを歩くと、ちょっと洒落た黒いTシャツを着た男性がJazz in Fuchuのパンフレットを配っていた。「雨だけどやってんだ」と声をかけると、「屋内会場だけになりましたが、やってます。駅の向こう側のモールでもやってますのでどうぞ。」と返事が返って来た。

 大震災で自粛していたジャズフェスが5月から10月に時期を変えて再開したと息子から聞いていた。今迄は田舎にいて聞けなかったが、今年こそと思っていたのに台風が来て残念と思い、そこで思考停止していた。モールまで足を延ばすと広場に小さな人だかりがあり、そこからクラリネットが聞こえて来た。直感ではプロの音だ。やっぱり生は良いなと思いながらトンカツ屋に戻った。

 台風19号が速度を速め日本縦断しそうな勢いで午後になると徐々に雨足が強くなり、とても外出する気分にならなかった。夕方になって読書に飽きてコルトレーンを聞きながら、改めてパンフレットを見た。今年は市内の23会場で120のバンドが参加するという。学生や社会人からプロまで参加するが、有名な阿佐ヶ谷みたいに一流ミュージシャンは出演しないと思っていた。

 だが、パンフレットのプログラムを見るとメイン会場のトリで、ジャズフェスのアドバイザーをやっている谷口英治と彼のカルテットと、大井貴詞(Vib)と赤木りえ(fl)がゲスト出演して即席のセッションが予定されていた。この人達を無料で聞ける、これを見逃す手はないと急に思い立ち雨の中ウィンド・ブレーカーを羽織って足早にけやき通りのホールに向かった。10分足らずの距離だ。

 会場はあちこちに空席が残っており、5列目センター付近という絶好の場所に空席を見つけた。待ち時間に洗足学園の学生バンドが通路をマーチングした。耳元で管楽器やドラムをガンガンやられて耳がおかしくなった。本番は最初にカルテットだけで2曲、その後ゲストが加わって3曲やった。学生バンドで耳がおかしくなったのか、コルトレーンと聞き比べたせいなのか、或いは即席のセッションのせいかはっきりしないが、初めは音が過剰に主張し合っているように聞こえた。

 最近CDばかりでライブで聞かなくなって、生の音に慣れてなく圧倒されたせいかも知れない。それでも谷口氏がちょっとファンキーだという4曲目あたりから私の耳にもなじんできたように感じて、生演奏を楽しめたと思う。(いつも理由にする)年のせいで聞いたことがあるはずなのに最後のルパン3世のテーマ以外に曲名が全く思い出せなかった。情けない。更に強くなった雨の中自宅に戻ると7時半ばで、家族は夕食が終わる頃だった。■

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ロイヤルズの快進撃は奇跡か

2014-10-13 14:16:20 | スポーツ

 MLB野球がポストシーズンに入って、誰もが予想しなかったロイヤルズが快進撃を続ける異変が起こっている。シーズン終盤に入ってヤンキースなどの有力チームが脱落し、何とかワイルドカードに辿り着いたという印象だった。ところが、ワイルドカードの一発勝負で大差を追いつき延長でしぶとく勝ち残って勢いがついた。スーパースターが並ぶラインナップを揃え絶対有利とみられたタイガースに勝ち、エンゼルスに3連勝して地区チャンピオンになり、返す刀でオリオーズに2連勝してリーグチャンピオンに王手直前まで来た。勝った相手は優勝候補だった。

 このロイヤルズの快進撃を見て、レークプラシッド五輪(1980年)で米国のアマチア・ホッケーチームがソ連に勝ったゲームを思い出した。当時の五輪ホッケーの参加資格はアマチアに限られており、国家お抱えで実質プロのソ連は世界最強と言われ五輪4連覇ののホッケーチームだった。それを無名の学生主体の米国チームが粘りに粘り、優勝間違いないと言われたソ連チームを大接戦で制したゲームで全世界を驚かせ、氷上の奇跡と呼ばれて米国民の心を熱くさせ後に映画にもなった。

 片田舎のカンザスシティのロイヤルズは選手が給料の安い無名の選手ばかりで、シーズン中の本塁打数もリーグ最下位だった。プロの世界では個人成績の高々数%の差は莫大な給料の差になってしまう。MLBのロイヤルズとエンゼルスの給料の差は大きいが、当時の学生主体の米国と世界的名選手がいるソ連との実力差程は無い。同じプロ同士の戦いだ。ロイヤルズの快進撃は奇跡と言われると選手も監督も不本意だと思う。それでも、シーズン中のロイヤルズの戦いからは想像もできない事態が起こっている。

 意外にもロイヤルズの躍進をシーズン前から予測していた専門家がいた。元大リーガーの田口氏がNHKBSの深夜番組で、ロイヤルズの優勝を予想した。投高打低のチーム戦力を分析し、青木を補強したことで足りない部分を埋め優勝に値するチームになったと。ロイヤルズの優勝しようという本気度とゼネラルマネージャ(GM)の眼力を讃えるコメントが印象に残っている。メジャーにはこのような勝つために選手を選びスタッフを揃えてチーム作りする優れた専門家がいる。監督に技術的な判断の総てを頼る日本との違いだ。

 だが、ロイヤルズが最終的に勝つかどうかまではまだ分からない。今は勢いに乗っているが、ポストシーズンとはいえ昔に比べれば長丁場だ。ロイヤルズはシーズン中最小本塁打数チームだったが、このところの勝利は本塁打で接戦を制した。ヒーローになったホズマーやムスタカが本塁打を打ち続けることは出来ない。もしその時が来たらシーズン中の勝ちパターンで粘れるかどうかだと私は予測する。ロイヤルズが勝っても奇跡ではなく、勝つべくして勝ったと言われるだろう。■

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ノーベル平和賞考

2014-10-11 23:02:35 | ニュース

 今年のノーベル平和賞はパキスタンの少女マララさんと、インドのサトルヤティ氏に決まった。近年の平和賞選考には多くの疑念が示されたが、今年は極めて適切で妥当と言う声が世界のメディアから報じられた。私も全くその通りだと思う。

 平和賞の選考基準が実績よりもぶち上げた旗印に対する期待に変わってきたと言われるが、元々かなり政治的だったと私は感じていた。しかし、マララちゃん(あえてちゃん付けする)のこの1年間の活動はエネルギッシュで、世界中を説得する本物の力があったと思う。

 平和賞が発表される前に候補として「憲法第9条を保持している日本人」を推薦したという報道を見た。私はそれを聞いて、趣旨は理解したが何ら世界平和の活動も貢献もしてない人達の覚悟の無い活動のような唐突感があり、正直同じ国の人間として恥ずかしくなった。

 唐突感と同時に政治的な狙いのあざとさを感じて嫌な気分もあった。マララちゃんの命をかけた戦いと発信力のかけらも感じない。彼女は暗殺されそうになったし、今も死の危険の中で恐れず訴え続けている。血を流して平和を守ろうとする人達が世界中にいると考えれば生半可な推薦等出来ないはずだ。■

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高齢者は国を滅ぼすか

2014-10-09 22:51:45 | 社会・経済

 3年前に高齢者と言われるようになって、やたら高齢者のニュースが気になった。しかも急増したと感じる。3年前から団塊世代が高齢者になり、一気に高齢者比率が高まった。今や4人に一人が高齢者だという。マスコミが報じるニュースは高齢者が増えたことによるマイナスの事態が圧倒的に多い。気が重くなるのは深刻なニュースが多いことだ。

 最も心配なのは医療費などの社会保障費がほぼ40兆円になり、更に増加する見通しだという。高齢者の一人当たりの医療費は現役世代の3-4倍になるという。高齢者が自分たちより人口が少ない将来世代にお金を借りて年金を受け取る現行制度は誰の目にも持続できない。だが、政治は反発を恐れ痛みを伴う抜本的な改革になかなか手を付けられない。

 年金や医療費の抑制の議論が始まると、必ずと言っていいほど「死ねと言うのか!」と叫ぶ老人の声がテレビ画面に流れる。私はそれを見るたびに嫌な気分になる。それじゃ、子供達に将来金を払わせて平気なのか、私はこういう無責任な連中と一緒にしないでと思う。マスコミはこんな最低の人達(失礼!)の声を代表させて報じていいのか、それで子供達の将来を決めることになって平気なのか。この場合、弱者は老人ではなく意思表示することが出来ない子供なのだ。

 私はこれ程感情的な気分になったのは、幼い子供の母親が働き続ける為に保育園を増やしたら、近隣から子供の声がうるさいと言うクレームが急増したというニュースを見たからだ。背景には総論賛成各論反対という身勝手さと、近年老人夫婦や単身所帯が増え老人が子供に慣れてないからだという。番組では言わなかったが、この人達は身勝手で全く世の中の事情が分かってない。保育園を増やしているのは、結局のところあなたたちの為なのです、と報じるべきだ。

 田舎にいる時、交通事故の7割が高齢者が関わったものだとローカルテレビが伝えていた。しかし、この傾向は都市部でも同じらしい。最近増加が目立ち問題になっている高速道路の逆走の多くは老人が引き起したものだという。それでもって、将来ある若者が巻き添えを食って犠牲になるケースがあるという。こんなニュースに接すると、高齢者の私に問題を突き付けられた気になる。もしかしたら急増する私達高齢者は国を滅ぼすことにならないかとても不安だ。

 しかし、高齢者も寿命が尽きるまで生きていかねばならない。問題はどう生きるかだ。私が子供の頃の老人は年をとっているだけで尊敬されていた。彼等は人の迷惑にならない、自助の精神に満ちていた。社会保障は雀の涙程度でも「死ねと言うのか」等とは恥ずかしくて絶対言わなかった。現代の老人は死ぬまで健康でいるよう最大限の努力をすべきと思う。これがベースだ。その上で運の悪い人は初めて助けて貰える。「死ねと言うのか」と言う元気のある人はまだ大丈夫だ。

 悪いニュースばかりではない。一方で、日本の高齢者は最もお金を持っている。今、団塊世代の老人が消費を引っ張って景気を支えているという。海外の老人に比べ働く意欲を持っている人も多いという。そう言いう私はケチだし働くのも嫌だが、子供達の為にはお金を使いたいし、出来るなら死ぬまでボケずに知的生活を続ける努力をしたい。■

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クリマン或いはイガマン

2014-10-08 12:00:48 | 食・レシピ

 台風が関東地方を直撃し足早に去った後、爽やかな秋の天気が続いている。食欲の秋の到来だ。だが、甘いもの好きの私にはちょっと辛い。最近美味しいスイーツが次々と発売され食べたいが、特に洋風の甘いものは我慢している。どっちにしても食べ過ぎは良くないが、和菓子にしなさいと言われている。

 子供の頃田舎で食べた和菓子と言えば種類は限られていた。思い出すのは葬式饅頭とか生菓子や甘納豆だが、この季節はクリマン(栗饅頭)だった。懐かしく思って今食べてみると抑えた甘みが意外に感じる。生クリームの詰まったロールケーキのような圧倒的な甘みではないからだろう。それでも子供の頃食べたクリマンは砂糖の塊みたいに甘く感じた記憶がある。

 実はここ数年食べた和菓子で新鮮で美味しいと思ったのはイガマン(いが饅頭)だ。2年前房総に行った時たまたまホテルの部屋に置いてあったものだ。見かけは赤飯の小さなお握りで、口に含むと赤飯のもちもち感の中にあんこがあった。大福のような、おはぎのような食感が絶妙だった。

 私はてっきり房総近辺の郷土名産かと思った。後で調べると、北埼玉辺りで昔から祝い事につくられた縁起物で饅頭にもち米を被せてボリューム(贅沢)感を出そうとしてそんな形になったという。今では東海地方や他の地方にもいろいろなバリエーションでいが饅頭があるらしい。

 実は先月までいた私の田舎でもイガマンを見つけて気に入って食べた。最初は房総の和菓子が何で松山にあるのかと訝った。埼玉産でも三重県産でもなく松山市周辺の町で作ったものだった。だが、どこにあろうと美味しいものは美味しい。と言っても健康を考えると甘いものは1週間に一度に抑えてぐっと我慢した。

 今、帰京してイガマンが懐かしい。近所のデパートや和菓子屋さんに行ったが見つからなかった。北埼玉の鴻巣か羽生に行くとあるらしいのだが・・・■

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