おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
『文藝春秋』4月号に上野 玲さんというジャーナリストが『医者にはうつは治せない―抗うつ薬は万能ではない。どうすればうつは治るのか』という記事を書いています。
この文章は、自らうつを患い、その治療歴が11年に及び、その間、せっせと抗うつ薬を飲み続け、月に2回精神科に通院している人の記事だけに説得力があります。
上野さんは、厚生労働省が把握しているうつ患者が100万人に近づき、それどころか、医療関係者の間では、その6倍、つまり日本人の人口の5%にあたる600万人がうつを患っていると考えられる「うつ大国」日本の現状を示し、「適応障害」とされている雅子様が5年間も治療を続けていても回復しないことに疑問に投げかけています。
そして、医師の書いたうつの解説書では、うつは治療をしていれば、半年から1年で「治る」と書いているし、テレビでも、精神科医が、うつは必ず治る、と断定しているにに対して、
どうして雅子様の適応障害や私のうつは「治らない」のか。私だけが特別に重い症状で、他のうつ患者たちは、精神科医が言うように、半年や1年で「治って」いるのだろうか
と問いかけ、記事を展開します。
ものすごく説得力があります。次回に続けます。
お急ぎの方は、『文藝春秋』4月号をお読みください。