おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(7月11日)は、大阪で新任管理職研修を行っていました。
そして、ホテルに帰って、奥田弘美さん(精神科医、産業医、日本マインドフルネス普及協会代表理事)聞き書きの『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』(すばる舎、1,300円+税)を読み終えました。
この本のことは、7月7日付けのブログで 89歳、生涯現役勤務女医についての『うまいことやる習慣』の本(奥田弘美 聞き書き)として一部を読んだ段階で書きましたが、すべてを読み終えて、奥田さんが長年の夢の89歳現役勤務医(精神科)の中村恒子さんのことを本にしたいと思っておられたことが改めて理解できたと共に、私自身ふうーっと肩の荷が降りました。
奥田さんが子育てをしながら内科医だった頃に精神科医に移ることを助言したのが中村さんでした。
そして今、奥田さんは産業医として約20社の会社で働したく人のメンタル相談に乗っていらっしゃるかたわら執筆活動にも従事されています。
もしかしたら、そんな奥田さんに「無理せんでいいよ」と中村さんが語りかけているようにも感じられました。
同じメッセージを私も受け取りました。
「うまいことやる」とタイトルにもついているので、もしかしたら「要領よく物事をこなす」と捉える人がいるかもしれませんが、中村さんが伝えるメッセージは、徹底的に「日々たんたん」。
頑張ることより脱力すること、戦うよりやり過ごすこと、大きなことを狙うより細かいことを引き受けていくこと、完璧より中途半端、先のことより今のこと、群れることより孤独であること、そして、「はなばなしい成功や活躍せずとも、一隅を照らす存在になればよし」、「結局人は、『自分らしく』しか生きられないんですわ。人に振り回されっぱなしの人生に疲れたときは、『これが自分の人生や』と1つ、覚悟をきめてください」と結びます。
70年間勤務医、会社員だからこその中村さんの処世訓に満ちた本です。
「誰かの生き方/存在が気になって仕方がない」「自分らしく生きるにはどうしたらいいのだ」と思っている方に打ってつけの本です。
奥田さん、本当にこのタイミングでいい本を出してくれてありがとうございました。
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