異例の年だった2020年がもうすぐ終わる。まだ年内に1つくらい展覧会を見に行けるかもしれないが、行かれなかった展覧会のことを書き留めておく。
■MIHOミュージアム 秋季特別展『MIHO MUSEUMコレクションの形成-日本絵画を中心に-』(2020年9月1日~12月13日)
本来、春に行われるはずだった展覧会。なかなか同館の再開情報が流れないので、しばらく忘れていたら、いつの間にか秋季展に移行していた。秋は9月・10月・11月(2回)と関西方面に出かけたのだが、同館に行く機会を作れず、ヨシ、12月の最終週に行こう!と思っていたのだが、新型コロナ感染者の急激な増加に怯んで諦めてしまった。残念。
■敦賀市博物館 「ふつうの系譜」おかえり展『ふつうの美しさ-京の絵画と敦賀コレクション-』(2020年8月8日~11月8日)
これはコロナの影響というより、仕事が忙しくて行けなくなってしまったもの。夏のうちにサクッと行ってしまえばよかったのだが、見たい作品(府中市美術館で見られなかった土佐光起の『伊勢図』)が後期出品だったので、後期に行こうと思っていたら、10月末から11月第1週が忙しくて、動きがとれなくなってしまった。また機会があるといいなあ。
■国立故宮博物院 『她-女性形象與才藝』(2020年10月6日~12月27日)
2016年5月に久しぶりに台湾に旅行して以来、2017年12月、2018年12月、2019年12月-2020年1月と、このところ毎年、2泊3日や3泊4日の週末旅行ではあるけれど台湾に通っていた。お楽しみは故宮博物院の秋冬の特別展で、今年は「女性」がテーマと知って、とても楽しみにしていたのだ(歴博の『性差の日本史』展と同じくらいに)。故宮博物院は、開館時間をかなり短縮しながら活動中である。しかし観光目的の日本人が台湾に入国できるようになるには、まだかなり長い期間がかかりそうな気がする。
参考:故宮原創劇集《故事宮寓》!集結徐若瑄、張鈞甯、李國毅等夢幻卡司,2020台劇強檔壓軸(中文)
ついでに最近、気になったニュースをメモ。故宮博物院は、同館が収蔵する文物を擬人化したミニドラマ『故事宮寓』を制作・公開することになった。1話約5分で、女優5人と男優5人が1話ずつ登場する。12月20日から順次公開とのことだが、私はまだ予告編しか見つけられていない。『軍師聯盟』や『如懿伝』で覚えた女優の張鈞甯さんが汝窯の水仙盆を演じるのは、雰囲気が合っていて納得できる。しかし王羲之の『快雪時晴帖』の役とか『皇帝奏摺』の役って、どう役づくりをするんだろ?と興味津々である。上記サイトの写真を見ると『龍冠鳳紋玉飾』や『蟠龍紋盤』は雰囲気が出ている。