○Fantasy on Ice 2023 in 新潟、初日(2023年6月16日 17:00~)/3日目(2023年6月17日 14:00~)
アイスショーFaOI(ファンタジー・オン・アイス)新潟公演を見てきた。金曜は全日有休を取ったにもかかわらず、午前中は在宅でオンライン会議、PCを抱えて新幹線に乗り、車中でも仕事のメールを書いていた。それでも6年ぶりの新潟に来ることができて嬉しかった。初日は東側のSS席の真ん中付近。朱鷺メッセのSS席はアイスリンクが近いので、スケーターが大きく見える。「ヒスメ」で周回する羽生くん、「Simple Song」のステファンも間近に見えた。
2日目はショートサイド後方のA席、やや西側寄り。リンク全景が把握でき、ステージとスケーターが一緒に視界に入るのがありがたい。
出演スケーターは、Aツアー(幕張、宮城)から、山本草太、友野一希、荒川静香、フィアー&ギブソンがOUT、無良崇人、デニス・バシリエフス、宮原知子、坂本花織、パイパー・ギレス&ポール・ポワリエ(パイポ―)がIN。ゲストアーティストは中島美嘉さん、ディーン・フジオカさん、小林柊矢さんに交代した。音楽監督の鳥山雄司さん、バイオリンのNAOTOさん、キーボードの宮崎裕介さんは継続。
金曜はBツアーの初日だったので、どんな楽曲・プログラムがどんな順番で来るのか、全く分からず、驚きの連続だった。アンサンブルスケーターが円陣をつくった状態から始まり、黒のボトムにロイヤルブルーの布を巻きつけたような衣装で次々にスケーターが登場。そのまま最初のコラボプロになだれ込む。ステージにはディーン・フジオカさん、アニメ「ユーリ!!! on ICE」の主題歌「History Maker」だった。私は、このアニメ、存在は知っていたけど見たことがなくて、主題歌を聴くのも初めてだった。それとディーンさんも、俳優としては知っていたが、こんなにパワフルな歌唱力の持ち主とは全く知らなかったので、ただ呆然。ディーンさんを載せたステージの一部がリンク中央に移動(ルンバと呼ばれていた)すると、その周りを、スケーターたちが跳びまわり、滑り抜け、技とスピードを競い合う。フィニッシュが各人のレジェンドプログラムの決めポーズだったというのは、あとで知った。
ディーンさんは後半では、しっとり聴かせる「sukima」をステファンとコラボ、田中刑事くんとは熱い「Apple」を披露。ディーンさん、2日目のMCで、スケーターが素晴らしいので自分も観客のひとりのような気分になってしまう、いや、しっかり仕事しなくちゃ、と自分に言い聞かせていて、微笑ましかった。と思ったら、突然、中国語と英語でもコメント。中国語では、遠くから来てくれてありがとう的なことを言っていたと思うのだけど定かでない。最後の「難忘的表演」しか聞き取れなかった。
なお、ステファンは、初日が「Simple Song」2日目はマーラーで、Aツアーのプロを2回ずつ見ることができた。ジョニーは2プロとも持ち越し。新潟公演のプログラムに羽生くんとの対談が掲載されていて、二人が最初に会ったのは、羽生くんがシニアに上がった2010年だという。この年はFaOIが始まった年でもあり、Wikiを見たら、最初のFaOI公演の開催地が新潟なのだ。あの頃、女の子みたいに華奢だったジョニーも、年齢を重ねて、ずいぶん体形も変わったけれど、ジョニーのスケートはジョニーのままで、プロスケーターとしての最後の演技を新潟で見ることができて感慨深かった。
パパシゼは、前半のトリは「Roses」というピアノ曲プロ。甘く仄暗く不穏で、なんというか文学的。後半は映画みたいな長机プロを持ち越し。Bツアーから参加のパイポ―は、中島美嘉さんとのコラボ「桜色舞うころ」がびっくりするほどよかった。
宮坂知子ちゃんは初日がステファンの「Slave to the music」の「完コピ」。躍動感にあふれ、素晴らしかったんだけど、私の座席は、クライマックスのスピンが正面のライトの直射に邪魔されてよく見えず、2日目こそしっかり見ようと思っていたら、別プロだった。デニスのコラボプロ「茶色のセーター」もよかったなあ。織田くんの「瞳を閉じて」もよかったし、今公演はコラボプロが全て私好みだった。あ~ハビの2プロ、ややエキゾチックな曲と、軽快でおしゃれなショーマン的な曲もよかった。
それらを全て超えてしまったのが大トリ、中島美嘉さんと羽生くんのコラボ「GLAMOROUS SKY」ということになるのだろう。このプロのことは、今週末、神戸公演のライブビューイングを見てから書こうと思う。私は、初日、衝撃が強すぎて、ポカ~ンという状態だったのだが、徐々に魅力を噛みしめているところだ。
初日の夜公演が終わって、徒歩で新潟駅方面に向かう途中、前方で女の子たちがきゃあきゃあ騒ぐ声が聞こえたので、近づいてみたらパパシゼのガブリエラさんが、ラフな黒いワンピース姿で、にこにこしながらコンビニに入っていくところだった。水色のTシャツ姿のハビエル・フェルナンデスは、連れの男性と駅のほうに歩いて行った。こういうのも地方公演の小さな楽しみ。
あやうく書き落とすところだったが、両日とも最後は羽生くん渾身の「ありがとうございました!」を聞けた。初日は「みや!」というみやかわくん(宮川大聖さん)への愛ある呼びかけで場内が騒然となる場面も体験できた。