○奈良国立博物館 なら仏像館(2011年7月5日~9月11日)
館内に入って、あれ?暗い、と思った。たまにしか来ないので、記憶がはっきりしないのだが、以前はもう少し全体がフツーに明るくなかったかしら。いつからスポットライトを多用するようになったのだろう。展示品リスト「平成23年7月5日~9月11日」版は奈良博のホームページに上がっているが、今回も、メインホールの展示位置をメモしておこうと思う。前回来訪時と比べると、かなり変わっていること(前回は中央が観音特集だった)、同じ仏像でも位置が動いているものがあることが分かる。
(1) 広目天・興福寺・平安
(2) 多聞天・奈良博・平安
(3) 薬師如来・元興寺・平安
(4) 地蔵菩薩・万福寺・鎌倉
(5) 伝明星菩薩・弘仁寺・平安
(6) 准胝観音・個人・平安
(7) 十一面・海住山寺・平安(※特別公開)
(8) 十一面・薬師寺・奈良~平安
(9) 十一面・勝林寺・平安
(10) 観音・文化庁・平安
(11) 天部・十市自治会・平安
(12) 十一面・地福寺・平安
(13) 聖観音・勝林寺・平安
(14) 不動明王・東大寺・平安
(15) 宝冠阿弥陀如来・當麻寺・平安
(1)(2)は、現在の所蔵者は異なるが一具の作で、同形の冑(周囲の裾が翻ったような)を被る。(1)の顔は赤、(2)の顔は青に塗られていたのではないかと思う。(1)は衣の金彩の残りも、暗い中で見るとよく分かって、重厚。
(7)は「異形」とか「異相」とか形容されることの多いご本尊。でも、真向かいの(5)も、異形オーラが出ている。海住山寺は、公共交通機関を頼って見にいくには、決心のいるお寺なので、奈良博でご本尊にお会いできるのはありがたい。お寺の公式サイトを見たら、「ご本尊十一面観音立像(重文)奈良国立博物館へ」の写真が上がっていて、びっくりした。いいのか、こういう写真。
※印=東大寺の西大門勅額は変わらず。その向かい(壁際)には、菩薩立像・飛鳥・金竜寺、十一面・奈良博・鎌倉、文殊菩薩・薬師寺・奈良、誕生仏及灌仏盤・東大寺・奈良が出ていた。
第2室は、阿弥陀如来・浄土寺・鎌倉は変わらず。ほかは「肖像」と「冥府の彫像」。泰山府君坐像(東大寺)は人頭杖を持っている。第3室、金剛力士像2体・東大寺法華堂も変わらず。
第5室展示の「旧帝国奈良博物館棟札」は、初めて見たように思った。今回は、前日、和泉市久保惣美術館で中国の青銅器をみたので、久しぶり(何年ぶり?)に青銅器館(坂本コレクション)を覗いていく。
もちろん、西新館の特別陳列『初瀬にますは与喜の神垣-與喜天満神社の秘宝と神像-』(2011年7月16日~8月28日)も見た(常設展料金)。長谷寺の地主神は天神なのか。それにしても怖いなあ、与喜天満神社の天神坐像。天神(菅原道真)にしては、やや老けた印象があるが、衣に包まれた肉体表現、座り崩した足にも現実感がある。大きめの尺、腰の太刀、背中の石帯もよくできている。むすっとした口元は「怒気」というより、司馬遷の「発憤」を造形化したように思われる。
館内に入って、あれ?暗い、と思った。たまにしか来ないので、記憶がはっきりしないのだが、以前はもう少し全体がフツーに明るくなかったかしら。いつからスポットライトを多用するようになったのだろう。展示品リスト「平成23年7月5日~9月11日」版は奈良博のホームページに上がっているが、今回も、メインホールの展示位置をメモしておこうと思う。前回来訪時と比べると、かなり変わっていること(前回は中央が観音特集だった)、同じ仏像でも位置が動いているものがあることが分かる。
(1) 広目天・興福寺・平安
(2) 多聞天・奈良博・平安
(3) 薬師如来・元興寺・平安
(4) 地蔵菩薩・万福寺・鎌倉
(5) 伝明星菩薩・弘仁寺・平安
(6) 准胝観音・個人・平安
(7) 十一面・海住山寺・平安(※特別公開)
(8) 十一面・薬師寺・奈良~平安
(9) 十一面・勝林寺・平安
(10) 観音・文化庁・平安
(11) 天部・十市自治会・平安
(12) 十一面・地福寺・平安
(13) 聖観音・勝林寺・平安
(14) 不動明王・東大寺・平安
(15) 宝冠阿弥陀如来・當麻寺・平安
(1)(2)は、現在の所蔵者は異なるが一具の作で、同形の冑(周囲の裾が翻ったような)を被る。(1)の顔は赤、(2)の顔は青に塗られていたのではないかと思う。(1)は衣の金彩の残りも、暗い中で見るとよく分かって、重厚。
(7)は「異形」とか「異相」とか形容されることの多いご本尊。でも、真向かいの(5)も、異形オーラが出ている。海住山寺は、公共交通機関を頼って見にいくには、決心のいるお寺なので、奈良博でご本尊にお会いできるのはありがたい。お寺の公式サイトを見たら、「ご本尊十一面観音立像(重文)奈良国立博物館へ」の写真が上がっていて、びっくりした。いいのか、こういう写真。
※印=東大寺の西大門勅額は変わらず。その向かい(壁際)には、菩薩立像・飛鳥・金竜寺、十一面・奈良博・鎌倉、文殊菩薩・薬師寺・奈良、誕生仏及灌仏盤・東大寺・奈良が出ていた。
第2室は、阿弥陀如来・浄土寺・鎌倉は変わらず。ほかは「肖像」と「冥府の彫像」。泰山府君坐像(東大寺)は人頭杖を持っている。第3室、金剛力士像2体・東大寺法華堂も変わらず。
第5室展示の「旧帝国奈良博物館棟札」は、初めて見たように思った。今回は、前日、和泉市久保惣美術館で中国の青銅器をみたので、久しぶり(何年ぶり?)に青銅器館(坂本コレクション)を覗いていく。
もちろん、西新館の特別陳列『初瀬にますは与喜の神垣-與喜天満神社の秘宝と神像-』(2011年7月16日~8月28日)も見た(常設展料金)。長谷寺の地主神は天神なのか。それにしても怖いなあ、与喜天満神社の天神坐像。天神(菅原道真)にしては、やや老けた印象があるが、衣に包まれた肉体表現、座り崩した足にも現実感がある。大きめの尺、腰の太刀、背中の石帯もよくできている。むすっとした口元は「怒気」というより、司馬遷の「発憤」を造形化したように思われる。