素晴らしい風景!!

色々歩いた山や国内の風景等をご紹介いたします。

☆越中八尾“おわら風の盆”☆

2016年09月05日 | 伝統行事

二百十日の大風(台風の襲来時期)を鎮め五穀豊穣を祈る伝統行事おわら風の盆

                                                        八尾(やつお)の旦那衆が創り上げた八尾町人文化の最高傑作が“おわら風の盆”です。

二百十日の風が吹くと、八尾の町は おわら一色に染まります。

                                                      格子戸の旅籠宿、土蔵造りの酒屋が軒を連ねる静かな坂の町にぼんぼりのあかりが灯る頃、どこからともなく聞こえてくる三味線、胡弓、太鼓の音、それに合わせて哀調を帯びた唄声が 流れ始めると、各町内で一斉に町流しが始まります。

風の盆が行われるのは、井田川沿い南北約 3Kmにある11町。                                 西新町、東新町、諏訪町、上新町、鏡町、西町、東町、今町、下新町、天満町、福島のそれぞれに保存会があり、「おわらの伝承」や「後進育成」、「技能向上」に取り組んでいます。

                                                     唄や三味線、胡弓を担う地方(じかた)衆は 9月に向け、一年を通じて稽古に励んできた。                                                                                                風の盆は、これまでの成果を見せる晴れ舞台。                                       住民の皆さんが伝統の技を見せ、八尾に哀調の音色を響かせる。

9月1日から3日までの3日間、おわらに寄せる八尾の人々の思いは、この日に熱く燃え上がります。

“踊り踊るなら  しなよく踊れ  おわら踊りの  しなのよさ”

  

 例年20万人以上が訪れるという、この時期に“おわら会場”まで歩いて20分程でいける越中八尾温泉の宿が取れ驚きました。                                             観光客は多くても小さな町に宿は少なく、富山駅近くに宿を確保しバスや車で3~40分掛けて八尾町の会場近く迄来る。                               そしてお客さんを降ろし駐車場がないのでバスは戻り、23時頃に迎えに来ると言うのが通常のケースのようです。

                                               夕食は 6時からで7時には宿のマイクロで会場に向かいました。             こういう時に地元のドライバーさんが居てくれることは、本当に有り難いことです。   

今回は登山ではなく、各地方の有名な踊り見学ツアーであり気軽に考えていましたが、夜の催しであり以前、 東京ドイツ村のイルミネーション見学で迷子が出てしまったことを思い出し、参加者 26名を暗く知らない土地で迷子を出さないよう注意することと、自分が写真を撮りたいと思うことが入り交じり大変でした。                                                  でも、私が心配するより、旅慣れた皆さんの団結力が強く助けられました。

『おわら風の盆』の踊りについて                                           踊り                                                        現在の踊りは、豊年踊り、男踊り、女踊りの3種類があるようです。                       豊年踊りは明治以降、八尾の芸達者連中によって“かっぽれ”などの動きを取り入れ洗練されたとのことです。                                また、男踊りと女踊りは昭和4年に日本舞踊家によって新たに振り付けられたようです。                                           編み笠を深くかぶるのは、その昔、躍る者の照れ隠しとして手ぬぐいやお面で顔を隠して踊った名残りと言われています。

 男踊り                                                      男踊りは黒を基調とした法被姿で、勇壮に力強く舞います。                              鍬打ちや稲刈りなど農作業の仕種が取り入れられているとのことです。

 女踊り                                                    女踊りは黒い帯に浴衣姿で上品に美しく舞います。                               夏の川原で蛍狩りを楽しむ女性の情緒ある姿を日本舞踊の艶めきある仕種で一層引き立てられています。

豊年踊り                                                       古くから踊られていた五穀豊穣を祈る踊りで、老若男女問わず皆さんが楽しめる踊りだそうです。

三味線                                                       おわら節のリズムを刻むもので、長唄用の中竿が用いられています。                             三味線のリーダーは「タテ」と呼ばれ、地方を仕切ります。

胡弓                                                         おわら独特の哀調ある風情は、この楽器によるものと言えるようです。        明治から昭和にかけて胡弓を取り入れるまでは、尺八が使用されていたとのことです。

                                                      おわらの歌詞は美しい歌詞が多くあります。                          これは明治から昭和にかけて数多くの文化人を八尾に招き、そのお礼として歌を詠んで頂いたようです。                                   おわらの歌詞は七五調で作られており、当時の流行りであった都都逸の歌詞をそのままおわらにしたものもあるとのことです。

各町内の皆さんが 1年かけて修練されてきた成果の発表舞台です。                                   そろいの衣装を着た担い手たちが唄や演奏、踊りを披露して下さいます。                                            通りをぎっしりと埋め尽くす観光客の皆さんは、哀調を帯びた胡弓や三味線の音色、優美な踊りに酔いしれ、夜の更けるのを忘れます。

私達も会場に 5時間 各町内を歩き回っていましたが、3町の踊りしか見ることができませんでした。                                              沿道には動きの取れないほど観客があふれかえっています。                               お祭りは、どこでも同様だと思いますが、沿道の商店、旅籠、等からの御祝儀が出ると、そこで御礼の踊りが15~20分始まります。                            そして休憩を含めたりすると、2~30m先で待っていても中々来てくれないというのが現状です。

どうしても見たいと言うのであれば、有料の観覧席で見られますが、私は沿道で地元の皆さんと共に真剣になって踊りを見せてくれる可愛い小学生たちに声援を送りました。

 

 


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2 コメント

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ナンス決まりショット  (もののはじめのiina)
2019-09-01 08:20:11
風の盆の雰囲気がよく撮れています。^^


富山に住んだ5年間を毎年でかけて楽しみました。

5月には八尾の財力を伝える「曳山」もあります。「曳山とおわら」をYouTubeにまとめました。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/ccb36edf92528f526026617f59e08aa9

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曳山とおわら (素晴らしい風景!!)
2019-09-01 09:51:35
初めまして! 訪問ありがとうございます。
iinaさんは富山に5年も住んでいられたのですか?
YouTubeにまとめられた「曳山とおわら」は写真も解説も素晴らしいです。
5月ですか? 是非見てみたいです。
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