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何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

豊後大分で見つけた「暁嵐公園」の魅力(その2・合掌大橋編)

2020年08月13日 | 旅行記・まち歩き
(前回の続きです。)
大分県佐伯市上浦は、豊後水道に面した海岸線の僅かばかりの平地に集落があり、海岸集落特有の密集地。その中の狭い道を山の方へ向かうのと暁嵐公園がある。
前回、魅力的な観光地のように書き込んだものの、夏の暑い日に訪れる人はちらほら。暁嵐の滝の下流で水遊びをする親子連れが一組と言った中、閑散とした中に滝が落ちる音とセミの声だけが響いていた。

川の下流は、樹木が生い茂っていて、暗く日陰になる部分に何かがある。橋だ。しかも木橋の歩道橋で、見たことのない形状・構造をしている。
「これはもしかすると」と思い、一人駆け出し広場の遊歩道を下流側に進むと、立派な橋に出くわす。自分の中では大発見!と叫んでいたが、ここをふるさととし、豊後土工の末裔で今もトンネル建設に関わっている案内してくれた人からは、特段説明がなかったから、そう有名と言う訳ではなさそうだ。



後日調べたら「合掌大橋」という木橋。まだ新しいので、例の「ふるさと創生」の時に整備され、掛けられた橋だろうか?
暁嵐公園の情報はあっても、この橋については、ネットでは何も情報がなく、橋の名前を調べるのにも苦労をした。このことからも、あまり注目されていないことが分かる。

勝手に調べ上げたところを重ね合わせると、キングポストトラス橋(弦材を三角に組み立て、束材(柱)で圧縮力を負担するトラス構造の橋)の一種ではないかと思われる。橋端部の歩道が階段状になり、中路方式に。もしかすると、底辺を梁とするクラウンポストトラス構造にもなっているかも?
この構造は、木製で短い支間の場所に掛けられるタイプ。これも予想だが、地元県産材(大分と言えば銘木も多い土地)を使うことを念頭に設計しようとしたとき、上部の弦材を頂点でクロスさせ、モニュメント的なデザインにしたのではないだろうか?

大分には、遺産的価値のある石積みの橋が多い。注目の木橋もあるんですが、今回はそれらを見る時間がなかったのは残念なものの、ここでこの橋に出会えるとは。
文化的な価値というとどうかは分からない。構造的にも自分で調べて情報の中で一人興奮しているだけで、専門家からすると笑われるのかもしれない。
「大事にしてやってください」と、一人お宝発見のように言っておくが、せっかくなので地元から情報発信してほしいなー。

コメント
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