北越急行・ほくほく線は、何回か紹介してきたが、久々乗車する機会を得たので雑感を。
今回、スノーラビットに乗車すことができた。ほくほく線内を走る最速の快速列車で、「超快速」というカテゴリーを生み、公募により「スノーラビット」という愛称がつけられている。
車両は、北越急行オリジナルのHK100形電車。最高速度110キロ、表定速度(時刻表上の時間・距離によるスピード)が88.6キロという列車は、他に存在しないのではないだろうか?一番早いもので越後湯沢~直江津間を57分で結ぶ。さすが高規格の路線をフルに活かしている。
この列車の売りは、直江津から越後湯沢で新幹線へ乗り継ぐと、東京への時短が図れるし、料金も安い!このルートを利用する直江津周辺の上越市民は、いまだに多いそうだ。
以前にも触れたが、北越急行ほくほく線は、豪雪地帯の超ローカル路線でもあることから、計画段階からその建設費やその後の運営などにも心配があった。
1997年の開業当時から、越後湯沢を始発とするJRの特急「はくたか」が乗り入れており、北陸新幹線開業まで首都圏と北陸地方を結ぶ路線として多くの乗客を運んだ。この時、ストックしたお金が数十億円といわれており、将来的な経常的な赤字を補填することが可能だという。
トンネル区間を利用して「ゆめぞら」を運行するアイディアで脚光を浴びたが、一方で後進の三セクである「えちごトキめき鉄道」はジョイフルトレイン「リゾート雪月花」をはじめとして、各種の趣向を凝らした列車運行に力を注ぐ。そうそう、SL(D51=デゴイチ)を借り受けたそうですね!
鉄道事業とその関連のイベントやグッズの販売などでは、ほくほく線よりトキ鉄の方が魅力的のように思える。トキ鉄は、公募で選ばれた元・いすみ鉄道の鳥塚社長のアイディアが駆使されているようだ。
ただ、ほくほく線もスピード・料金というだけではなく、調べてみると実に様々な取り組み・事業を行っている。
旅客専用だった電車を改造し、佐川急便と「貨客混載列車」を運行することに合意、すでに日に一往復運用されている。また線路敷に敷設されている光ファイバーケーブルの芯線の貸し出し、公募を行っている。この結果にも注目したい。
最大的な特徴は、「適格機関投資家」としての資産運用が凄い。ほくほく線は高規格路線を有することから、純資産額は112億円(2019年3月期)。これを元手に資産運用し、毎年1億8千万円余りの利息利益を計上し、赤字を抑える工面をしている。ただの鉄道会社じゃないぞ!ってところでしょうか。
ともあれ、ローカル三セクの鉄路と沿線住民の足を守るため、トキ鉄とともに切磋琢磨して頑張ってほしい。(記事と写真にあまり関係性がなくてごめんなさい。乗車時の様子と景色をお楽しみください。)
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