行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

2014年問題を目の当たりにして(その3)

2010年10月22日 | 鉄道

新幹線が整備されるとともに、並行在来線の三セク化は全国で進む。

長野新幹線開業による「しなの鉄道(軽井沢~篠ノ井)、東北新幹線の「IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道(盛岡~八戸)」、九州新幹線の「肥薩おれんじ鉄道(八代~川内」など、かつては、優等列車や夜行列車、貨物なども往来した国鉄の主要路線だ。

ただ今回の北陸新幹線開業に伴う信越線・北陸線の場合、少し違いがある。

新潟県を中心に、長野・富山の二県にまたがる点。JR東日本とJR西日本、二社との境界を有していること。この路線は、急こう配、豪雪、長大トンネル、塩害など、厳しい地形・気候の区間で、高度な保線技術が必要なことなどである。

県境では難所が多いだけでなく、地域間交通を担う路線であるものの、生活圏の分水嶺でもあり極端に乗車率が落ちる。保守問題があった横川~軽井沢(勾配66‰で、アプト式軌道が設置、専用機関車により牽引)は、県境をまたいでの旅客数も見込めず、長野新幹線開業とともに廃止された。

新潟県は、リスクの高い県境という難所を一度に2か所持つことになり、九州新幹線の長崎ルートで、駄々をこね続けた鹿島市や佐賀県の例(結局、開業後20年間はJRが運営。路線は佐賀・長崎県が保有し、赤字補てんなどもする。)が、泉田知事の頭の中を横切ることも理解できるんですよ。

でも無体なことです・・・長野・新潟・富山の場合、すでに合意したことですから、知事!

115

(写真:長野新幹線開業で三セク化された「しなの鉄道」の電車。おなじみの115系は、JRからの払い下げ。車両保守を簡素化するためか、トイレは付いていない。2006年4月、篠ノ井駅で)

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