東北新幹線の新青森延伸に伴う今回のJR東日本・JR北海道のダイヤ改正、我が地方だけに限れば、通勤・通学、ビジネスにおいての大きな影響はないものと考える。
微妙に寂しく感じるのは、新潟~青森を結ぶ「いなほ」が無くなること。日に1本あった青森行は、秋田止まりになる。つまり、新潟・酒田が4本、秋田が3本。青森へ行くためには、秋田において先に触れた「つがる」に乗り換えることになる。
青森行の「いなほ」、北海道へ行くときは便利だったんだよねー。10回くらいは使ったかなー。秋田・青森方とは経済圏がつながっていないし、確かに早朝青森発、深夜青森着と言うダイヤもあって、乗車率はよくないようだ。
「秋田で乗り換え列車があるなら、いいじゃない?」と、その通りなのだが、特急を乗り継ぐことにより2列車分の特急料金が発生する。意地悪だ。
この問題は、羽越線高速化や環日本海縦貫ラインにも影響を及ぼす問題。以前、大阪~青森は、「白鳥」、「日本海」、「きたぐに」と3つの優等列車により直接結ばれていた。今回、「白鳥」の名残りである青森行「いなほ」も分断。縦移動はめちゃめちゃ不便になり、隣接地域とのつながりは更に弱まる。
縦貫という点では、寝台特急の日本海だけが生き残ることになるが、それも風前の灯?というのも、東北新幹線に新造のE5系が登場し、九州新幹線が全線開業する来年3月、JRグループは大々的な改正を行うことが必至。
「日本海」はどうかは分からないが、マニアの中では上野~(羽越・奥羽経由)~青森を結ぶ「あけぼの」は廃止、または秋田(弘前、大館)止まりになる可能性が囁かれている。今回の改正でブルトレが廃止対象にならなかったのは、JR西日本・JR九州が改正されないためで、来年3月の布石でしかない。
「高速化」などとほざいているから、新幹線で表日本が縦貫される余波が次々襲ってくる日本海側。しかも、北陸新幹線開業となると、いち早く新幹線の恩恵を受けた新潟は、陸の孤島となる。
※これが2014年問題。北陸新幹線開業により、高崎以南はダイヤが過密化。大宮以南は飽和状態となることから、上越新幹線は長野新幹線と高崎で連結?しかも、本数の減便が予想されている。観光客には、「新潟は不便・遠い」のイメージを更に助長しかねない。
これにより羽越線沿線は、山陰西線と並ぶ鉄路のチベットとなるのだ!
(写真下:早朝、青森駅で出発を待つ485系いなほ。12月からは奥羽線からは「かもしか」とともにその姿を消す。2001年8月撮影)