無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

メアリーの総て

2019-02-03 | 2019外国語映画


「メアリーの総て」 PG12 ハイファ アル マンスール監督 英米ルクセンブルク ☓

 19世紀に、小説「フランケンシュタイン」を書いたメアリー シェリー(エル ファニング)の波乱に満ちた青春時代を描きました。
 自身が生まれたときに母親を亡くしたメアリーは書店を営む学者肌の父親と継母義理の妹弟とロンドンで暮らしていました。16歳になった時若手詩人のパーシー シェリー(ダグラス ブース)と出会いお互いに惹かれ合います。駆け落ちのように結婚し娘が生まれますが、元々親の資産に甘えていたパーシーは生活力がなく娘を死なせてしまうのでした。その上パーシーには妻と娘がすでにいたのです。憔悴するメアリーを義理の妹が恋人バイロンの別荘へ誘うのでした。バイロンに「それぞれが怪奇譚を書いてみないか」と提案され、メアリーは傷ついた思いを「フランケンシュタイン」として表現するのですが・・・。
 女性が書いたとは信じられず、初版は匿名で出版されるなど「自由に生きる」ということがやっと意識され始めた時代の女性だからこその悔しさも描かれています。しかし、夫には苦労させられながらも「私の選択が私を作った。」というラストの言葉は名言です。
 タバコは、パイプを男性も女性も吸っていました。妊娠していてもワインもタバコも気にしていない時代だったようです。


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七つの会議

2019-02-03 | 2019日本語映画


「七つの会議」 福澤克雄監督 ☓

 人気小説家の池井戸潤原作の企業小説です。
 中堅メーカーの営業1課と2課は常に競争させられていますが、万年係長の八角(野村萬斎)は会議中に居眠りをして士気を落としています。その態度に腹を立てた坂戸課長(片岡愛之助)から八角は罵倒されます。その結果、坂戸はパワハラで訴えられ行くえ知れずになります。坂戸の後任に原島(及川光博)がなりますが、ある大きな秘密の断片を知ってしまいます。もうすぐ寿退社の浜本(朝倉あき)とともに秘密に近づいていくのでした。
 池井戸お得意の「内部告発物」です。サラリーマン世界のいやらしさだけが目立つ内容です。どの会社も本当にこんな馬鹿な競争ばかりやっているとしたら未来はありません。ジェンダー的にも完全な男社会で女性はあくまでもアシスタント的存在でしかありません。池井戸潤の小説はほとんどが似たようなものでそろそろ映像化も限界なのではないでしょうか。出演者もあまり代わり映えがしないこともマンネリに拍車がかかっているかもしれません。男と男が顔を突き合わせて口角泡を飛ばす口論も多用しすぎで演出にも変化が感じられません。一方、初サラリーマン役の野村はちょっと奇妙すぎでした。もっと地味な俳優のほうが効果的だったのではないでしょうか。
 「空飛ぶタイヤ」が秀作で期待が大きかっただけにちょっと残念です。
 褒められるのはラストのつぶやきで「悪いことは悪い。と言える環境がないとだめですね。」とまとめたのはまあ良かったです。
 タバコは、野村萬斎が喫煙室でサボっているという表現で一度喫煙しました。(☓)


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