
「22年目の記憶」 イ ソンジュ監督 韓国 ☓☓
1972年の南北首脳会談が予定されていた時代、韓国側ではそのリハーサルをするためにある役者を金日成に仕立て上げていました。その彼の半生を息子の目を通して描きました。
売れない役者のソングン(ソル ギョング)は韓国中央情報局の拷問まがいのオーディションを受け採用されます。金日成そのものになるための特訓が行われますが、首脳会議は開かれませんでした。そして、22年が経ち息子のテシク(パク ヘイル)は怪しいマルチ商法をしていましたが、借金の厳しい取り立てにあっていました。父親は金日成になったまま高齢者施設にいました。そんなおり、ふたりが住んでいた家が開発地域となり多額の保証金が手に入ることになるのですが・・・。
ネタバレになりますが、その後本当に首脳会議のリハーサルが行われるのです。未だすっかり金日成のままの父親は大統領を相手に持論をぶちかますのですが、それがなかなか時代を読んでいて素晴らしい内容でした。韓国映画界は政治家にも厳しいですね。うらやましいことです。
タバコは、金日成が喫煙(☓)、タバコを勧める場面もありました。韓国側の大統領は「吸わないから」と断っていました。息子や借金の取り立て屋も喫煙(☓)しました。