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「女王陛下のお気に入り」 PG12
ヨルゴス ランティモス監督 アイルランド英米合作 ☓
18世紀のイングランドを舞台に、アン女王の側近の座を巡る女の戦いを描きました。
女王のアン(オリビア コールマン)は目下フランスと戦争中であるにもかかわらず体調不良を言い訳に政治の実務は個人的なパートナーでもあるレディサラ(レイチェル ワイズ)に任せていました。サラはそれをいいことに絶大な権力をほしいままにしていました。そこへサラの親戚を名乗る落ちぶれた貴族の娘アビゲイル(エマ ストーン)が職を求めてやってきます。下働きとして雇いますが、女王の痛風がひどくなったときに薬効のあるハーブで癒やし、アン女王の信頼を得るのでした。そしてアンの心をつなぎとめるためのサラとアビゲイルの優雅で残酷な戦いが始まるのでした。
作品を彩るのは三人の女優たちのまさに「ここまでやるか」と思えるほどの体を張った演技です。美しい場面も醜い場面もそれぞれ見ごたえがあります。
戦費供出のため重税にあえぐ市井の人々がまったく描かれていないのが物足りないのですが、貴族たちの馬鹿な姿はたっぷり見せつけられます。政治を司る人々はもっとしっかり仕事をしなさい!
タバコは、パイプ状のものが登場していました。(☓)