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「ココロ、オドル 〜満月荘がつなげる3つのストーリー〜」 岸本司監督 ◯
沖縄慶良間諸島の美しい海と自然を背景に、サブタイトルの通り家族に関わる3つの話をオムニパスドラマにしました。なお、第1話は「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2015」のジャパン部門で優秀賞と東京都知事賞を受賞しています。
座間味島の民宿満月荘の雄飛(尚玄)とおばあ(吉田妙子)の元を訪れたのは日本語がわからない外国人カップルです。民宿の生活に女性の方はすぐに馴染んでしまいますが、写真家の男性の方は拒否をします。ところが、雄飛に慶良間の海に案内されるとその美しさに感動するのでした。
次はワケありの怪しいカップルが5年も放ったらかしておいた息子に会いにやってきます。息子と暮らしたい男に対し自分の子どものように育ててきた兄夫婦は拒絶します。その上、男はとんでもないことをしていたのです。
ラストは、15年も前に島に流れ着いた男とその娘の話です。男はサバニ大工ですが、妻は島の若い男と島を出て行ったのでした。残された父親と娘はどうなるのでしょうか。
深刻な内容でも青い海とのんびりしたポンコツ車、心優しいおばあと楽しい雄飛がゆるーく包み込んでくれます。
たまたま那覇の桜坂劇場での舞台挨拶の回を観ました。挨拶の中で「小確幸」という言葉を紹介していました。「小さくても確実な幸せ」という意味です。都会でストレスまみれの生活をしているみなさん、たまには沖縄で「小確幸」をゆっくり味わってみたらいかがでしょうか。
タバコは、なし。無煙です。