「フロントランナー」 ジェイソン ライトマン監督 ☓☓☓
1988年のアメリカ大統領選挙の民主党予備選挙に関わるスキャンダルを描きました。
史上最年少46歳のハート上院議員(ヒュー ジャックマン)はケネディの再来として頭角を表し候補者選びのフロントランナーとなっていました。しかし、ある新聞社に女性スキャンダルの密告が届きます。真偽が不明で報道するかどうかは裏をとらなければなりません。記者はハートに密着します。一方、選挙対策本部はその情報のもみ消しをどうするかスッタフ間でも意見はわかれます。各新聞社内でもスキャンダルの扱いをどうするかもめるのでした。
1988年という微妙な時代背景がそれぞれの行動や考え方に影響しています。ケネディの時代なら「しょうがない」で済んでいて、今ならミートゥ運動の対象になるのは必至ですが、この時代は移行期ともいえひとりひとりが熟慮して結果を出さなければならなかったのでしょう。そのあたりの丁々発止のやりとりが見どころです。観客は誰の意見に感情移入できるのか、観客も試されている作品です。
ただ、前半は選挙本部といくつかの新聞社との場面が目まぐるしく変わり、わかりにくかったのが残念です。字幕だけでなく補助的なサイドスーパーなどを使って明解にしてほしかったです。戸田奈津子さんよろしくご検討ください。
タバコは、冒頭からモクモク喫煙し、新聞社も選挙本部もタバコに関してはどちらも喫煙者が目立っていました。(☓☓☓)なお、エンドロールで「動物は傷つけていません。」でしたが、人間は傷つけてもいいの?