goo blog サービス終了のお知らせ 

無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

メリー・ポピンズ リターンズ

2019-02-07 | 2019外国語映画


「メリー・ポピンズ リターンズ」 ロブ マーシャル監督 米 ◯

 1964年に公開された「メリー・ポピンズ」の20年後を描いた続編です。
 大恐慌時代のロンドン。バンクス家は3人の子を残して母親が亡くなり、その上ローンの返済が迫り父親のマイケルは途方に暮れていました。大切な株券を探すために屋根裏を片付けていて破れた凧を捨てます。息子が拾って、同じように捨てられていた紙で破れを直し公園で上げていると風に乗ってあの人(エミリー ブラント)が降りてきたのでした。
 「彼女の魔法は、美しい」のキャッチコピー通り、さまざまな場面で夢の世界が描かれます。ガス灯を管理している職人(リン=マニュエル ミリンダ)たちによる「男性のポールダンス?」は日本の「はしご乗り」の曲芸をダンスにしたようでお見事です。自転車乗りのパフォーマンスもまるでサーカスを見ているようで楽しい場面でした。余談ですが、「健康的なポールダンス」は世界選手権があってもいいのではないでしょうか。
 3人の子役が大御所俳優(メリル ストリープ、コリン ファース、アンジェラ ランズベリーなどなど)の中でひけをとらず健闘していました。今後が楽しみです。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フロントランナー

2019-02-06 | 2019外国語映画


「フロントランナー」 ジェイソン ライトマン監督 ☓☓☓

 1988年のアメリカ大統領選挙の民主党予備選挙に関わるスキャンダルを描きました。
 史上最年少46歳のハート上院議員(ヒュー ジャックマン)はケネディの再来として頭角を表し候補者選びのフロントランナーとなっていました。しかし、ある新聞社に女性スキャンダルの密告が届きます。真偽が不明で報道するかどうかは裏をとらなければなりません。記者はハートに密着します。一方、選挙対策本部はその情報のもみ消しをどうするかスッタフ間でも意見はわかれます。各新聞社内でもスキャンダルの扱いをどうするかもめるのでした。
 1988年という微妙な時代背景がそれぞれの行動や考え方に影響しています。ケネディの時代なら「しょうがない」で済んでいて、今ならミートゥ運動の対象になるのは必至ですが、この時代は移行期ともいえひとりひとりが熟慮して結果を出さなければならなかったのでしょう。そのあたりの丁々発止のやりとりが見どころです。観客は誰の意見に感情移入できるのか、観客も試されている作品です。
 ただ、前半は選挙本部といくつかの新聞社との場面が目まぐるしく変わり、わかりにくかったのが残念です。字幕だけでなく補助的なサイドスーパーなどを使って明解にしてほしかったです。戸田奈津子さんよろしくご検討ください。
 タバコは、冒頭からモクモク喫煙し、新聞社も選挙本部もタバコに関してはどちらも喫煙者が目立っていました。(☓☓☓)なお、エンドロールで「動物は傷つけていません。」でしたが、人間は傷つけてもいいの?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ココロ、オドル 〜満月荘がつなげる3つのストーリー〜

2019-02-05 | 2019日本語映画


「ココロ、オドル 〜満月荘がつなげる3つのストーリー〜」 岸本司監督 ◯

  沖縄慶良間諸島の美しい海と自然を背景に、サブタイトルの通り家族に関わる3つの話をオムニパスドラマにしました。なお、第1話は「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2015」のジャパン部門で優秀賞と東京都知事賞を受賞しています。
 座間味島の民宿満月荘の雄飛(尚玄)とおばあ(吉田妙子)の元を訪れたのは日本語がわからない外国人カップルです。民宿の生活に女性の方はすぐに馴染んでしまいますが、写真家の男性の方は拒否をします。ところが、雄飛に慶良間の海に案内されるとその美しさに感動するのでした。
 次はワケありの怪しいカップルが5年も放ったらかしておいた息子に会いにやってきます。息子と暮らしたい男に対し自分の子どものように育ててきた兄夫婦は拒絶します。その上、男はとんでもないことをしていたのです。
 ラストは、15年も前に島に流れ着いた男とその娘の話です。男はサバニ大工ですが、妻は島の若い男と島を出て行ったのでした。残された父親と娘はどうなるのでしょうか。
 深刻な内容でも青い海とのんびりしたポンコツ車、心優しいおばあと楽しい雄飛がゆるーく包み込んでくれます。
 たまたま那覇の桜坂劇場での舞台挨拶の回を観ました。挨拶の中で「小確幸」という言葉を紹介していました。「小さくても確実な幸せ」という意味です。都会でストレスまみれの生活をしているみなさん、たまには沖縄で「小確幸」をゆっくり味わってみたらいかがでしょうか。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪の華

2019-02-04 | 2019日本語映画


「雪の華」 橋本光二郎監督 ◯

 中島美嘉の名曲「雪の華」がモチーフとなり岡田恵和が脚本を書きました。
 余命1年と宣告された美雪(中条あやみ)は、残された時間で「恋をする」と「両親が出会ったフィンランドに行く」という2つのことをやり遂げようと考えます。ひったくりにあった美雪を助けてくれた悠輔(登坂広臣)に出会い、彼の職場が危機にひんしていることを知ります。そこで、100万円で一ヶ月恋人になってくれるよう頼むのでした。
 いわゆる「難病もの」とはちがって中条が登坂にあれこれダメ出しをするセリフに少女コミックに憧れている女子の本音が表現され観ていて心地よい雰囲気です。夢物語ではありますが貯金通帳をみてため息を付く場面などは生活感もあります。
 エンドロールが終わるまで映画は終わりません。途中で出ていくと本当のラストをみのがしてしまいますよ。
 葉加瀬太郎のヴァイオリンの曲が効果的で自分自身が今生きていることの幸せをしみじみ感じさせてくれる作品です。
 タバコは、灰皿は映りましたが無煙でした。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メアリーの総て

2019-02-03 | 2019外国語映画


「メアリーの総て」 PG12 ハイファ アル マンスール監督 英米ルクセンブルク ☓

 19世紀に、小説「フランケンシュタイン」を書いたメアリー シェリー(エル ファニング)の波乱に満ちた青春時代を描きました。
 自身が生まれたときに母親を亡くしたメアリーは書店を営む学者肌の父親と継母義理の妹弟とロンドンで暮らしていました。16歳になった時若手詩人のパーシー シェリー(ダグラス ブース)と出会いお互いに惹かれ合います。駆け落ちのように結婚し娘が生まれますが、元々親の資産に甘えていたパーシーは生活力がなく娘を死なせてしまうのでした。その上パーシーには妻と娘がすでにいたのです。憔悴するメアリーを義理の妹が恋人バイロンの別荘へ誘うのでした。バイロンに「それぞれが怪奇譚を書いてみないか」と提案され、メアリーは傷ついた思いを「フランケンシュタイン」として表現するのですが・・・。
 女性が書いたとは信じられず、初版は匿名で出版されるなど「自由に生きる」ということがやっと意識され始めた時代の女性だからこその悔しさも描かれています。しかし、夫には苦労させられながらも「私の選択が私を作った。」というラストの言葉は名言です。
 タバコは、パイプを男性も女性も吸っていました。妊娠していてもワインもタバコも気にしていない時代だったようです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七つの会議

2019-02-03 | 2019日本語映画


「七つの会議」 福澤克雄監督 ☓

 人気小説家の池井戸潤原作の企業小説です。
 中堅メーカーの営業1課と2課は常に競争させられていますが、万年係長の八角(野村萬斎)は会議中に居眠りをして士気を落としています。その態度に腹を立てた坂戸課長(片岡愛之助)から八角は罵倒されます。その結果、坂戸はパワハラで訴えられ行くえ知れずになります。坂戸の後任に原島(及川光博)がなりますが、ある大きな秘密の断片を知ってしまいます。もうすぐ寿退社の浜本(朝倉あき)とともに秘密に近づいていくのでした。
 池井戸お得意の「内部告発物」です。サラリーマン世界のいやらしさだけが目立つ内容です。どの会社も本当にこんな馬鹿な競争ばかりやっているとしたら未来はありません。ジェンダー的にも完全な男社会で女性はあくまでもアシスタント的存在でしかありません。池井戸潤の小説はほとんどが似たようなものでそろそろ映像化も限界なのではないでしょうか。出演者もあまり代わり映えがしないこともマンネリに拍車がかかっているかもしれません。男と男が顔を突き合わせて口角泡を飛ばす口論も多用しすぎで演出にも変化が感じられません。一方、初サラリーマン役の野村はちょっと奇妙すぎでした。もっと地味な俳優のほうが効果的だったのではないでしょうか。
 「空飛ぶタイヤ」が秀作で期待が大きかっただけにちょっと残念です。
 褒められるのはラストのつぶやきで「悪いことは悪い。と言える環境がないとだめですね。」とまとめたのはまあ良かったです。
 タバコは、野村萬斎が喫煙室でサボっているという表現で一度喫煙しました。(☓)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

2019-02-02 | 2019外国語映画


「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 R15+
               セルジオ レオーネ監督 米 ☓☓☓

 1984年に公開された作品ですが、「午前10時の映画祭」では当初の公開時にカットされた部分を加えデジタルリマスターされたディレクターズカット版です。
 1932年のニューヨークを舞台にユダヤ系移民の子どもたちがアウトローの世界で成り上がっていく姿と破滅する姿を描きました。
 デイビッド通称ヌードルスは初年の頃マックスと出会います。そして仲間とともにひとつの不良組織となります。そんな中、ヌードルスは仲間を射殺された仕返しをしたため刑務所に収監されてしまいます。35年の刑期を終えたデイビッド(ロバート デ ニーロ)はマックス(ジェームス ウッズ)、そしてかつて恋をし、すっかり大人に成長したデボラ(エリザベス マクガバン)と再会するのでした。
 少年時代、青年時代、壮年時代、の3つの時代を行ったり来たりするのでちょっとわかりにくいこともあります。不良グループがいつしか権力に影響を与えるまでになるというのはなんだかどこかの国の政治家たちにも言えそうな普遍的な物語です。ドンパチに暴力的な性描写と目を背けたくなるような場面が多いのですが、あの名曲がやんわりとした雰囲気でオブラートに包んでくれます。ビートルズの名曲「イエスタデイ」が効果的でした。そして「老け顔」をメイクする特殊メイクの技術もよくできていました。
 長さをあまり感じさせないのはやはり秀作なのでしょう。
 タバコは、両切タバコ、葉巻が度々使われていました。それだけではなくアヘンも愛用されていました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする