山上たつひこ 2015年 フリースタイル
この目にも鮮やかな、誰がみても江口寿史が描いたとわかる、すてきなカバー。
以前、書店で見かけて、あーこんなのあるんだ、なんだマンガぢゃないんだ、そのうち買おう、なーんて通り過ぎてしまっていて。
当世の書店事情の例にもれず、ちょっとすると見かけなくなってしまった。
ことし年明けに出張行った先で、わりと大きい本屋で買った。
地方の大きい本屋は、返品しないで在庫かかえても大丈夫な体力あるらしく、よくいろんなものを見つけられる気がする。
それはいいとして。
前に、文藝別冊の山上たつひこ特集のなかにあった文章がちょっとおもしろかったので、読んでみたくなってたんだが。
なんの事前の知識もなく、いきなりとっかかったんだが、おどろいたことに、主人公が枕。
人の母から産まれた枕で、名前が千両。なんだ、そりゃ。
胎児の超音波写真を見せられて、枕がおなかの中にいるけど、産むって決断をしたって、冒頭から奇抜さにぶっとばされた。
枕の体のなかみは蕎麦殻。湯なんかにつかったら死んでしまうと言いつつ、喉から流し込むぶんには大丈夫とかいってビールは飲む。
車も運転できるし、飛ぶような勢いで走りまわることもできる、どうなってんだか。
そして「器物」を動かすという特殊な能力も持っている。
あとは、やっぱ枕だから、寝てるひとのアタマにあてがわれれば、その記憶を読めたりするって、特技もある。
そういう力を駆使して、某地方都市、「百足山市」ってなってるけど、金沢がモデルなんだろうな多分、で起きた事件にかかわって、悪い奴らを退治する。
物語はあんまり気持ちよいとはいえないな、どろどろしてる。
ときどき、「おれはくたびれていた。頭のてっぺんから爪先まで腐った灯油を詰められた気分だった。」みたいな、妙な表現の独白が入ってくるのが、ギャグマンガっぽさ感じられていい。
この目にも鮮やかな、誰がみても江口寿史が描いたとわかる、すてきなカバー。
以前、書店で見かけて、あーこんなのあるんだ、なんだマンガぢゃないんだ、そのうち買おう、なーんて通り過ぎてしまっていて。
当世の書店事情の例にもれず、ちょっとすると見かけなくなってしまった。
ことし年明けに出張行った先で、わりと大きい本屋で買った。
地方の大きい本屋は、返品しないで在庫かかえても大丈夫な体力あるらしく、よくいろんなものを見つけられる気がする。
それはいいとして。
前に、文藝別冊の山上たつひこ特集のなかにあった文章がちょっとおもしろかったので、読んでみたくなってたんだが。
なんの事前の知識もなく、いきなりとっかかったんだが、おどろいたことに、主人公が枕。
人の母から産まれた枕で、名前が千両。なんだ、そりゃ。
胎児の超音波写真を見せられて、枕がおなかの中にいるけど、産むって決断をしたって、冒頭から奇抜さにぶっとばされた。
枕の体のなかみは蕎麦殻。湯なんかにつかったら死んでしまうと言いつつ、喉から流し込むぶんには大丈夫とかいってビールは飲む。
車も運転できるし、飛ぶような勢いで走りまわることもできる、どうなってんだか。
そして「器物」を動かすという特殊な能力も持っている。
あとは、やっぱ枕だから、寝てるひとのアタマにあてがわれれば、その記憶を読めたりするって、特技もある。
そういう力を駆使して、某地方都市、「百足山市」ってなってるけど、金沢がモデルなんだろうな多分、で起きた事件にかかわって、悪い奴らを退治する。
物語はあんまり気持ちよいとはいえないな、どろどろしてる。
ときどき、「おれはくたびれていた。頭のてっぺんから爪先まで腐った灯油を詰められた気分だった。」みたいな、妙な表現の独白が入ってくるのが、ギャグマンガっぽさ感じられていい。