唐沢俊一 2002年 ちくま文庫版
この8月に地元の古本ワゴンセールで見つけた文庫。
著者の書いたものはいくつか持ってるんだけど、これは見かけたことがないような気がしたので、つい手にとった。
それもそのはずっていうか、もとは1998年にぶんか社から刊行されたらしいが、本書の文庫版あとがきによれば、
>当初はカルトカルチャーブックスという名目でシリーズ化の予定であったが、いくつかのアクシデントと関係者のトラブルで隔絶し、また本書自体も、ほとんど人目に触れることなく終わった、不幸な本だった。
というくらい、売れなかったというか、消えちゃったというかってものだったらしい。
しかし、元本図版写真を出版社が紛失するってえのは、ひどすぎる。
なかみは、タイトルのとおり、戦後の雑誌の広告、しかもページの下の片隅に、ちょっとおかしな刺激的な文句を書き並べた広告を蒐集したもの。
あつかってるものは、広告にのせられて通販で買って、開けてみたら期待とは全然ちがってても、だまされたって怒るなよな、自分が悪いんだから、ってなもの、と思われる。
うん、B級的なもの集めさせたら、さすがの著者だけど、これが最もマイナーっつうか、しょうもない感じがする。
正直このテーマだけで一冊だと、そんなにおもしろいってまではいかない、飽きるとはちがうか、疲れるに近い。
貴重な資料なのかもしれないけど。
(どうでもいいけど、こないだ読んだ『ひとり大コラム』のなかで、多くの出版社が文庫に参入する文庫戦争って話があって、1985年に「教養と古典を主戦力とする筑摩文庫が創刊」なんて書かれてるけど、やっぱジャンルは妙だけど教養なんだな、ちくまで文庫化されるってことは。)
なかで、このテの研究に先人がいてってことで、昭和29年の雑誌に掲載された記事を、“現代の研究家にとっても必読の文献”なんてとりあげてるのは、よく見つけたって感じ。
(もしかして、そこから始まったのかも、という気がしないでもない。)
コンテンツは以下のとおり。
第一編 昭和五十年代の好色広告
第二編 昭和二十~四十年代の好色広告
発掘! 好色広告研究家
番外編 関西ストリップの好色広告
この8月に地元の古本ワゴンセールで見つけた文庫。
著者の書いたものはいくつか持ってるんだけど、これは見かけたことがないような気がしたので、つい手にとった。
それもそのはずっていうか、もとは1998年にぶんか社から刊行されたらしいが、本書の文庫版あとがきによれば、
>当初はカルトカルチャーブックスという名目でシリーズ化の予定であったが、いくつかのアクシデントと関係者のトラブルで隔絶し、また本書自体も、ほとんど人目に触れることなく終わった、不幸な本だった。
というくらい、売れなかったというか、消えちゃったというかってものだったらしい。
しかし、元本図版写真を出版社が紛失するってえのは、ひどすぎる。
なかみは、タイトルのとおり、戦後の雑誌の広告、しかもページの下の片隅に、ちょっとおかしな刺激的な文句を書き並べた広告を蒐集したもの。
あつかってるものは、広告にのせられて通販で買って、開けてみたら期待とは全然ちがってても、だまされたって怒るなよな、自分が悪いんだから、ってなもの、と思われる。
うん、B級的なもの集めさせたら、さすがの著者だけど、これが最もマイナーっつうか、しょうもない感じがする。
正直このテーマだけで一冊だと、そんなにおもしろいってまではいかない、飽きるとはちがうか、疲れるに近い。
貴重な資料なのかもしれないけど。
(どうでもいいけど、こないだ読んだ『ひとり大コラム』のなかで、多くの出版社が文庫に参入する文庫戦争って話があって、1985年に「教養と古典を主戦力とする筑摩文庫が創刊」なんて書かれてるけど、やっぱジャンルは妙だけど教養なんだな、ちくまで文庫化されるってことは。)
なかで、このテの研究に先人がいてってことで、昭和29年の雑誌に掲載された記事を、“現代の研究家にとっても必読の文献”なんてとりあげてるのは、よく見つけたって感じ。
(もしかして、そこから始まったのかも、という気がしないでもない。)
コンテンツは以下のとおり。
第一編 昭和五十年代の好色広告
第二編 昭和二十~四十年代の好色広告
発掘! 好色広告研究家
番外編 関西ストリップの好色広告