諸星大二郎 1998年 マガジンハウス MAG COMICS
こないだっから、なんか夢と現実のごっちゃになるような話とか、悪夢の話を見つけようと思ってんだが、なんだかうまいこと思い出せない。
とりあえず、諸星大二郎の単行本の本棚から、それっぽいタイトルのをひとつ。
表題作「夢の木の下で」は、SFというか幻想というかの独自の世界を描いたもの。
ツーライという土地で、モボクという植物と共生する人々の話なんだが。
一人に一本の木が必ずあって、夜に木の夢を人が見て、木からは食糧を得ることができるという、説明しづらい設定。
その国、というか、その世界は、狭いエリアにあって、人々の住む地域のはずれには、とても高い壁がある。人々にとっては、その壁が世界の果てであって、その向こうというものは存在しない。
ところが、あるとき、その壁を越えて、違う世界から一人の男がやってきてしまう。
壁を乗り越えると新しい世界があるっていうのに似たモチーフは、諸星大二郎の作品のなかでは、ときおり出てくるもの。
そして、たいがいの場合、人々はその壁の向こうに何かがあるってことを認めようとはせず、出て行こうとする若者とかを阻止しようとするって展開。「ぼくとフリオと校庭で」に入ってる『流砂』なんかもそう。
「遠い国から」は、これも何だか描かれてる絵は具体的なんだけど意味は象徴的のような感じがする、SFというか伝奇というか不思議な感じの、紀行文形式のマンガ。
最初のものが1978年なのに、やおら90年代になって続編が出てくるのが、油断できないところ。
「壁男」は、たしか映画化されたんだっけ?一時期有名になったはず。壁のなかに生きる人(?)の話。
「鰯の埋葬」は、諸星作品らしい絵とストーリーだと思う。会社に神様がいるとか、現代が舞台なんだけど古代の神のために生贄を捧げるとか、そういうちょっと怖いの、読むと諸星作品っていいな!って思わされます。
「夢の木の下で」1997年
「遠い国から 第一信」1978年
「遠い国から 追伸 カオカオ様が通る」1994年
「第三信 ナルム山紀行」1994年
「第四信 荒れ地にて」1998年
「壁男 PART1」1995年
「壁男 PART2」1996年
「壁男 PART3」1996年
「鰯の埋葬」1991年
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こないだっから、なんか夢と現実のごっちゃになるような話とか、悪夢の話を見つけようと思ってんだが、なんだかうまいこと思い出せない。
とりあえず、諸星大二郎の単行本の本棚から、それっぽいタイトルのをひとつ。
表題作「夢の木の下で」は、SFというか幻想というかの独自の世界を描いたもの。
ツーライという土地で、モボクという植物と共生する人々の話なんだが。
一人に一本の木が必ずあって、夜に木の夢を人が見て、木からは食糧を得ることができるという、説明しづらい設定。
その国、というか、その世界は、狭いエリアにあって、人々の住む地域のはずれには、とても高い壁がある。人々にとっては、その壁が世界の果てであって、その向こうというものは存在しない。
ところが、あるとき、その壁を越えて、違う世界から一人の男がやってきてしまう。
壁を乗り越えると新しい世界があるっていうのに似たモチーフは、諸星大二郎の作品のなかでは、ときおり出てくるもの。
そして、たいがいの場合、人々はその壁の向こうに何かがあるってことを認めようとはせず、出て行こうとする若者とかを阻止しようとするって展開。「ぼくとフリオと校庭で」に入ってる『流砂』なんかもそう。
「遠い国から」は、これも何だか描かれてる絵は具体的なんだけど意味は象徴的のような感じがする、SFというか伝奇というか不思議な感じの、紀行文形式のマンガ。
最初のものが1978年なのに、やおら90年代になって続編が出てくるのが、油断できないところ。
「壁男」は、たしか映画化されたんだっけ?一時期有名になったはず。壁のなかに生きる人(?)の話。
「鰯の埋葬」は、諸星作品らしい絵とストーリーだと思う。会社に神様がいるとか、現代が舞台なんだけど古代の神のために生贄を捧げるとか、そういうちょっと怖いの、読むと諸星作品っていいな!って思わされます。
「夢の木の下で」1997年
「遠い国から 第一信」1978年
「遠い国から 追伸 カオカオ様が通る」1994年
「第三信 ナルム山紀行」1994年
「第四信 荒れ地にて」1998年
「壁男 PART1」1995年
「壁男 PART2」1996年
「壁男 PART3」1996年
「鰯の埋葬」1991年
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京都国際マンガミュージアムには行ったことないですが、展示等の充実に資する寄贈、なかなかできることではありません、見上げたものだと思います。