特に深い意味があってタイトルを書いているわけではありません。が、気がつくと少し前にも同じタイトルの記事がありました。あれこれ考える日々。そこから何か生み出されるのか。何も考えずにやるよりは意味があると信じています。
前の記事の続き。今回のレースのことを振り返りました。変化があるのにそれが結果へと繋がらない。私以上に本人達はもどかしいと思います。全くダメなのか?と問われると微妙なところですが。Saは向かい風の中で自己ベストを更新していると思います。追風が吹けば12秒台に入るだろうなという感覚。普通に考えれば悪くないなという感覚なのかもしれません。が、明らかに練習での走りと記録に差があります。これで「よく走れたね「とは言えない。
これまでの練習の振り返り。ここ最近のメニューというより前任校でのことを振り返りました。この数年間、明らかに自分自身甘くなっていたなと感じる部分があります。厳しい指導という部分が何をもって判断するのかですが。どちらかというと「綺麗な練習」が大半を占めていました。量というだけではなく本当に「綺麗に走る」ことを求めてやっている感覚がありました。ここは物足りなさを感じる大きな原因だと痛感しています。
この数年間、競争するという感覚が全くありませんでした。一緒にスタートして競争するという練習はほぼ皆無。それをすることで何人かが明らかに嫌な雰囲気を出す部分があったからです。勝ち負けが明確になるといのは嫌なものです。目の前にいるライバルに負けることで試合で負けるのではないかと思うのではないかと。あからさまに嫌だという感じが強くありました。ここに私の甘さがあったと思います。そういう雰囲気になるのを自ら避けていた。
本来であればそこに対してきちんとした指導ができなければいけないのです。技術的な指導をする事に力を注ぐ部分が増えていてそういう「基本的な部分」が疎かになっていたと思います。負けて不貞腐れるというのを避けるのではなく、そういう時にどのような行動をしなければいけないのか、どのように考えなければいけないのか。そこをきちんと伝えていかなければいけなかったのではないか。
そういう部分が明らかに欠落していました。このblogを読んでいる読者がこれまでの経緯を見られるとなんとなく感じてもらえる部分なのかもしれません。それは私の根本的なスタンスとは異なる。ある程度力がある選手であればそれでも何とかなるのかもしれません。しかし、普通の選手が戦っていくには本当に必要な要素が不足しているのだと思います。
前任校ではmakinoとkanaを一緒には知らせることはありませんでした。それぞれの性格を考えてです。話が矛盾するかもしれませんが。一緒に走ることはしませんでしたが、それぞれが走る時には他のメンバーとは必ず競合わせていました。ここが全く違う。一斉スタートするというようなどこでもやっている練習。それを全くやっていなかった。そんなレベルの話なのか??という感じですが。
単純な話です。競争すれば負けたくないので自分の持っている力を入れ出し切ります。それだけで練習負荷が高くなる。しかし、一人でスマートに走る練習では「気持ちよく走る」という形になり最大スピードで走り続けることができない。本人達は「最大スピードで走っている」はずです。動きが崩れない程度の最大スピードで。それは選手の責任ではない。私自身が根本的な部分を見逃していただけです。
少し前から物足りないものがあって加速走のタイムを取るようにしました。このタイムだけを見ればそれなりです。が、実際に走ってみると思ったように走れていない。そこは大きな課題がある。単純に一人で走る時には普通に走れる。それが周りに人がいるとそれができない。競り合った中で力を発揮することができないのです。前半マークなどは自分の動きを作るためにやるメニューだと思っています。しかし、綺麗に走れてもそれが試合で出せないのであれば意味がなくなります。
さらに競合いをすることで自分の限界を超えることができる。今の走りが最大スピードだと思っていても実はもっと出せる。トーイングなども筋肉に刺激を与えることになりますがそれとは少し違う気がします。生理的限界と精神的限界の話だと思います。他の者と一緒に走ることで自分が限界だと思っていたスピードを越えることができる。
どこでも普通にやっていること。実はそれは無意識に力を上げるための練習になっている。こんなこと力説する必要がないくらい当たり前のことをなのだと思います。技術指導などに関係なく一番手っ取り早い方法。そこの部分が明らかに欠落していました。考えることでいつのまにか大切なものを見失ってしまっている。そのことをきちんと認識する必要があったと思います。自分の指導の幅の狭さ。情けない話です。
ちょっと吹っ切れました。何が足りないのか。視野が狭くなっていることに気づけた。この部分は自分の中で処理していきたいと思います。
また書きます。たぶん。