kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

走ることについて考える

2019-11-26 | 陸上競技

今更ですが。ちょっと考えていることを記録しておきたいと思います。

 

走ることについて。今まで色々なことを学んできました。走る動きを抜き出して「ドリル」のようにしてやる練習というのもやったことがあります。スプリントのためのドリルですね。様々な情報が行きかう世の中で「何が正しいか」というのは分かりません。判断するのは自分自身でしかない。膝締めをする。そのまま接地局面を考える。この手の練習をひたすら繰り返して「動きの改善」をしていた時期があります。そのときは「絶対的に正しい」と思ってやっていました。間違っているとは思っていません。

 

が、勉強していく中で「ドリルに割く時間」というのが走りに直結するのかどうか疑問に思うようになりました。ドリルだけがうまくなってそれが「速く走るため」に繋がっているのかどうか明確に見えない部分があるからです。関西では「動きづくり」がどれくらい行われているのか。これまで練習を見たチームではほとんど実施されていません。それでも「速い」という事実。

 

「膝締め」が必要だと思います。が、そこだけに特化してやっていても「走りにつながらない」部分が出てくるのであれば勿体ないなと。そうであれば別の形で走りを作っていくほうがいいのではないかと感じています。「走っていれば自然に走りが良くなる」という考え方もあるかもしれませんが、それは「遠回り」になる。できるだけ「最短距離」で速く走るための練習はないのかというのを考えています。それはどこも同じかもしれませんが。

 

これまでは「走る」という部分を重視してきました。そういう種目ですから当然といえば当然なのですが。が、そこに「落とし穴」があったのではないかなと感じています。実は「走る」という部分を作るためには「そこまでに何をするか」のほうが重要なのではないか。何を言っているのか?と思われるかもしれません。予測の範囲内です(笑)。

 

「走る」という行為は大半の選手であればできます。小学生でも高校生でも「走る」という部分はできる。単純に「走る」というだけではなく「速く走る」という部分が重要になる。そうであれば「速い人」と「遅い人」の「差」について考えていく必要があると思います。

 

技術的な部分の改善をしなくても「もともと速い選手が存在する」という事実は紛れもない事実です。何もしていないのに「突然速くなる」というのは考えにくい。小学校の頃からリレーの選手になっていたりすると思います。ここは「意識しなくても自然に必要な動きが出来ている」という部分かもしれません。「作っていく走り」と「自然に速い走り」では違うと思います。

 

「速いから正しい」というのは違うのかなと思います。バイオメカニクスなどは「速い選手」の動きを分析して「~だから速い」という「理由付け」をします。間違いなく「後付けの理由」です。共通する動きがあるかもしれませんが、「本人の意識」と「現象として現れる動き」の差を埋めることはできていないと思います。

 

ここで話が戻るのですが。「ドリル」を徹底しようと思っていた時は「速く走るために必要な動き」を追い求めていました。ある程度の「型」があってそれに近づけば速く走れる。脚運びなども同様ですが。「速く走るためには」という「枠」を自分の中で作っていてそれをにはめていく感じで「走りを作る」という感覚がありました。「走ったら強くなる」と考える指導者には絶対に理解してもらえない感覚だと思います。「走っていたら強くなる」というのは「当たり外れ」が出ます。「元々足が速い選手」であればその形がハマるかもしれません。だって「元々速い」のだから。走っているうちに体力がついて速くなるということはあり得る。

 

13秒台の選手が12秒1まで行く。この部分を経験する中で「型にはめる」という練習から少しずつ抜け出してきました。「やりたい動き」はある。が、それは人それぞれによって異なる部分がある。それを引き出すための練習というのが存在するのではないか。そう考えるようになりました。その時点で前任校から転勤したので確証を獲る前に終わっていたという感じでしたが。

 

新天地では「練習をする」という部分から始めていったので「流れ」ができませんでした。その中で選手と出会うことができてIHへ進む。不器用な選手たちでしたから「型にはめる」という部分が合わないなというのもありました。腕振りなどに関しては「何故直さないのか」と言われることも。そこも本当は必要だと思うのですがそれ以外のことが多すぎて。

 

で、現在。県新人でリレーで2位となりました。これは普通考えたらなかなかできない話だと思っています。ある程度の成果なのではないかなと。が、この冬は本当に「速く走ること」について考えていきたいと思っています。「走る」練習も大切だと思っていますが、走るまでに「速く走るために必要なこと」を徹底する。走る量はそこまでではなくても「必要なこと」をしっかりやることで結果として「速く走る」ことにつながるのではないかなと。

 

非常に表現が分かりにくいと思います。月曜日の練習であれば2時間しかない時間の中でスパイクを履いている時間はトータルで「30分」くらいだったと思います。走っている時間が「30分」だったらかなり走っていることになりますが(笑)。スパイクを履いている時間が30分程度かなと。歩いて戻る時間なども含めてですからかなり少ないのではないななと思っています。実質走ったのは10バトン2本、25並走2本、120m-90mの走練習、40-50-60のバトン走2本ずつ。距離的にも500mに足りないくらいかなと。

 

それがどうなのか今のところ分かりません。しかし、「走る」という部分を求めていくとそこまでの「準備」が必要な気がしています。走っているときに「細かい部分の修正」はできません。「走るときに意識する部分」を「走る以外の練習で意識」する必要があるのではないかと思っています。「走る」という行為の前までに「速く走るために必要なこと」をやっておくことで「走りの質」が自然と上がるのではないか。

 

ほぼ意味の分からないことを言っていると思われるでしょう(笑)。もちろん、「やるべき動き」が理解できないと上手くいかないと思います。そこに対しては「速く走りたいという想いの強さ」が大きく影響すると思います。「何が必要か」をしっかりと考えてやれる選手にならないといけない。「与えられたこと」をなんとなくやっているだけでは何も変わらないと思います。

 

うーん、まとまりませんが。このことに関してはもう少し書きたいと思います。意味が分りにくい内容だと思うので。

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視点を変えながら

2019-11-26 | 陸上競技

月曜日。7時間授業。

 
私自身は土曜日に地域のお祭りに参加。御神輿を担いで歩き天満宮の階段を駆け上がる。更にヘロヘロの所で回転することを求めれ息も絶え絶え。打ち上げで焼肉を食べましたがそれに胃もたれ。いや、もうなかなかです。日曜日は検定。働き方改革万歳。
 
で、月曜日はなかなか練習時間が確保できない状況でした。翌日からテスト週間に入るのでそれまでにある程度のことをやっておきたい。色々と考えながら「今できる最大限の練習」をすることに。かなり考えました。
 
バランス系は外さず。極力組み合わせを変えて練習を組み立てるようにしていますがバランス系だけは毎日欠かさずやっています。倒立などは時間がない時に削ったりしますが基本的なバランスは必ず。正確性に差が出ます。
 
体幹強化サーキットを。普段は2サイクルやるのですが時間の関係で1サイクルに。1年生だけでやった時に2サイクルで16分くらいだったので設定タイムを8分に。早くやることが大切ではなく正確にやることが重要。とはいえ時間をかければ誰でもできます。ここは考えなければいけません。
 
そこから台&BOXジャンプを。そこからDM投げ。10分くらいかなと。これまで考えていた部分から少し視点が変わっています。トレーニングと走りを繋げるという感覚でやっていましたが。もう一歩進んだ感じでしょうか。筋力を上げるというのが必要になると思いますがその位置付けをどうするかです。
 
走ることを考える。そうなると補強の位置付けも変わってきます。補強をすることがメインなのか、走ることがメインなのか。もちろんどちらも大切だと思いますが「走るための補強」でないといけない。当たり前の話ですが「補強をする」ことがメインになってしまう部分があります。ここをどうするかを見極めたい。書いている意味を理解してもらえないかもしれませんが。
 
台ドロップ、縄跳び、ハードルドリルを。これも「走る感覚を作る」という位置付けでやってきました。しかし、ここにも「補強」な要素があるのではないか。感覚作りとトレーニングは並行してやっていく必要がある。台ドロップで「縦の動き」をしっかりとやっていく。そこに「緩衝しない」という要素を入れる。これだけで走りと補強が一緒になります。極力こういう形を考えていきたい。
 
スパイクを履いて加速段階T走。これも「走り」を考えた時に必要だと。スタート局面をどう改善するか。足運びや重心移動の練習もかなりやります。が、それだけではなく根本的な部分の改善にはつながらないなと。そこでT走と最初の数歩の動きを組み合わせて。何人かは全くできません。ここは他の練習の基礎的な部分ができていないので繋がっていると思います。「できるようになる」事に対する姿勢が出るのかなと感じています。
 
10バトン25並走を1本ずつ。受けると渡すをやるので2本走ることになります。渡りません。もうしばらく様子を見たいと思います。スピードを出す事とバトンの受け渡しを同時にやりたい。一方だけではなく両方。ここは譲れない部分です。
 
そのまま120-90を。走練習としては少ないでしょうか。前の記事にも書きましたが「スピード練習」をするという意識でいます。本数で負荷をかけることは「最大スピード向上」に直結しないのではないか。本数を走る練習が全く必要ないとは思いません。しかし、そこだけを求めていくのは違うのかなと。出来る限りのスピードを出す。
 
走り終わってからシャフト補強へ。今回はBメニューで。固定する部分を徹底。できない選手はこの時点でつま先からの接地になる。こういう部分は徹底していかなければいけないと思います。が、「教えてできること」と「自分で意識しないといけないこと」は別物だと思っています。繰り返し言い続けますがそれを実行しようとするかどうか。意識する選手は指摘されたら少し戻ってやり直します。そういう部分を大切にしていきたいですね。
 
ハードルジャンプを少し。縦方向のジャンプを。そこから台ジャンプ。片足で実施していたものも「徹底」することにしました。きちんとやっていない選手に対して細かく指摘。「ケンケン」をしたいのではない。ホッピングの動きをしたい。そうなると大半が適当になっていることが明確になります。この時点での接地も「つま先」になる。「怪我をする」という選手は間違いなくこの部分があります。音が悪い。「ズッ」というブレーキの音になる。改善する部分ができるかどうか。接地のときに「固める」意識も同時にやりたいですね。
 
最後にその感覚を生かしながら「バトン走」を。40-50-60で。ハイスピードを出しながら。最後の最後に「追い込む」というよりは「やりたいことをやる」という感覚。スピードを出すためにやっているので「できうる限りのスピード」を出す。それぞれ2本ずつを実施。絶対に緩めることができない状況を作って走る。
 
予定通りの時間で練習を終えることができました。何人かはかなりいい走りをしてくれていました。雰囲気も前向き。この練習が数かげる出来れば大きな結果につながると思っています。ある程度の手ごたえがあります。まだまだ本物になっているかどうかは分かりませんが。良い雰囲気の中で練習をすると色々なものが変わります。技術的な指導が増える。大きなことですね。
 
良い練習ができました。継続してほしいですね。
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色々と考えさせられる

2019-11-25 | 陸上競技

土曜日の練習について。この日から2年生が練習に参加。修学旅行明けなので身体が動かないというのはあると思いますが、そこに重きはおかず。週明けからテスト週間に入るのでそこまでにある程度の練習をしておきたいなと。1年生は水曜日から引き続き練習をしています。どれくらいの負荷になっているかわかりませんが前日の走りが良かっただけに期待していました。

 

準備の段階で「サーキット」の配置にモノを置いていました。前日に体幹強化サーキットをやっているので流れ的に「サーキット」になると判断したようです。少し考えて動けるようになってきました。連続でやることはない。そうであれば確率としては「サーキット」になります。こういう部分ができるようになると少し成長してきたかなと思いますね。小さなことですが。

 

練習はバランス系から。地味にです。そこからサーキット。マイナーチェンジをしながらやっています。セラバンドを入れていましたが止めました。この部分で流れが止まってしまうからです。セラバンドをセッティングするのに数秒かかるのでロスが生まれる。25秒運動ですからその数秒はかなりもったいない。スクワットジャンプに変更。

 

形を作ってから走ろうと思っていたのでDM投げを。前日にやった「台&BOX」。この練習は時間がかかります。特に説明を要する部分があるので流れができにくい。この時期は仕方ないかなと思っています。負荷を上げるというよりは「やりたいことを理解する」時間にしたいからです。理解できなければ「練習の意味」がなくなる。「それらしきこと」をやりたいのではなく「走るために必要な動き」を身につける。重要な部分だと思いますね。ある程度のところで次の練習へ。

 

シャフトトレーニングをやってから台ドロップ。これも前日に引き続き説明を。どうやって「地面に力を伝えるか」を理解する。テニスボールがあったのでそれを利用しながらです。ボールが跳ねる。強く投げると跳ね返ってくる。どうすればそれができるか。走りにつながっているという感覚を大切にしてもらいたい。接地した瞬間にどうするか。いくつかの意識が必要になります。それを同時にできれば進むようになる。まずは地面に大きな力を伝えることが求められる。この部分を何度か話しながら。

 

流れ中でDMトントンも。しっかりと乗る。少しずつ進みながら乗せていく。前方向に進む意識ではなくしっかりと「乗る」感覚を作る。台ドロップは1回ずつですがDMトントンは連続です。そのときに感覚を作りながらやってくれると走りにつながると思っています。補強や補助的な動きをいくつもやりますがこれはすべて「走り」に結びつかなければいけない。簡単な話ですね。

 

縄跳びをやってからハードルドリル。スイッチング。スイッチングももう少し丁寧にやれたらいいなと思っています。単純に「身体の前で」という動きではない。直線的に足を運んできて前側で入れ替える。さらには緩衝せずに弾むような動きになる。上下移動があってもいいと思っています。台ドロップが連続の動きになって「フォローレッグ」で方向を変えていくだけの話です。

 

10バトンと25並走をすることに。前日まで1年生が良い動きをしていました。ここまでの動きはまずまず。が、実際にスプリントに入ると驚くくらい動きません。足が重いという話をしていました、走練習でそこまで追い込んではいません。話を聞くと「今週はしっかりと考えて練習をしたので」という返答。疲れて動かないという感じではなく「足が重い」という感じでした。色々な負荷をかけているので「筋疲労」があるのだと思います。衝撃を逃がさないというだけでも体には負担がかかります。ここまで動けなくなるのかなという感じでした。

 

気になったので各方面に連絡して聞いてみる。今回は練習を4日連続でやっています。他県の状況を確認。色々聞いてみると「週5回」の練習パターンが多いということでした。疲労を考慮して、進学のために、遠距離通学の選手を早く帰らせるためetc。それぞれに理由があります。実際問題この日の1年生の走りであれば「練習効果」は走りに関してはあまりないと思います。スピードを上げるという最大テーマとは違う部分がありました。今週は1年生に対してかなり目を配って指導しました。それもストレスになっているのかもしれません(笑)。検討課題かなと思っています。

 

スピードが出ない者もいますが2年生に走らせておきたいので120-120-90-60を。前回の反省?を生かし走練習はこれでいったん終わってシャフト補強にしました。「回復力を高める練習」として走練習を繰り返すというのも必要な時があると思います。実際問題、近畿であれば4日間すべてのレースに出ると思ったら負荷的にも大きい。今のうちの状況であればそこまで種目を兼ねているというのはありません。「練習での強さ」よりも「しっかりとスピードを出す」ことが優先されるべきではないか。もちろん、時として「しっかりと走る」というメニューも必要だと思います。今は別の形がいいと思っているので。

 

シャフト補強もAメニューだけにしました。時間の関係もあります。可能な限り継続してやりたいと思っていますがこれだけに時間を割くというのは難しい。そうであれば「分割して導入」というのもありだと思います。「追い込むために補強をする」という概念から抜け出すことで練習の組み立ても正直変わってくると思います。終わってから少しだけ「ジャンプサーキット」を。これができません。空中で足の入れ替えをして戻す「シザース」をやろうとしたのですが半分くらいはできません。説明を加えながら。やりたいことはそこではなく別の部分にあるのですが。こういう「巧緻性」を高める練習も必要なんだろうなと。

 

スパイクを履いてスイッチングランを3本。決められた間を速く動く。そこから120-90を走る。最後に60バトンを2本。かなりの負荷だと思います。走り終わって転がっている選手もいました。スピードを高めるための練習にしたい。その割には結構な負荷をかけているという話ですが。走っている距離や本数に関しては明らかに少ないと思います。今の段階ではこれでいいと思っているので。

 

色々と考えさせられます。明らかに周囲とは異なる形で進んでいるのでそれが「正しいのか」という判断を冷静にしていかなければいけない。何かと比較してやっているという感じではないので。自分自身は「意味がある」と考えています。それが周囲からどのように思われるか。走りが変わっていくという段階で何を求めるか。「普通の練習」ではない。「走り込み」をやるだけで速くなるとは思っていません。だからこそ何をするか。

 

また書きます。多分。

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数日間の振り返り〜金曜日〜

2019-11-25 | 陸上競技
金曜日。この日も引き続きしっかりとやりたいなと考えていました。追い込むというよりは「練習での目的の確認」がメイン。人数が少ないのでこちらもしっかりと伝えたいことが伝えられます。

バランス系をやってから体幹強化サーキット。補強はそれなりにできるようななっています。しかし。その精度には差がある。全ての動きはこの辺りにつながっていきます。ハードルを使った練習でも走りを意識できるかどうか。スケーターズジャンプでは片足支持。そこでガチ関節の固定ができるか。「やるだけ」の練習から「速くなるための練習」になって欲しい。

ハードル股関節をやって大きく動かす。使ったら動かす。その繰り返しかなと。少し時間をかけてBOXジャンプを。前日に少しやった時に感じたことがあったのでそれを導入。BOXだけではなく台を利用した練習にする。縦の動きのためにしっかりと上から下への力の伝達をする。台の上で滑るような感じになる者も。爪先で入る者も。やりたい事と違っているというのに気付ける能力も必要だと思います。かなり時間を使いました。

その感覚を使って台ドロップ。ここも説明をしました。やろうとしている動きを理解してもらわなければいけない。「上から下」という感覚。地面に力を加えるために何をするか。前側に着いていたら力は加わりません。足だけで踏むのではない。しっかりと乗せないといけない。力を加えようとしても関節が緩んで緩衝してしまえば力は伝わらない。

それだけではない。しっかりと縦の動きをしたとしてもそれだけでは力は上に抜けてしまう。大きな力を加えればそれで良いわけではない。方向を変えないといけない。そのタイミングを覚える。単純にこの動きをやれば感覚が掴めるとは思いません。「乗せる」「切り替える」という動きをやる。ある程度の負荷がかかります。この衝撃に耐えられる筋力は必要だと思いますね。

縄跳びもも上げ、ハードルドリル、チューブ5歩、前半マークを。これまで何度か指摘していたのですが前半マークで横を走るというのがありました。これはマーク走のように見えますが実際は「好きに走っている」だけなのでやりたいことではない。マークを踏むかもしれないというのがあるのだと思いますが踏んだら戻せば良いだけ。誤魔化しが効かないようにやりたいなと。

ある程度の動きを作ったのでそのままTDMを。2サイクル。この練習は「走練習」として位置付けていません。技術練習、感覚作りだと考えています。走れば良いというのではなく段階を追ってやっていく中で「感覚の変化」を生み出したい。周りから見れば変な練習しているなと思われるのだと思います。

補強サーキットを。これまでやってきたものに股関節強化サーキットのメニューを加えたもの。20分くらいかかります。もう少しかかったかも。練習のバランスとしてどうするかを考えていかなければいけないかなと。そのままハードルジャンプ。身体を上に浮かすための練習。やはりこの動きで潰れてしまう者がでます。ここが大きな課題になるかなと感じています。「跳べない」というのがどういうことなのか。

加速段階T走をやってから最後にT走。ここ最近やっていませんでした。T走とスプリントの組み合わせです。この時にこれまでやってきた動きが上手くリンクしてきた者はかなり良い動きをしていました。疲労感はあるでしょうがかなりのスピード感。勢いだけでやるのではなく「意図してやる者」は少しずつ変化が出ます。もちろん単純に「実力が上がった」とは思いません。それでも変化を生み出すというキッカケにはなったかなと。

1年生だけで練習をする。ここはなかなか難しい部分があります。自立を促しながらやるしかやっていくことで考え方も変わっていきます。この部分がどうなのか。全ての選手を変えていくことは不可能だと感じています。元々何を目指すかが違う部分に対して「同じもの」を提供しても変化の幅は小さくなる。それを指導者が全て背負って変えようとするのは違うのかなと。

この辺りのことを感じながら見ていました。基本的な動きに関しても普段よりは徹底できたかなと。説明を加えながらやることで時間はかかります。それでも時間内に練習を終える。きちんとできれば30分近く削れるのかなと思いますね。

色々と感じるものがありました。すぐに書いていないので忘れつつありますが。とりあえず記録だけはしておきます。

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数日間の振り返り~木曜日~

2019-11-24 | 陸上競技

木曜日のことを。結構書いていたのですが保存が上手くできていなかったようです。同じ事を書くというのはなかなかストレス(笑)

 

木曜日、朝練習で「姿勢づくり」を。これも必要だと判断したので。大きな負荷をかけるのではなく「きちんとした姿勢を作る」という部分。

 

その流れの中で午後はバランス系から。rknで教えてもらった「片足支持」を入れました。それによりメニューの組み換えも少し。これまでやってきたものと入れ替えることにしました。これも「負荷をかける」というだけではなく「体のバランスを保つ」という中でやっていく必要があると思います。

 

アップメニューは「サーキット」から。前回やった時から少しメニューを変更。マイナーチェンジを繰り返しながら何をするべきかを考えていきたいと思います。必要なメニューを必要な状況で取り入れていく。限られた時間の中でやるという部分があります。「有酸素系」が不足するのでこういう部分で補っていきたいですね。

 

時間をかけてDM投げを入れようと思っていたのですが、面談が入ったので取りやめ。私がいないところで正確な動きをする練習を入れても効果がなくなるだろうなという判断。シャフトトレーニングとハードルドリルを。ハードルドリルをもう一で丁寧にやるようにしました。なかなかできません。接地のポジションと重心移動。これを連続でやっていく。重心移動の小さいものから大きなものへと移っていく。大きくなるとやはりできなくなります。「縦の動き」をしたいのですが何人かは「戻す動き」になってしまって地面の大きな力を加えることができません。ここは大きな課題ですね。


ここに関しては何となくもう少し書いておきたいなと。地面に力を加える。この感覚。引っ掻くような走りをすると進みません。以前は膝から下を張り出して掻くような走りをするというのもありました。が、どう考えても効率的ではない。ハムストリングの故障にもつながります。だから練習の中ではやりません。意識することさえない。


膝締めをしていくのは直線的に足運びをするためです。この方が接地のポジションが作りやすいと思っています。身体の真下に着くことができる。膝から下を意図的に張り出して前に進もうとする動きは好みません。リラックスして膝から下が出てくるのはあまり問題はないと思っています。


バイオメカニクス。走っている動きを静止画で示して「意味づけ」をします。連続画像で見ると膝から下が出ているので「振り出し」を肯定したり、接地した瞬間が身体の前になっている部分を見て「地面から力をもらうために前側に接地してその反力をもらうんだ」と書いていた記事もありました。


「現象」と「意識」の差です。膝から下が出てくるのはあくまで「現象」だと思います。本人が「意識」をしてやっているのでないかもしれない。それなのに静止画で「膝から下が出ているからそれが良い」と判断する。恐ろしい話ですね。引き戻す動きは力をきちんと地面に伝えることができないと思います。


だからハードルドリルでも「上から下」の意識でやります。ハードル選手にとってもこれは大切な要素です。ハードルアプローチの時に早く膝が開いてしまう選手が多い。これも技術的な話です。ハードルを跳んでいたら上手くなるという話ではない。そういう部分も含めてハードルドリルは有用だと思っています。きちんとポイントを意識できればですが。


片足スキップをしてからバトン走。この冬はかなりの頻度でここをやるつもりです。1年生だけの練習でしたがやはりモタモタします。上級生に頼っている部分があるのだと思います。自分達で動くという姿勢が身につかなければいけないなと感じています。バトンが渡る渡らないという話ではなくここは重要かなと。狙いを明確に持っていますが「走るだけ」になってしまう危険性もあります。何を目指してやっているかよ理解だと思いますね。


短い距離でスピード刺激を入れてから走練習。120-120-90を。1セットやってから間にBOXを入れて次のセットをやることにしていました。が、この時色々と考えさせられました。これまではここにDM投げなどを入れていました。スパイクを脱いでやることも。こうなるとここの時間が無駄ではないか。実際はRESTを取ってその時間内でやるのですが。結局ロスがある気がします。


更には本当にセットを組んでやる必要があるのか?という部分を感じました。走練習を数セットやる。これは負荷は高くなると思います。が、2セット目にスピードが出せるのか?1セット目に比べるとスピードが落ちるのではないか。それならもう1セット行かずに別のことをした方が効率的なのではないか。別のことをやってからまた走練習を入れる。そこを見極めた方が良いのかなと。単純に「○mを3本3セット」という練習を辞めてみるのはどうなのか。時間が限られているのであればその方が無駄な時間が生まれない気がします。考えます。


走練習が終わってからシャフト補強を。これは見守る。意識したやっている選手はかなりキツかったと思います。これまでと少し負荷の掛け方が変わっている。同じ練習をしても課題意識が違えばかかる負荷も変わります。「緩めない」ことはずっと求めています。しかし、もう一つ課題を加えてやっていくなかで分かることもある。一生懸命に取り組んでくれる選手がいてくれることに救われます。


最後に再びバトン走。20-30-40-50-60。この距離でバトンを渡します。トータル10本。距離もそこまでではないので見た感じそんなに負荷は高くなさそうです。が、バトンを渡すというのは「スピードを落とさない」という狙いがあります。決められた距離でバトンパスをするのでそこまで必死にスピードを保たなければいけない。この手の練習は「工夫」だと思っています。走っていれば自然に速くなるというのではない。


負荷をかけてから走る。この繰り返しをしています。最後はなかなかスピードが出ないですがその中で高いスピードを出す。疲労がなくなれば自然にもっと楽に速く走れるようになると思っています。「走り込み」をするのではなく「速く走るために」という感覚でやっています。


まだまだやりたいこと、やらないといけないことがあります。それを徹底していきたい。練習の精査をしながら。考えながらやります。


また書きます。


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数日間の振り返り~水曜日~

2019-11-24 | 陸上競技

ちょっと学校の練習についても触れておきたいと思います。全く書けていないので。

 

火曜日から2年生が修学旅行でした。月曜日は7時間授業。私が17時半には学校を出ないといけなかったので練習を最後まで見ることができませんでした。火曜日は2年生不在ということもあり「勉強会」としました。当初18時までとしていましたが何人かが「いつも通りの時間までやりたい」ということだったので19時前まで。数人が「えー」と言っていましたがスルー。どこに合わせるかですね。帰らせてもよかったのかもしれません。

 

水曜日以降は通常練習。水曜日は面接練習が入っていたので最初の1時間は行くことができず。3年生のNatが来てくれていたので手伝ってもらいました。ある程度決まっている練習なので問題ないかなと。もちろん、大切な要素が中にいくつかあるのでそれはきちんとやっておかなければいけないのですが。私が練習に参加したときにはハードルドリルを実施しているところでした。次の動きに入るときに「rknの動き」を少し見せようと思ってモニターを準備してきて見ることに。

 

実際にこの動きができるとは思っていません。さらには取り入れることができるとも思っていません。できないと思います(笑)。この状況でできることは何か。まずは「本物」を見ること。実際に連れて行って目の前で見るのが一番だと思いますが。今の状況でお願いをするという話にはなりません。マネをしてもできませんが「本物を見る」というこういうはできると思っています。しばらく見る。時間の関係でかなり練習を端折ることに。

 

加速段階T走を実施。いろいろと考える中でこの部分は定期的に入れていきたいと感じていました。レベルの高いバウンディングやホッピングは今のうちにはできないなと感じています。そうであればそれ以外の方法で強化したいなと。スタート局面でしっかりと重心移動を生み出すためにどうするか。時間がかなり無くなっていたので少し省略してバトン走を。本当は段階を追いたかったのですが動画を見た部分がやはり足りなくなる。

 

補強サーキットをしてから最後にTDM。補強もいつもよりも丁寧に行っていました。というかこちらがひたすら「丁寧にやること」を求め続けた感じがあります。かなり負荷はあると思うのですがこういう練習を「追い込む」という意味でやる必要はないなと感じています。そして「やるだけ」にならない。ここを徹底していきたい。補強をしたら走る。その部分が必要だと思っています。

 

記憶があいまいですが。記録しておきたいと思います。

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rkn高校での修行8

2019-11-22 | 陸上競技

どこまで書くのか・・・。読者の想いはほぼ無視して自分が感じたことを書き続けています。どれだけの人が興味を持っているのかは分かりません。そして申し訳ないのですが「私には関係ない」と思っています。元々そういうスタンスで書いているblogですから「読者受けする」必要性はないのです。アフィリエイトで閲覧者が増えれば収入があるというのであれば必死に「受け入れられる」ことを書きますが(笑)。残念ながらやっていません。

 

「正しいものは正しい」という部分。この辺りの話も聞きました。大学生や社会人になって走れなくなってくる選手が出てくる。これは「仕方ないな」と感じていました。練習が云々ではなく「環境への慣れ」もあるでしょうし。大学に進んで故障をする部分が出てくる。この辺りはどうなのかなと。

 

高校時代、「基本」をしっかりとやっている。それが大学になるとその部分が不足してくる。腕振り一つにしても「丁寧に基本を確認する」ということがなくなります。大学の練習の中で「丁寧にやる」という時間が確保できないからかもしれません。大学を否定するというわけではなく「一般的な意見」として書いています。使うべき部分がきちんと使えるようにしていく。その時間が作れないため「基本が疎かになる」という部分。本来であれば各自がそのことを理解して取り入れていけばいいのですが上手くはいきません。

 

sbt先生が言われる「正しいものは正しい」という話。それは「どのカテゴリーであってもやるべき根本は同じ」ということだと思います。「腕振り」はきちんと真っすぐ振りましょうというのは誰もが同じ。真っすぐ振る意識があっても結果的に触れない可能性はある。だとしても振れないから「横振りでいい」というのは違う。接地や関節の固定などはどの年代であっても変わってはいけない部分なのかなと。

 

自分たちでやるようになるとどうしても練習が偏ります。「良い」といわれる練習がどんどん広まっていき、誰もがやるようになる。革新的な動きであればそれがもてはやされる。rknの練習自体はきっと10年以上前から変わっていないのだと思います。「シンプル」になっているからこそそこに行きつける。その中には「絶対に外せない練習」が必要になってくる。

 

1m間隔でミニハードルを50台並べる練習。これはかなり難しいと思います。kry選手が10秒01を出した時にマスコミが飛びついて大々的に放送していました。最後まで動きを維持してやっていくというのは簡単ではなりません。しかし、この「1m間隔50台」は見ていて「すごいな」と感じる。だから「1m間隔50台」をやろうという指導者も出てくるのだと思います。

 

が、これは「基本」ではない。その前段階があってその中でやっている練習だと思います。「1m間隔50台」が出来たことで100mが劇的に速くなるというものではない。目に見える部分とは異なるというのを認識しなければいけないと思っています。一時期流行った「なんば」も同様かと。それをやれば速く走れると考える。古武術の考え方から導入されていると思いますが、これも「基本」ではない。見間違えないようにしたいですね。

 

rknでやっている。これだけで万人が興味を持つのではないかと思います。「何をやっているのか」と。「どんな練習をしているのか」と。タイヤ押しやソリ引きをやっていました。これはある意味「一般的」な練習です。ハードルドリルもメディ投げも。サーキットもウエイトも「特別な練習」ではないと思います。これ自体が「基本」というものではない。「強いチームがやっているから自分のところも導入する」という考え方では「本質的なもの」を見失ってしまうのではないかと思います。そこに「基本」や「真理」はない。

 

正直、rknの練習をうちの学校でやろうとは思いません。というか「できない」のです。色々な条件が異なるので「強いチームがやっている」からそのまま自分の学校でやればいいという話ではないと思っています。これはkbt先生も同様でした。今回の訪問のテーマは「何が大切か」を見てきたい、肌で感じたいというものでした。衝撃的でしたが(笑)。ある一定水準以上の競技レベルと競技に対する意識、競技に対する「考え方」が揃わなければできないと思っています。

 

うちの選手がそのままの練習をしたら全員速くなるのかというとそれは絶対にないと思います。もも上げ一つをとっても今の選手にはできない部分がある。そのもも上げができるようになったら速くなるのかというのも違うのかなと。そこには「重視すべき考え方」が存在する。そこを外して考えても競技力の向上にはつながらないのです。

 

だから今回はひたすら「観る」「聴く」という姿勢でいました。「狙い」をはっきりとさせて自分ならどうするか。自分が預かっている選手に対してどのように還元するか。ここも考えさせられました。「フリー練習」の部分に関しても今のうちの状況には合わないのかなと思います。伝統がないという部分と「競技と向き合えているかどうか」という部分がります。そうであれば「指導スタイル」を大きく変えていく必要性はないのかなと。

 

「正しいものは正しい」のです。それがどの段階においても正しいものでなければいけない。「速く走るため」に何が必要なのか。そこを考えていく必要があるなと思っています。「取り組みの姿勢」は「速く走るため」に必要ないという考え方の指導者もいると思います。私はそうは思いません。「考え方」がしっかりとしていなければ何をやっても変化はないからです。

 

技術を身に付けようと思っても「別にそこまでしなくてもいい」と思っている選手にとっては「やればいい」という段階で終わってしまいます。「必死に何かを習得しようとする姿勢」は「1点でも多く点を取りたい」という考査に対する姿勢と通じるものがあります。「少しくらいいだろう」という考え方は「今日は面倒だから日誌は明日書けばいいや」という部分につながる。結局は「練習場面」だけではない。

 

rknの選手、ミニハードルを並べるのが尋常ではなく早い。「メジャーに線を引いているんですか?」と聞くと「何もしてない」とのことでした。練習の流れを理解したり「次に置く場所はどこだ」というのを分かっている。効率よく練習を進めていくために「次を見越す」ことができます。それは「先輩の行動を見ながら学ぶ」のかもしれません。または自分で判断して行動することなのかもしれません。

 

ある一定水準に達するまでは「指導」が必要だと思っています。その部分ももう一度確認できました。そして「例外は存在しない」という部分。高校記録を出した選手であっても「同じこと」を「正確にやる」という部分。特別扱いすることはない。「自分はこっちがいいから」という勝手な行動は許されない。ここも「学ぶべきこと」でした。

 

まとまりません。多くのことを学んだのは確かです。そしてこれからの方向性と「徹底するべき部分」を確認できた。「練習にはエビデンスが必要」ということ。何度も言い続けていますが「意味のない練習はしない」という部分です。もちろん何が走りにつながるかという絶対的なものはないと思っています。それでも「走れば強くなる」「補強をすれば強くなる」という幻想からは抜け出さなければいけません。

 

貴重な経験でした。また書けたら書こうと思います。今回のチャンスを下さったkd先生、多忙の中訳の分からない相手をして下さったsbt先生、一緒に異なる視点から練習を見てくださったkbt先生、分からないことに対して補足説明をして下さったmtm先生には心から感謝いたします。今回の機会を選手に還元していけたらと思います。勉強になりました。感謝。

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rkn高校での修行7

2019-11-22 | 陸上競技
続きを。

今更ですがここまでひたすら書いてきて「練習を見た視点は正しかったのか?」という不安に(笑)。検討外れのことをひたすら書いている可能性もあります。誰も突っ込みを入れてくれないですし。不安に襲われてmtm先生に相談。大丈夫そうなのでもう少し書いておきたいと思います。

印象的だったことが「スピードを高める練習」と「回復力を高める練習」について。これを別物として捉えている。言葉で書くだけでは分かりにくいと思います。やはり練習は「速く走るため」に行わなければいけない。当然の話です。が、「足が速い」だけでは戦えない。

京都や大阪、兵庫では支部総体を勝ち上がるのが熾烈です。支部総体でも地方の県総体より高い。そこから怒涛のように府大会、近畿総体が実施される。こうなると途中で「高い負荷をかける」練習がなくなっていく部分があります。数週間でハイレベルなレースを続けていく。

「回復力を高める練習」という部分。ここはおぼろげな感覚でした。mtm先生に補足説明をお願いしました。スーッと入ってくる。以前大阪に行った時に「マルチスプリンター」の話を聞いていました。そこに繋がる話でした。

rknの選手、複数種目に出場します。トラック種目だけではなくフィールドも兼ねる。それにリレーも。さらに余裕を持ってラウンドを進むというのは厳しくなります。府大会や近畿大会で余力を残して通過するというのは不可能。そうなると「高いスピードを持つ選手」だけでは勝てなくなる。

これは色々な場面で私も話す内容ですが。高校で戦っていくためには「速いだけ」では戦えない。中学校の標準記録を突破するスタイルとは異なります。ラウンドを進めていく中で安定して走らなければいけない。平均値を上げるという言い方をしていますが、本数に対する耐性もある程度は必要になります。我々が考えるよりも近畿ではその部分は熾烈になります。余力を残せる選手はほとんどいないのではないかなと。

そうなると一本一本の間に「回復する能力」が必要になります。リカバリー能力を高める感覚が求められる。それもシーズンが始まるとレースが連続するので、調整練習になる。冬の間にしっかりと「回復力を高める練習」をする。話を聞くとかなりハードな練習をする時期もあるようです。

明確に「速く走るための練習」と「回復力を高める練習」を分けて考えている。この部分は実はすごく大切な話なのではないかなと感じました。色々な学校の練習を見ていると「走り込み」が多い部分があります。これも「仕事率」と重なる部分かもしれません。練習のメインが「仕事量」を求めて行う。つまり「回復力を高める練習」がメインになっているのではないかということ。ここからは完全に私見なので正解かどうか分かりませんが。

練習に関して「強豪校の練習は正しい」という思い込みがあります。これは今か始まったことではなく昔からだと。強豪校がやっている練習に関しては絶対的なものがあるという部分からスタートして考える。そうなると技術的な部分や本当の狙いというのを探るよりも「目に見える練習」を真似する方が簡単です。それが「走り込み」になる「回復力を高める練習」なのではないか。

sri先生と「走れ走れ信仰」について話したことがあります。これは「練習量」を増やして走る中で「感覚を掴む」というもの。以前から「走り込んで疲れたら余計な力を使わないのでリラックスして走れる」と言われることがあります。一理あるのかもしれませんが。疲労困憊で走っていく練習の中で「良い動き」が身につくのか。下手をすると最後は「ジョグ」レベルのスピードに落ちるので「やった感」があるだけで効果はないのではないか。

例えば「200m5本」を5分おきに走る大会があるならその形の練習は意味があると思います。疲れていてもそこから走るレースですからスピードレベルが落ちても走り続ける能力が求められる。しかし、実際のレースは1本勝負です。長い距離を何本も走る練習にどのような意味づけをするか。

よくよく考えてみると「回復力を高める練習」がメインの練習というチームは多いと思います。技術的な考え方を除外して「走る中で感覚を掴む」という表現で指導する。これはスタートに関しても同じだと思います。スタートが悪いので「何本もスタート練習をする」というのでは効率が悪い。技術的な改善をすることなく「やっていたら直る」という考え方ではどれだけやっても効率が悪い。ここが「仕事率」の考え方なんだと思います。

この辺りの話を聞いて自分の中にこれまでモヤモヤしていた部分がスーッと晴れた気がしました。逆に今のうちの練習には「回復力を高める練習」というのが不足しているのではないかなと感じる部分も。いつのまにか「速く走るための練習」と「回復力を高める練習」が混在していたのではないか。これをある程度線引きしてやっていくことでまた異なる世界が見えてくるのではないか。

この話、なかなか理解してもらえない気はします。普段やっている練習がきちんと整理できていないと見えてこないからです。狭い世界で「自分たちは練習をしている」という考え方でやっていたら絶対に見えない。だからこそ「考える」という力が必要になる。「理解する」という力が必要になる。与えられたことを何も考えずに実施しているだけで勝負できるようになる程甘くはないからです。

何となく走っている選手を対象に指導を進めていくのと「何が何でも速くなりたい」と思って指導していくのでは全く違ってきます。その部分も私が分かっておかなければいけない。真似をすることで変わっていく部分も確かにあると思います。しかし、本質的なものを理解して次に進むのか、表面的なものをそのまま真似る中で見えてくるものは違うと思います。

まとまりません。しかし、この記事はすごく意味があると思っています。私の中ではかなり大きい。
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rkn高校での修行6

2019-11-21 | 陸上競技

続きを。

 

sbt先生の話で印象的だった部分を書いておきます。

 

「狙い」を明確にする。シンプルな練習にする。これは私の指導の中に絶対的に不足する部分だなと感じています。詰め込みすぎて「やることが多くなりすぎる」という部分。前の記事にも書きましたが「それぞれの段階に合わせた指導」というのはあると思います。rknの練習は非常にシンプル。「狙い」が明確になっています。そこだけにフォーカスして取り組む。ブレがない。選手も「意識する部分」が分かりやすいので普段の練習でも進めやすい。

 

今の私の練習は様々なことをやるので「ぼやける」部分があるのかなと思います。「やりたいこと」があるのでそれを詰め込む。全体としての狙いはあるのですが、一日の練習に多くの要素を取り入れるので「目的意識が明確ではない選手」にとってはかなり分かりにくい練習になる。まーこういうタイプの選手は「やるだけ」になりやすいのでどういう練習をしているのかを理解していないので同じことなのかもしれませんが。

 

他の学校がrknの練習をそのまま導入して強くなるかどうかは別問題だと思います。ここは前の記事にも書きました。sbt先生が「ほかの学校がどのような練習をしているのか知らない」と言われていました。多分、他校の練習を見に行くことはないのだと思います。その必要性がない。「シンプルな練習」ですからほかの要素を取り入れることがない。「勉強する」こととは違う意味になります。「知っておく」というために色々な情報交換はされるのではないかと思います。しかし、それをやるかどうかは別。今やっている練習よりもシンプルになる部分があるかどうか。

 

多くのことを学ぶ。必要だなと思っています。しかし、「詰め込む」という部分から「そぎ落とす」という感覚を持つ必要があるのかなと。それは実際には「仕事率」という考え方につながっていくのだと思います。

 

「仕事率」を重視するといわれていました。「1時間なら1時間で何ができるか」を考える。「仕事量」を求めるのではない。質の高い練習ができれば間違いなく本数が少なくても負荷を高めることができます。が、「目的意識が明確ではない選手」にとっては「走るだけ」になってくるので単純に「本数が少ないから楽だ」ということになる。そうなると「負荷をかけるために本数を増やす」という形になる。

 

ここが悪循環を生むのだと思います。負荷が高められないから本数を求める。本数を求めれば「最後まで走る」ことが「目的」になってしまう。本来は「速く走る」ことが「目的」なのに「本数をこなす」ことがメインになってしまう。質の低い走りを何本も何本も繰り返すことになる。それにより「本当にやりたい動き」から遠ざかってしまう。結果、速く走れない。

 

だからこそ「仕事量」ではなく「仕事率」なのだと思います。限られた時間の中で何をするか。どれだけ効果のある練習をするか。発想を切り替えなければ「仕事量」を求める形になってしまう。近畿などで「2時間練習」になるのはこの「仕事率」を求めているからだと思います。「仕事量」を求めるのではない。その時その時に「本当に必要なこと」を判断していく能力が必要になるのだと思います。

 

これは「地方」で生活をしていると感覚的に見えなくなります。周りがそのような感覚で過ごしていないから。前から書いていますが「200m10本」というような練習スタイルが存在する。本数を負うことで「疲労感」が生まれる。それにより「しっかりと練習をした」という充実感を得ることになる。本来の目的である「速く走る」という部分とはかけ離れたことになる。これが「目的」が変わっているという事実になる。そのことに気づくことができるかどうか。

 

こうやってblogに書いている。上述のようなことを誰かに話して「理解」してもらえるだろうか。言っていることが「哲学的」な話になっているのかもしれない。しかし、これは「感覚」だと思う。本来目指すことの意味。

 

よくあるパターンが練習の最後に「走り込み」を実施する。何本も走ればやはり「やった感」は出る。そのことにより「今日はいい練習をした」と感じることができる。「満足感を得る」という意味では重要なのかもしれない。しかし、「速く走る」ことと「満足感を得る」というのは別問題だと思う。練習の最後に何をするかというので「指導に対する考え方」を判断できるのではないか。そう思う自分がいる。

 

「仕事率」と「仕事量」は全く別の概念。そこを理解して指導をするので近畿の指導者は優れているのだと思う。

 

sbt先生が「追い込めないから本数を追う」という部分に対して「そこまでやる前に飽和状態になっている」という表現をされていました。「追い込めないから本数を求める」という部分。10本走るとその途中で「お腹一杯」になっている。だから最後は惰性で走ることになる。「追い込めない」のであれば「追い込むための工夫」が必要になる。結局はそれだけの話ではないだろうか。そのことに気づかず「走れば強くなる」という考え方の中で指導をするのはやはり避けるべきだと思う。

 

「仕事率」を求めるという考え。考え違いをすると「本数を少なくすればいい」と思うのかもしれない。これも全く別問題。単純に「楽な練習」になるだけだから。自分の中で考えていきたい。そのヒントがrknにはあった。そう感じている。

 

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rkn高校での修行5

2019-11-21 | 陸上競技
今回日本屈指の強豪校であるrkn高校に練習見学に行きました。この経験は大きいですね。「修行」と書いているのは単純に隣に「東寺」というお寺があったからです(笑)本当に座禅を組んだりしたわけではありません。

福井国体の時にrkn高校で活躍したmym選手が山口県選手として参加してくれました。その時に話を聞いていると「書籍に書いてある通り」だと言っていました。本当は何かあるんだろうと思っていましたが本当にそのまま。DVDも出ているということですがそれもそのままだと。

sbt先生に話を聞くと本当に包み隠さず教えてくださいました。「こだわりはない」と言われていました。タイヤ押しで使うタイヤの重さやウエイトでの重さは「だいたい」だと。結局そこに「目的」はない。あくまで「手段」なのだと感じました。分かりにくい表現だと思うので私が感じたことを勝手に補足しておきます。

練習の中心は「速く走ること」です。そのために何をするか。この場で取り組みの姿勢などを話すことは皆無。これは「意識レベル」の差が大きい。我々はその前の段階で「競技に向かう姿勢」を作らないといけないのですから、練習に対する「時間の使い方」は大きく変わっていきます。当たり前なんですが。

「こだわらない」と言われていた部分。練習方法や使う道具はあくまで「手段」でしかない。ひょっとしたら我々に話されなかっただけで重さなどに対して細かく言われているのかもしれませんが。「手段」というのは他にも色々とあるのだと思います。「やりたい動き」がある。それを習得するために一番適しているのがその「道具」であるだけ。だから「こだわらない」という表現になるのかなと。

例えばウエイトに関しては「好きに重さを決める」という感じでした。セット数も重さも指示しない。話を聞いているとなんとなくその意味が分かってきました。結局、ウエイトは「手段」でしかない。ウエイトで何キロ何セットやるかは大切ではない。ウエイトをやって「筋力を上げる」のは「手段」であって「目的」ではない。哲学的な話になりつつありますが。

練習をしていたらどうしても「目的」がぼやけていきます。これは何度か書いていますがウエイトをやっていると「前よりも重いものを上げる」というのが「目的」に変わっていきます。「慣れてきたら重くする」というのはトレーニングの基礎です。しかし、いつのまにか「重いものを上げる」ことが「目的」にすり替わったしまう。これまで上がらなかったものが上がるようになると楽しい。だからいつの間にか「ウエイトをする」ことが「目的」になってしまう。重いものを上げようと必死になる。

rknの選手が「重さ」を追求していないかといわれると分かりません。が、そこに「目的」はない。重いものを上げることではなくそこには「技術を支える」という大きな「目的」があると感じました。あれだけ速いスピードで走るためには「支える土台」が必要になる。だからウエイトをしているだけであってウエイトをすることが狙いではない。

こだわらない。それは選手にも。ほとんどの選手が体育のジャージで練習をしていました。派手なジャージを着ている選手は皆無。このことをsbt先生に聞いてみると「こだわりがないから」と。Tシャツはrkn高校のシャツ。まーこのTシャツだけでブランドですから。伝統というのもあると思います。暖かくなって半パンになりましたがこれも体育のもの。何を着ていても練習をするのには関係ない。必要な所にのみエネルギーを使うのだと思いました。

こうやって見てみると「目的」があって「手段」がある。そこが徹底されているなと。他の練習との繋がりが大きい。全ては「速く走るため」に存在する。「こだわりはない」と言われていましたが「動きの徹底」に対しての「こだわり」はものすごい話だと思います。ここまで徹底的に「パワーポジション」を身につけさせるというのは。分かりにくいと思いますが練習の大半は「パワーポジション」で力を発揮するというために存在する。その姿勢を作るために何するか。

ウエイトもハードルジャンプも「固める」という一点を身につけるための「手段」でしかない。練習をやっているうちにいつの間にか「目的」が「手段」に変わっていくんだろうなという反省がありました。

そして圧倒的に練習がシンプル。選手が「ポイントはここだ」と理解しやすい。sbt先生曰く「断捨離」と。本当に必要なものを考えていった時に「不要」だと感じたものは全て削ぎ落とす。その中で残ったものだけを練習でやっている。だから書籍に示されている内容を普段からやっているという話になるのだと思います。

私の練習はパターンが多い。だからといって全て削ぎ落としてシンプルにしたら良い練習になるのか。ここはしっかりと考えなければいけないと思います。うちの選手にあったメニューというのがあります。シンプルな練習の良さもあれば「複合的な練習」の良さもある。純粋に「速く走ることだけ」を求めてできる水準とその前段階の準備が必要な段階とでは「やるべきこと」が違ってくると思います。

sbt先生が「rknだからできる」と言われていたことをきちんと理解しなければいけないと思います。うちの選手に全く同じことをさせたからといって「速くなる」というのは難しい。なぜなら「まったく同じこと」ができないからです。様々な要素があってそれが繋がっていくから今のrknの練習ができる。手と足が一緒になる選手に「身体を動かす」ことや「自分の身体がどうなっているか」を即座に判断させるのは不可能です。

エッセンスがどこにある。その練習のポイントがどこにあるか。そこを見極めていかなければいけないなと強く感じました。

まとまりません。また書きます。
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