2日目のことを。本当はそれぞれについて感じたこと、わかってきたことを書いておきたいのですがとにかく先に「見た事実」に関することをまとめておきたいと思っています。ひとまず書いておきます。
2日目、練習開始が8時半でした。余裕をもってrkn高校へ。宿泊場所が心斎橋でした。京都に行ったのに宿泊は大阪(笑)。この時期の京都はホテルの料金が尋常ではなく高いようです。ア〇ホテルで1泊3万5000円だとか。確かに観光シーズンのピークというのもあるので通常価格では宿泊できないと思います。インバウンドで多くの外国人がホテルに宿泊する。その影響で我々は宿泊できなくなっています。今の日本の姿を現しているのかなと。
この日は福井のtrg高校の選手も練習に来ていました。福井から京都までは1時間半くらいだそうです。朝6時に出発したとか。近畿圏は行き来がさかんです。週末になると一緒に練習をしたりというのが頻繁に行われています。こういう環境というのはうらやましいですね。様々な刺激があります。自分に足りないことを学ぶ機会が多くある。上手く利用することができれば本当に勉強になると思います。
練習は前日と同様にメディを使ったアップ。人数が多くなると「予定通り」の練習ができなくなると思います。最初の段階でsbt先生が「今日は3時間を超えるかもしれないな」と言われていました。普段の人数であれば効率よく進む部分もあります。しかし、人数が多くなればそれができなくなる。道具の数も限られます。そういう部分も含めて私自身もいろいろと考えなければいけないなと感じました。
そのまま「片脚支持」と「T字バランス」を。昨日に引き続き社会人選手が参加していました。大臀筋が筋肉痛になっているということでした。前日の練習でしっかりと負荷がかかっているのだと思います。こういう部分は重要。狙ったところに負荷がかかるかどうか。意識して練習をすることで効果は高まる。その典型的な例だと思いますね。
ハードルをやってからメディ投げ。これも前日に引き続きです。この部分の練習が「ルーティン」のようになっているのだと思います。「毎日必ずやる練習」と言われていました。身体を呼び起こすという意味合いがあると。「片脚支持」以降は練習に必要な部分なのだと思います。シンプルな練習ですが「絶対にやっておきたいこと」が明確になっています。
ハードルに関しては「普段から意識させていること」と同じことを言われていたのでこの部分に関しては確認をしました。自分がやっている感覚をsbt先生に聞くことができる。このハードルドリルは効果は高いと思っています。しかし、正確な動きができるかどうかによって狙った場所に負荷がかかるかどうかが決まります。「抜き足の使い方」にポイントがあると思っています。多くの選手がやる動きですがかなりの頻度で「間違っている」と思っています。前の記事に書きましたが「なぜその練習をするのか」という部分なのかなと。
この日は「サーキット」から。通常はABCの1つをやるということでしたがこの日は「AB」と「AC」のどちらかをやるということになっていました。選手は必死にじゃんけんしていました。「負荷が高い種目がある」とのこと。その種目がないほうを選ぼうと(笑)。高校生らしくて安心しました。サーキットは「補強」としての位置づけもあると思いますが、それ以上に「力の使い方」を覚えるという部分がありました。前日に話を聞いたときに「予備負荷」という話をされていました。事前に使う筋肉に刺激を入れてそこをどのように使うのか。
最初、結構重いシャフトを使うので「補強的な意味合いが強い」と感じていました。が、実際に見てみるとそれ以上に「固定」するための練習だと感じる。特に「ランジ」はこれまでの考え方と大きく変わるなと。これも表現が難しいのですが「トレーニング」としての意味合いが大きければ「大きく動く」というのが重要になると思います。が、rknのランジは違いました。本当に「固定」がメイン。練習の最初からやっている「パワーポジション」を身につけるための練習になっていました。「膝」と「足首」の完全固定。深い角度でやるほうが股関節周辺に負荷がかかると思います。しかし、「狙い」はそこにはない。
深くやることで「やった感」は間違いなく出ます。しかし、ここで狙っている部分ではない。固めること。深くすれば「固める」ことができなくなります。パワーポジションが作れない。それよりは最初作った姿勢のままで「接地した瞬間に緩めない」という角度のほうが「実際の走りにつながる」のだと。さらに「固める」動きだけではなく「戻る」ときも重要。しっかりと地面を押さなければいけない。単純に元の姿勢に戻ればいいというのではなく「使うべき部分」を使って戻ってくる。これにより必要な筋群に大きな負荷がかかります。
両足ジャンプも同様。「深く」というのではなく「固定」という部分が最優先になっているなと。この「固定」という感覚の問題です。これまで私のイメージの中では「体幹を固める」という部分がありました。衝撃を「体幹で受け止める」という感じ。しかし、実際にrknで目にしたのは「膝」「足首」を固めてそこで力を逃がさないという部分。「固める」という同じような「表現」でも「意図する部分」が異なるなと。rknでは本当に「速く走るため」に何をするかだけを徹底されている。「負荷をかける」ことではなく「技術的な要素」としてサーキットをしている。
一見すると「補強をした後に走る」というだけに見えるかもしれません。しかし、実際は「負荷をかけた技術練習」なのです。sbt先生は「rknにはドリルという概念はない」と言われていました。動きの要素を抜き出して「分習法」するのではなく、「練習のすべてが走るために存在する」という位置づけなのだと思います。「そんなことは当たり前だ」と言われるかもしれません。当たり前です。では、実際にそれをどのように作り出すか。「当たり前だ」という人に根拠のあるメニューを提示して欲しいとさえ思います。「わかっている」ことと「できる」ことは全くの別物。そのことを徹底して練習しているのがrknだと思います。
話をしている中で「うちの選手だからできるという部分がある」と言われていました。色々な意味が含まれていると思っています。ある程度の競技レベルに達しているからできる動き、やらせたい動きがあります。これは正確な表現でなないのですが。どの段階においても「やるべき動き」というのは変わらないと思います。ここがsbt先生の言われる「正しいものは正しい」という意味かなと。しかし、中学生段階ではこの手の「固定する練習」はできないと思います。筋力的な部分だけではなく「考え方」や「動きに対する理解」も違うからです。「11秒5の選手が中心の学校で指導するのであればやり方は違ってくる」と言われていました。それはいろいろな意味があると思います。
が、競技レベルが違っても「速く走るために必要なこと」は変わらない。その「方法論」が違うだけ。「目的」があって「手段」がある。それがどの段階なのかというだけ。rknでやっている練習が「陸上部」でできるかどうかは全くの別問題です。もう少しわかりやすく書きたいと思うのですが。これまでの動きとサーキットを見て強くそのことを感じました。書籍で読んでも動きだけを見てもわからない部分がそこにある。見てその本質的な部分が感じ取れたとしてもそれを伝えていく「方法論」がまた異なってくる。そこだと思います。
わかりにくい文章になっていますが・・・。また書きます。すみません。