土曜日。午後からは第4回のハードル練習会でした。隔週で実施という形をとらせてもらっています。来てもらうのも大変だとは思いますが、頻度を増やさないといけないかなというのもあって実施計画を立てています。今回はnsy先生不在。本校のMさんも不在。指導する者、アシスタントコーチを含めて1人という状況でした。細かく見るためにはひとりでやるのは難しい部分があります。見れる範囲が限られてしまうからです。そのあたりのことは選手には伝えました。自ら質問するなどしないとなかなか目に入らない部分はあります。
この日は実際にハードルを跳ぶことにしていました。これまでは「基礎基本」という感じですが、少しずつ実践的な動きをしていかなければいけません。「ドリル」が上手くなったとしても実際に跳べなければ意味がないからです。そのためこの日は「リズム」や「連続」という部分を増やしました。お手本を見せる人がいないので私自身がやらないといけないという恐ろしい展開でしたが・・・。
最初に少しだけ補強。腹筋系とプレート補強を。これは練習の紹介的なところもあります。どのようにして身体づくりをするか。やりたい動きがあっても「基礎筋力」がなければできません。きれいごとではなく「必要な筋力」がない場合はこれから先の活躍は厳しい。当然の話だと思っています。さらにはハードルを使っての「股関節補強」も。これは軸足の中臀筋や股関節周りの強化につながります。地味ですがきつい。そういう練習も必要なのです。
そこから簡単にアプローチの練習と抜き足の練習。アプローチは段差を使って、抜き足は壁を使って。重心移動が少ない中でやっていくことで動きの感覚を身に付けていきたい。そこから実際のドリル。かなり足長を狭くしてやりました。広がるとまた別の課題が出てくるので。動きを身に付けるためには時間がかかる。さらには「段階」が必要になりますl。この日はそれを意識した練習を考えていました。最初に5足長で「重心移動」が少ない中での「歩行」ドリル。それが終わってから足長を伸ばしての「リズム」が入った動き。リズムが入ったとたんにできなくなる選手が出てきます。初めてやる動きなので仕方ないと思います。ハードルをやるということになると「短距離」とは違う動きがいくつも入ってきます。ある程度自分の体を思い通りに動かせる能力も必要かなと。前に進むという感じではなく「リズム」の中でどのようにリード足と抜き足を動かすか。
そして「連続」の動きへ。ここになると明らかに差が出ます。今回のハードル練習会は「競技の拡充」の部分と「上を目指す」という部分が混在しています。選抜の練習会ではないので当然起きることです。こうなるとやはりもう一人はいてくれると助かるなという感じがあります。連続のリードですでに腰が抜けてしまう選手も。連続の抜き足になると混乱して「リード足」のようになってしまう選手も。この練習会の最大のメリットは「できない」選手が「できる」選手の動きを見ることができる部分です。普段は単独でやっているので自分ではわからない。が、できる選手の動きを見ればどのようにやればいいのか考えるようになります。もちろん、「何とかしよう」という「意欲」があるというのが大前提ですが。個別に話をしていきますがどのようにつながっていくか。私も何度も手本を示しました。かなり身体にダメージが(笑)。
最終的に3歩でハードルを越えていく。選手の力の幅が大きいので5種類ほどハードルを作りました。幸いskyにはフレキハードルがかなりの台数あります。他校ではなかなかできない。競技場でやるという選択肢もあったのですがフレキハードルの台数などを考えるとやはり学校でやらせてもらうのが一番いいかなと。距離設定は様子を見ながら。基本ヨンパの15歩から19歩のストライドで作っています。19歩のストライドパターンで3歩でいけないと実際の100mHを3歩で行くのは難しくなります。4歩での練習も考えないといけないかもしれませんが。スピードを上げていくことも考えると最初から「4歩」を目指すのではなくきちんと「3歩」をベースに練習をしていくことが重要だと思っています。
女子に関しては中国新人で決勝に残っている選手も来てくれています。そこに対してはさらに上のレベルを目指していく。うちの選手も含めてですが17歩のストライドで走れるのは3人だけでした。力がある選手がスパイクを持っていなかったので1人はシューズで18歩の距離で練習をしていました。うちの選手に関しては自信を持ってもらいたいですね。かなり走れるようになってきている、ハードリングも改善されつつある。これが半年後にどこまで出せるか。上位の選手はIHに出場だけではなくそこで戦えるようになってもらいたいと考えています。そのための練習会です。とにかく力を引き上げるためにやっているという感覚を持ってもらいたい。
男子はなかなか。現在県全体のレベルが少し低い水準になっています。スパイクを持ってきていない選手もいたというのもあるのですが15歩のストライドで3歩でいける選手がうちの選手のみ。ある意味うちの選手が強くなっているというのを感じる場面ではありました。が、それだけでは困ります。ヨンパでいえばIHに進もうと思えば最低でも54秒台は必要になると思います。ショートハードルは15秒0に近づかないと難しい。そうなると現在の水準では「厳しい」と言わざるを得ない。もちろん、「自己ベストの更新」という大きな目標を掲げて参加してくれている選手もいます。その選手たちのためにも「より高い水準のハードル」ができるようにしていきたい。
最初の段階で選手には話をしています。とにかく少しでも「上のレベルで戦う」ということ。始めたばかりの選手であれば県総体に出場する。予選を通過する。この目標でも十分だと思っています。陸上競技の楽しさは「できない」が「できる」に変わっていく部分です。それが顕著に「記録」として現れます。上のレベルになればなるほど「タイムの短縮」が難しくなる。その中でどうやってやっていくか。より細かい課題に対しての指導が必要になります。専門的な部分が出てくる。これに対応するための「ハードル練習会」だと思っています。
それぞれが目指す場所に対して「真剣」になれるかどうか。競技レベルが違えば求める部分も違ってきます。それでも継続的にやっていくことで変化は生まれる。他校の選手と一緒にやることで「今の自分の力」を測ることもできます。自分がどのようにするか。今のままで戦えるか。そこを見極めながらやっていく。
参加してくれた選手、引率してくださった指導者に感謝。とにかくレベルを上げていけたらと思います。また書きます。