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Leave no one behind

2021-07-07 00:00:00 | 20期生のブログリレー

こんにちは。20期生の安納です。
7月7日、七夕です。願い事はただひとつ、このコロナ禍が治まってくれることです。来年の七夕には、マスクを外して大量の願い事短冊を盛大に掲げたいものです。

さてこの度は、当ブログでも頻出の話題でございます、SDGsについて触れたいと思います。

2015年、国連サミットにおいて全会一致で採択された17の持続可能な開発目標がSDGsです。この目標策定にあたり、「leave no one behind(以下LNOBとします、アジェンダ冒頭では、we pledge that no one will be left behind とあります)」の誓いが添えられています。「(地球上の)誰一人取り残さない」という意味です。

この文言を見るにつけ、思い出す映画作品があるのです。one を man に変えて検索してみてください。とある映画ポスターがかかってきます。リドリー・スコット監督の『ブラックホークダウン』です。少し前は、LNOBで検索した場合にも、もしかして Leave no man~、とゆらぎの候補として出てきていたような気がします。

この作品は、1993年、内戦が深刻化し飢餓リスクの高まったソマリアにおいて、首都周辺勢力の幹部捕縛を目的とした、米軍と国連軍の作戦を描いたものです。当初30分で終わる予定だった戦いが、2機のヘリコプター(ブラックホーク)墜落により膠着し、撤退までに15時間の時間と多くの犠牲を強いる結果となりました。

対戦車兵器による航空戦力撃墜という民兵側戦術面の意外性はありながらも、作戦の長期化は、墜落現場に取り残されたパイロットを救出しようとする戦略目標の変更に起因します。そして、この救出を試みる精神的支柱となったのが、誰も戦場に残さない(必ず連れ帰る) leave no man behind(以下LNOBで統合します) の信念でした。映画ポスターのデザインのひとつに、この言葉が刻まれているのものが見つかると思います。

そもそも米国の軍隊において、LNOBの概念は広く浸透した考えであるようです。ひとたび検索エンジンを回しかけてみると、多くの軍事分野の記事を目にすると思います。同胞を戦地に残すまい、という信念は、特に不時着や墜落で敵地に残された兵士を捜索し救出する、戦闘捜索救難(CSAR)において重んじられております。

こうした語義を鑑みますと、海外、とくに米国においては、LNOBの認識に少なからず軍事的色彩を帯びているのではないか、と思うのです。置いていかない、というより、助けに行く、のニュアンスが強く、取り残されそうな人に対し、火中の栗を拾わんばかりの、より積極的にアプローチしていく姿勢が浮かび上がってきます。

また、取り残されている状況を正視する覚悟と、見逃してきたことに対する反省を促す信条(Creedとして表現する記事もありました)を持つことが求められます。生中な意思で掲げることが憚られる目標なのかもしれません。

関連記事を見返してみると、combat や transform といった、語気の強い表現も見受けられ、図らずも戦闘的な性質を裏付けているようにも感じられます。

果たして自分はLNOBを掲げられるのだろうか。SDGsを学びつつ、この辺の覚悟も考えて参りたいと感じた次第です。

▼参考 UNSDG | Leave No One Behind(国連開発グループの記事です)
https://unsdg.un.org/2030-agenda/universal-values/leave-no-one-behind


さて、ブログリレー参加も今回で最後になりました。講師の皆様はじめ、鴨志田塾長、事務局の皆様、たくさんの学びをいただき、誠にありがとうございました。一年間本当にお世話になりました。

この一年間で残ったのは「覚悟」の一言です。講師の皆様の姿勢や塾長と事務局の皆様の粘り強さから、言葉にすると覚悟となりますが、何らかの「士」たらしめるもの、を伝えていただいたものと感じております。SDGsにもこれが見え隠れしているように思い、ブログリレー最後のテーマと致しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
甚だ拙い文章にお付き合いいただき、重ねて御礼申し上げます。

それでは、皆様、ごきげんよう。
中小企業診断士 安納一貴 でした(^_^)/~

コメント (3)
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