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入塾ご挨拶 + 診断士試験と知的謙虚さ

2022-07-13 12:00:00 | 22期生のブログリレー

皆様、こんにちは!初めまして。

 

22期生の柴山宗馬(しばやま そうま)と申します。

1年間どうぞよろしくお願いいたします。

 

社会に出て3年目になりますが

キャリアイメージのなさと社会人としての基礎スキル不足に課題と感じ

診断士活動にも躊躇いを感じていたところ

それらに腰を据えて取り組む稼プロ!の存在を知り

この縁は逃すまいと門を叩きました。

まずは1年、稼プロ!にじっくり取り組んで学べればと思っています。

 

さて、先日6/25(土)に第1回講義が行われ、まさにキャリアについて考える一日でした。

 

診断士の資格取得までに得られたことを振り返りましたが

「度量が広くなった」「自分の無知を自覚して行動するようになった」など

人間性の成長について挙げられていたことが印象に残っています。

参考書を見返しても似たような記述があり

経験則として「診断士試験は人を謙虚にする」といえそうです。

 

では、それは中小企業診断士試験を知らない人にも受け入れられる仮説でしょうか?

単なる経験則ではなく、ロジックがなければ納得してもらえなさそうです。

実際、就職活動時にも何度か聞かれました。

 

就職活動当時はオリジナルの理屈を並べましたが

折角なので、今回は学術視点で調べてみると

心理学の知的謙虚さ(Intellectual humility)という概念に辿り着きました。

これは端的に言えば、「自分の知識に限界があることを認め、足りないこと、間違っていることや他者の意見を冷静に素直に認める態度」のことです。

2016年にアメリカ、ペパーダイン大学の研究(※1)で提唱された、比較的新しい概念でした。

元の論文が意図していたかは確認できませんでしたが

日本ではソクラテスの「不知の自覚(無知の知)」が証明されたという文脈で紹介されたこともあるようです。

その後、2020年の後続研究(※2)で、一般知識の多さが知的謙虚さに繋がる結果が出ています。

 

これらの研究と、中小企業診断士試験の広く浅い知識が求められる特性を踏まえると

試験に向けて学習を進めていくなかで、広い範囲の知識が増えていくとともに

自分が知らないことばかりだが、それを知っている他者がいる現実を突きつけられることで

他者の意見に耳を傾け、受け入れる「知的に謙虚な」人間になるのではないかと

仮説が立てられそうです。

 

流石に説明の場でいきなり心理学の話をしてしまっては

唐突すぎて相手がついてこれなくなることの方が多そうです。

しかし、経験則に一般論や学術の知見を擦り合わせてロジックを磨くことが

仮説の質を高めると再認識した調べものでした。

 

※1:Krumrei-Mancuso, E. J., & Rouse, S. V. (2016). The Development and Validation of the Comprehensive Intellectual Humility Scale. Journal of Personality Assessment, 98, 209-221.

※2:Krumrei-Mancuso, E. J., Haggard, M. C., LaBouff, J. P., & Rowatt, W. C. (2020). Links between Intellectual Humility and Acquiring Knowledge. The Journal of Positive Psychology, 15, 155-170.

コメント (6)
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