12期生の山岡です。
最近、ヒッグス粒子が発見された(らしい)というニュースがあったと思ったら、ヒッグス粒子は複合粒子の可能性があるという説が提唱されるなど、宇宙物理学の分野がにわかに活気づいています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130413-00000028-mai-sctch
みなさん、ヒッグス粒子というのはご存じですか?万物に質量を与えた「神の粒子」と呼ばれる素粒子です。
原始の宇宙では、あらゆるものに質量(重さ、と考えて差し支えないと思います)がなく、空間を自由に動き回っていたのですが、このヒッグス粒子があらゆるものに「からみついて」重さを与えたということです。
自由に動き回っていたものが何かにからみつかれることによって動きが鈍くなる、くらいの想像はなんとなくつきますが、「質量がなかったものに質量を与える」というのは何のことやら、まったく想像がつきません。
私のような凡人には全くピンとこないヒッグス粒子ですが、個人的に驚きなのは、このヒッグス粒子の存在が50年も前に理論上提唱されていたことです。技術の進歩により大型の加速器が作れるようになり、50年かかってようやっと理論を現実的に検証できるようになってきた、ということのようです。
ヒッグス粒子の存在を提唱したのはその名もピーター・ヒッグスという方です。この方がどうしてそのような粒子の存在を提唱するようになったのか。物理学の世界で「標準理論」や「大統一理論」などと呼ばれる理論がその背景にあります。
電気の力と磁気の力。一見するとまったく異なるこれらの力の根本でつながっているのはご存じですよね。エナメル線などの導線でコイルをつくると電気の力は強い磁気を生み、例えばモーターを回転させる原動力になります。逆に磁界の変化は電力を発生させます。タービンを回すと発電する発電機ですね。電気の力と磁気の力、合わせて電磁力といいます。高校の物理学でやった「フレミングの左手の法則」、その内容はともかく手の形は覚えている方が多いのではないでしょうか。
自然界には、この電磁力を含め四種類の力が存在するそうです。「電磁力」「強い力」「弱い力」そして「重力」。これらの力は実は根本は同じで、宇宙の創世記には一つの力であった力が分岐して今は四つの力になったという説があります。重力以外の三つの力は比較的簡単に説明できるらしいのですが、重力を含めたこれら四つの力を統一的に説明することはなかなか難しいようです。こうした四つの力を統一的にせつめいする理論が「標準理論」や「大統一理論」というものです。根本は同じということですね。
一見するとまったく違うものが実は根本は同じである、というのを発見すると面白いでしょうね。物理学とは全く関係がありませんが、会社経営においても表面的に見える問題がいくつかあって、まったく関連性がないように見えるけれど、よくよく分析してみると実は問題の根っこは同じだった、というようなことがあると面白いですよね。まあこういった場合は大体が人事面の問題である気がしますが。
さて、原始の宇宙には他にも想像を超える内容があります。空間は現在のような3次元ではなく10次元だったという説があります。縦・横・高さに時間軸を加えた4次元までならばかろうじて想像できますが、10次元とはこれいかに?しかも10次元-4次元=6次元分は、現在の宇宙では「丸め込まれて」認識できないのだそうです。
もしこのあたりの説にご興味がありましたら、ぜひ「超ひも理論」という理論の解説書を読んでみてください。楽しんでいただけると思います。
山岡達也
科学的なことにも詳しいんですね~