静岡県沼津市の国道1号線の市立病院前交差点付近には、約半径150メートル以内にコンビニが3店舗もある。
こんなことは別に普通の光景だろう。ローソンがあって、目の前にセブンイレブンがあって、数十メートル先にファミリーマートがあって・・・。
ただ、同じコンビニとなると話は別である。
例えば、繁華街においては、新宿歌舞伎町のファミリーマートや札幌市すすきののローソンなどは1店舗では需要を取り込めないため、数十メートル先に同じコンビニが存在することはある。
郊外でも、幹線道路沿いの両サイドに同じコンビニがあるということは良く見かける光景である。
しかし、郊外で同じコンビニが近距離に3店舗となると話は別である。
たぶん、この光景を見れるのは静岡県沼津市のこの場所だけじゃないかと思う。(全国各地を探せばもしかしたら見つかるかもしれないが)
黒丸がローソンのある位置。交差点を中心に約150m以内に3店舗ある
なぜ、このようなことが起こるのか?
答えはみなさんも良くご存じの「商圏は丸くない」、道路や線路、地形により変化するということだろう。
余談になるが、コンビニほど立地戦略を重視している業態はないだろう。例えばセブンイレブンでは、前面道路の交通量、間口の幅、土地の面積、商圏の人口など、250項目の調査結果により立地を選定しているそうだ。最大手のセブンイレブンでさえ、立地を間違えば近くの3番手、4番手のコンビニにさえ負けてしまう。
また、同じFCオーナー同士が競合しないように、原則として500メートル~1キロメートルは距離を離すのが基本だそうだ。
そんなコンビニ業界で、近距離に3店舗。
道路の北側を商圏とする店舗、道路の南側を商圏とする店舗、幹線道路を利用するお客様を取り込む店舗。半径約150メートル以内にあるが、どの店舗もお互いお客を奪い合っていない。
これは明らかに近距離でも地形によって商圏が別であるという証明だろう。
コンビニの立地戦略は面白い。
ちなみにうちの近所では、サンクスがローソンに代わっていくのが目立ちます。