先日、リーバイスジャパンの齋藤社長が登壇された、リーバイスブランドのセミナーに出席してきました。その中で、印象的だった「戦略の立て方のステップ」と「プレミアムブランドの考え方をどのように社内に理解させていったか」の2点について、エッセンスをお伝えしたいと思います。
1.戦略の立て方のステップ
① 状況分析を行う
SWOT分析を行うとのことでした。SWOT分析自体はとてもメジャーな分析手法ですし、目新しいものではありません。ただし、リーバイス社では、SWOT 分析をすべて行わず、「強み」と「機会」にのみ、行うそうです。
「脅威」や「弱み」の分析を行うと、「脅威」にどう対応するか、「弱み」をどう克服するか、ばかりに目が行き、リーバイスらしさや、攻めの姿勢が無くなるから、だそうです。
② 戦略のコンセプトづくり
状況分析の結果をもとに、戦略のコンセプトを策定します。ここで大切なのは、素直に「どんな会社にしたいのか」、「どんなブランドにしたいのか」を考えることになります。
その際に重要なのは「オーナーズマインド」だそうです。つまり自腹をきって自分が出資したつもりで考えることです。
この気持ちになれば、ブランドへの愛情も最大限高まりますし、真剣さが変わってきますね。
③ 戦略策定のためのロードMAP策定
ロードMAPを考える際に検討することは、「DO’S」と「DON’S」になります。ブランドとしてやるべきことと、やってはいけないことを明確にするわけです。
何も意識せずにロードMAPを書き始めると、やるべきこと、つまり、「DO’S」ばかりを考えがちです。しかし、それと同じくらい、「DON’S」も考える必要があるということです。
これを踏まえて、いわゆるマーケティングの4Pをお互いに矛盾無く、同じコンセプトにのっとって考えます。
2.プレミアムランドの考え方をどのように社内に理解させていったか
ユニクロに対抗するために三千円台のラインを発売した結果、リーバイスブランドは販売不振になります。回復するためにとった戦略は、もう一度プレミアムブランドにすることでした。
ただ、このプレミアムブランドとはどのようなブランドなのか、を社員に理解・浸透させるために社長は伝えたのは、以下のシンプルな内容でした。
「あなたの子どもが、お父さんもしくはお母さんが勤めている会社はどんな会社なのか、と聞かれ、胸を張っていえるブランド」
「合コンで、お勤めをしている会社は、どちらですか?と聞かれ、胸を張っていえる部ブランド」
これを伝えたことで、意識統一が図れたそうです。
これらの内容はリーバイスだけに通用することではなく、ブランドや業界に関係なく汎用性があります。私も早速、活用させていただきたいと思います。
14期生の日野卓郎です。
ブログを読ませて頂きました。
プレミアムブランドの真髄は
非常にシンプルで分かりやすいですね!
そして面白い!!
シンプル、イズ、ベストという表現が
ピッタリな事例だと思いました。
自分の仕事に誇りを持つこと、今回のモスクワでのセミナーでも、かなり強調していました。
やるべきことだけではなく、DON'Sも明確にするというのは、私自身にとってあらためて参考になりました。