皆さん、こんにちは。事務局メンバーの種本(23期生)です。
何かミーハーなタイトルから始まりました。
米国大統領選挙が終わり、トランプ氏が次期大統領として登場したことにより世界情勢は既に大きく影響され始めています。個人的には金利・為替相場、株式相場は既に大きく影響されていると感じています。
そんな中で、第2次トランプ政権で目を引くのが、電気自動車テスラを率いて巨万の富を獲得したイーロン・マスク氏の存在です。これから彼が米国の政治や経済にどのように影響を及ぼしていくのか、衆目を集める所だと思います。私はマスク氏の信奉者ではありませんが、常に人々の何歩も先を行っていると映っていると言え、その先見性は学ぶところがあると思っています。そのためには、新たなテクノロジーや技術動向について常に触れ続け、それらを踏まえて新たな施策や次のアクションを考え続ける姿勢が大切で、中小企業支援の現場において必要不可欠なものであると考えています。
今回は、彼が買収したx(旧Twitter)をプラットフォームとして今年8月から新たに提供されている生成AIモデルであるGrok 2について、その使用感を含めてお伝えしたいと思います。
Grok 2がこれまでの生成AIと比較して顕著だと思われる特徴は、以下の通りです。
多機能: Grok2はテキストと視覚情報の両方を高度に理解・処理する能力を持ち、画像生成機能も備えています。具体的には、テキストプロンプトだけでなく、図表や写真などの視覚情報を生成することができます。
リアルタイム性: X(旧Twitter)の投稿データをリアルタイムで学習し、最新のトピックやニュースに関する質問に回答できます。これにより、情報の鮮度や正確さが非常に高いです。
高度な推論能力: Grok2は、テキスト理解や推論能力でGPT-4やClaude 3.5 Sonnetを凌ぐ成績を示しており、特に科学や数学の問題解決に強いとされています。
ユーモアと直感的な回答: 質問に対してウィットやユーモアを交えた回答ができるよう設計されており、ユーザーにとってより自然で楽しいインタラクションを提供します。
以上のGrok2の特徴により、日常生活やビジネスにおけるAI利用の幅が広がり、情報収集、創作活動などで多岐にわたって支援されることが期待できます。
例えば、Grok 2に「中小企業診断士が中小企業を支援する上で留意すべき事項について説明してください」という指示を出したとします。それに対する回答を以下の9項目にわたり、かなり完成度の高い(ように見える)事項が列挙されます。(実際には、9項目それぞれに明確で納得性の高い解説がついており、そのまま自分の行動指針にしたくなるような内容となっています。)
===========(以下、抜粋)=============
“ 中小企業診断士が中小企業を支援する上で留意すべき事項は以下の通りです:
1. 企業の個別性を尊重する
2. リソースの制約を考慮する
3. 経営者の視点に立つ
4. 法務と規制の理解
5. 現場に足を運ぶ
6. 継続的な支援
7. ネットワークの活用
8. リスク管理
9. 市場と顧客の理解
中小企業診断士は、これらの点に留意しつつ、中小企業の課題解決や成長支援を行います。これにより、企業の持続可能性を高め、地域経済の活性化にも寄与することが期待されます。”
===========(抜粋終わり)=============
ただし、上記を見て改めて考えさせられたのは、上記のような一見完成度の高そうな情報が容易に手に入るような時代になったからこそ、それが本当に自分の置かれた環境で適切なものか、真実を語っていて現実の世界で運用できるものかを考えることが重要になったと感じました。AIがリアルタイムの情報を活用してくるという事は、AIが語ることはリアルタイムで変わっていくことを意味しています。
思考停止するのではなく、一層自分の頭で考え、AIが語ることと自分の考えることを答え合わせしながらAIを使っていくことが求められるのだと強く感じました。