こんにちは、稼プロ!第19期生の福嶋です。
3連休いかがお過ごしでしたでしょうか。
私は、新型コロナウイルスの広がりを警戒し、ほとんど外出せず、家で本を読んだり、たまった作業をしたりとのんびり過ごしました。
私は海外ドラマが好きで、ネットフリックスのヘビーユーザーだったこともあり(ただ、際限なく見てしまうため、現在は自主的にネットフリックスは解約済み)、『NETFLIX コンテンツ帝国の野望 GAFAを超える最強IT企業』(著者:ジーナ・キーティング)(「本書」)が気になって読んでみました。
詳細な取材に基づくノンフィクションで、ネットフリックスが、ビデオ/DVD宅配レンタルで創業し、既存の店舗型レンタル店と競争しつつ事業を拡大し、デジタル配信中心へと大きく舵を切るあたり(2011年ごろ)までの経緯が、生き生きと書かれています。
また、ネットフリックスだけではなく、店舗型レンタルの最大手だったブロックバスター目線でも、かなり詳細に当時の状況や戦略などが書かれており、両社が対比されることでより(内容的にも分量的にも)厚みをましています。
ノンフィクションとして楽しめる内容でありつつ、経営、戦略、組織、人事、PR、物流などについて気づき、ヒントがたくさんあるビジネス書となっておりおすすめです!
本書を読んで重要性を思い知った経営理論は、「イノベーションのジレンマ」です。
「イノベーションのジレンマ」は、ざっくりいうと、業界で主要な地位を占める企業が、既存の顧客の意見に耳を傾け、さらに既存の製品サービスを改善して高品質の製品サービスを提供することに注力していくことで(これ自体は正しくみえるのに)、既存の業界構造を破壊するイノベーションに立ち後れ、失敗を招くという考え方です。
「イノベーションのジレンマ」自体については、ネットでちょっと検索するだけでよくまとまった紹介・解説が出てきますので、気になるかたは検索してみてください。
本書では、ビデオ/DVD宅配レンタルからデジタル配信へとイノベーションのジレンマを乗り越えた企業(ネットフリックス)と店舗レンタルを最後まで切れず、イノベーションのジレンマを乗り越えられなかった企業(ブロックバスター)が対比されており、理論が正しく当てはまった事例だなとおもしろく思いました。また、理論を頭でわかっていてもイノベーションのジレンマを乗り越えるのは容易ではないということもブロックバスターについての記載からうかがい知ることができます。
本書を読み終えるすこし前のことになりますが、いつもどおり新聞をぱらぱら読んでいて、はっとする記事に目をとめました。
『イノベーションのジレンマ』の著者、米ハーバード大経営大学院教授のクレイトン・クリステンセン氏がお亡くなりなられたとのこと。
「イノベーションのジレンマ」という概念、理論は、ビジネスパーソンなら一度は耳にしたことがあると思います。それだけ日本を含む世界の経済・産業界に与えた影響は大きい方です。
その方が67歳の若さでお亡くなりになられたということで衝撃を受けました。
また、今回の死因となった白血病のほかにも、何度も重病に見舞われ、後遺症とも戦いながら研究や実業を重ねてこられていたということを知り驚くとともに、改めて凄い方だったのだなと思いました。
安らかに眠られるよう祈りつつ、改めて同教授の著書を読みたいと思います。
以 上
興味深い事例のご提供ありがとうございます。
「イノベーションのジレンマ」、規模に関わらず企業にとってはまさにジレンマですね。NETFILXもいずれそのジレンマに囚われるときが来るのでは。。。という感じもします。
最近では、(NETFLIXと並んで)なにげにGAFAの背後に迫っているマイクロソフトがジレンマを克服して新しいステージを見つけているのでは?と思ったりもしています。