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居酒屋

2020-12-14 12:00:00 | 20期生のブログリレー

皆さま、事務局の田本です。

 

 突然ですが、私は居酒屋をこよなく愛しています。コロナ禍で行く回数はぐっと減ってしまいましたが、コロナ禍以前は、地元でも勤め先でもそれぞれ数件がローテーションの柱になっていました。そして診断士の会合など、行く先々で新しい店を開拓するのが楽しみでした。


 フランス料理や日本食が世界遺産になるなら、居酒屋や、やきとり屋も世界遺産として登録されてもおかしくない
と常々思っています。ちょっとした小皿で少しづついろいろな味を楽しめる。お酒と肴の組み合わせは千差万別。
なのにお会計はリーズナブル。なかなかこの低コストでバラエティに富んだお酒と料理というのは、世界にも類を見ないのではないでしょうか。このごろでは、どこも独自性を出そうと魅力的な工夫を凝らしており、美味しくないところを探すのが大変なくらいと思います。やきとりも希少部位をふくめて20~30種類、レバーはとろとろ、はらみはジューシー、せせりはぷりぷりコリコリ、炭火でミディアムレアで焼くという店は珍しくなくなってきました。

 それでこの値段でやっていけるのだろうか?とよく思ったりしますが、そこは稼げないとやっていけません。FLコスト、FLRコストという指標があります。FはFood(原価)、LはLabor(人件費)、RはRent(家賃)です。FLコストは60%、FLRコストは70%以下に抑えれば利益が出る、というものです。ほろ酔いになりながらも、頭の中でシミュレーションしてみたりするのも楽しいものです。(計算して、食べ過ぎ飲み過ぎに気づき後悔することも少なくないですが。。。)


 私の地元の個人でやっている居酒屋は、自分の持ち家、従業員が家族、というところが多かったりします。つまり、多少一品の値段を安くしても柔軟になんとかやっていけてしまいます。ですので、信じられないほど安くて美味しかったりします。それに対して、繁華街のビルに入っている居酒屋は、従業員を雇うための人件費がかかり、テナント料も馬鹿にならない。周りに活気のある競合店も多く生き残るのが大変ですが、だからといって客の売上単価は、コストを回収する値段に設定せざるを得ません。そこのバランスのとり方は、客が満足できるかどうかにかかっています。そしてそれを実現するために日々の努力を欠かさない。そんなお店の料理をいただくと、やはり美味しいと唸らざるを得ません。


 私が通う店は、同級生がやっているとか、そういうつながりもあったりしますが、味がいい、値段がリーズナブル、居心地がいいことは言うまでもなく、なにかグッとくるストーリーがあります。

・実家が北海道で漁師をやっていて、獲れたてのいいホッケを送ってもらってる。だから、うちはホッケのから揚げが出せる。

・自分のところで直接契約している酒蔵があり、限定品を安定して入荷できる。だからこの焼酎のラインナップ

・築地の仲買人と仲良くしてて、安いマグロがあったら仕入れてもらってるんだ。だからこの値段で本マグロの刺身が出せる。


そう聞くと、とても得した気分になるのです。といってもその裏に地道な店づくり、メニュー開発、丁寧な仕込み等があってこそですが。不思議なことに、どこに行っても、その町、その土地に必ずといっていいほど、ひっそりと街並みの一角にそんな素晴らしい店があります。コロナ禍が収まったら、また、探訪を再開したいと思います。


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3 コメント

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Unknown (大井 秀人)
2020-12-14 22:01:41
私も居酒屋好きです。都心勤務だとチェーン店中心で、なかなか常連と域に達せません。田舎の事業所だと、アットホームな居酒屋があってリーズナブルだし、顔も覚えてもらえる気がします。そういう点で地方勤務が懐かしいです。街中華も居酒屋替わりになります。FLRコストのなせる業ですね。
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Unknown (田本)
2020-12-17 11:08:33
大井さん、中華飲みのコスパはすごいですね!
それに美味しい。コロナに負けず頑張って欲しいです!
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Unknown (たけい)
2020-12-17 13:19:04
短期間ですが、知人のカフェで働いていたときに、FLRコストについて考える機会がありました。
個人経営となると、条件がそろわないと、利益を得るにはかなりの努力が必要となる現実を感じました。

ここでしか飲めないお酒、食べらないメニューがある居酒屋って、不思議と定期的に通うようになりますね。なぜか「今日はこの店のコレが食べたい」ってなるんです(笑)
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