蝶人物見遊山記第209回& 鎌倉ちょっと不思議な物語第367回
面倒くさいから国宝館の資料をそのまま引用いたします。
常盤山文庫は、鎌倉山の開発に尽力した故・菅原通濟氏によって、一九四三(昭和一八)年に創始されました。その母体となるのは通濟氏が蒐集した墨 蹟 (禅僧の書)や水墨画など書画のコレクションで、国宝二点、重要文化財二三点を含みます。鎌倉国宝館では年に一度、常盤山文庫名品展を開催してまいりました。
本年の展示では、国宝・重要文化財を含む墨蹟や絵画、青磁に加えて、鎌倉地方に所在する寺院ゆかりの青磁をあわせて展示します。中国南宋~元時代の禅僧が書いた墨蹟や中国絵画と、それらの影響を受けてわが国で制作された書画との関係を見ていただくとともに、中世鎌倉に多くもたらされた青磁の美しさをお楽しみください。
ということであるが、小津監督の映画でもよく知られている菅原通濟選手は、じつに渋い趣味の持ち主であったことがこの展覧会を見物するとよくわかる。
青磁はあまり感心しなかったが、中国の名僧の墨蹟はなかなか結構なものが多かった。亡くなるその日に書かれた遺蹟があってそれはもう列も筆跡も乱れているのだが、なんともいえずいい味を出してるのである。白鳥の書とはこういうものかと思ってしばらく見惚れていた。
なお当展は7月18日まで当館にて開催中。
マスゾエよりも反省すべきは投票したる211万都民 蝶人