あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2021年蝶人卯月花鳥風月狂歌三昧

2021-05-01 15:20:24 | Weblog

ある晴れた日に 第648回

「春だからわたしギフチョウになりました 早く恋人を見つけなくちゃ」
事故に遭い緊急輸送されてゆく緊急事態宣言の中
秋山の邦晴さんの「音楽史」を鞄に入れたまま車にはねらる
「車には気を付けようね」というておったそのわたくしが車にはねられる
「お名前は?」「生年月日は?」いくたびも救急隊員がわれに尋ねる 
「救急車は呼ばなくてもいい、歩けるよ」そういうつもりが言葉にならず
我を轢きし運転手の証言が私のそれと全然違う
凡庸な知事が治める府県では民草の命を危険に晒される
民草はみなマスクし会食も我慢しおれどコロナは暴れる
N響に入れば超エリートと錯覚しさらなる精進はそこで止まるか
なぜだろう我が国よりも中国の死者感染者の数が少ない
遠くから見れば「7050問題」か我らと息子の土日生活 
あめりかの属国の長が隷属の度合いを深めにあめりかに詣ず
横須賀の大滝町の「朝廷」でコロナ封じのチャーシュー喰らえり
公明党創価学会のシンパだが石原さとみはとても可愛い
マスターズで優勝するのは至難の業19番ホールがなくて良かった
釈迦牟尼はこの末世をなんとみる四月八日はやっとせえのせえ
マンボウが南の国からやって来て「お呼びじゃないね」と帰っていった
文旦は土佐特産の柑橘でザボンあるいはザンボアと呼ばれる 
またしてもなんちゃら評論家が飛び出して「WiNWiNな関係を」と叫ぶ
「朝日」より「鎌倉朝日」が面白く毎月1日を楽しみに待つ
ことごとくピンクのはずが赤白黄種屋が悪いかチューリップが悪いか
皇族は専門の歌人にあらざれば歌会始で下手な歌詠む
「我を見よ」「あたしを見てね」と咲き誇る山には無数の桜があった
「折れた歯の右は残して左下を取り除きましょう」と軽く言われて
ヒトなんてあっと言う間に死んじまう体が知った3・23
人間はいつ死ぬか分からないと初めて身体で思い知らされた日
いつ死ぬか分からないのが人間と身体で知った3・23
「澪つくし」にサクラダジュンコが出ていたね」「桜田淳子どうしてるだろう?」
春なればギフチョウになり桃色のカタクリの蜜を夢中で吸うわれ
門毎に春を告げゆく紋白蝶
門毎に春や春やと紋白蝶

   年毎に自閉症の君が好きになる無能で無力で無垢なる君が  蝶人
コメント
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