あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2021年皐月蝶人映画劇場その2

2021-05-25 14:25:02 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2558~67

1)小林正樹監督の「怪談」
武満徹の音楽は、映像に対峙し、映像と共に新次元へ飛翔する独創的な「音の創造」に全力を尽くしている。
2)黒沢清監督の「アカルイミライ」
2003年公開の話題の映画。脚本と演出はいわずもがな、オダギリジョー、浅野忠信、藤竜也の熱演に加えて北村道子の衣装、蓮見重臣の音楽がよろしい。
3)久松静児監督の「警察日記」
田舎の警察を舞台に様々な人間模様を描く1955年の映画だが、森繁、三国、伊藤、三島など有名俳優がごまんと出演するわりには面白くない。
4)森崎東監督の「喜劇 女は度胸」
1969年の松竹映画で、喜劇と銘打たれているからにはコメディなんだろう。寅さん以前の渥美清などがガアガア騒ぐが煩いだけ。とりえは映画初出演の倍賞美津子くらいか。
5)大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」
大島得意の同性愛映画。音楽と演技で坂本龍一が健闘。しかしどんな日本人でも、こういう戦争映画ではファナチックな愛国主義者に先祖帰りするのは何故だろう。
6)和泉聖治監督の「お日柄もよくご愁傷さま」
父親が急死した日に仲人を務めるのは大変だとよく分かる1996年の喜劇映画。式場で「喝采」を歌う清水ミチコが絶品ずら。
7)市川昆監督の「どら平太」
2000年に公開された山本周五郎原作の痛快時代劇で、脚本が黒澤明、木下恵介、小林正樹、市川昆、橋本忍という超豪華メンバーずら。
8)大森立嗣監督の「さよなら渓谷」 
吉田修一の原作を2013年に映画化。かつて自分を強姦した男と色々あった後で一緒に暮らすようになる。果たして実際にそんなことがあり得るのかは分からないが、この映画の中では確かにそれが起こる。そして女は「幸せになってはいけないと誓ったのに、幸せになりそうになったから」突然男と別れるのよ。ヒロインの真木よう子が迫真の演技ずら。
9)犬童一心監督の「ゼロの焦点」
松本清張のお馴染みの原作を2009年に再映画化。さきの野村監督作品の久我美子、高千穂ひづるが本作では広末涼子、中谷美紀になっていてその点で大きな差がついた。
10)落合賢監督の「太秦ライムライト」
「5万回斬られた男」福本清三主演の2014年の時代劇懐かし映画。今は亡き五味龍太郎にも出てほしかったずら。

  五輪にさえNoと言えない君よ いったい何にNoと言えるの? 蝶人
コメント
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