いっとき日本最高気温タイ記録で有名になった岐阜県多治見市。「美濃焼」と呼ばれる陶器産業で有名な町だ。ここにはラーメン好きな人達に有名な店が何軒かあり、そのうちの1軒が創業昭和38年(1963)という「大石家」。昔ながらの醤油ラーメンのお店だが、その製法とチャーシューの大きさ(分厚さ)で評判。店は川端の車がすれ違えないような住宅街の細い道を行くとある。店前に駐車場があるが、人気の店なので昼時だとここもすぐ一杯になってしまう。少し先に7~8台停められる駐車場もある。店に入ると1卓のテーブル席を除いて他は全て座敷。土間には待っている人用の椅子がある。店は給仕の女性数人と洗い場に数人、調理は男性1人で切り盛りしていて厨房はかなり広く見える。
この日は休日の昼とあって駐車場も一杯。自分の後には店の外にまで待ちが出るほどだった。それでも回転は悪くなく、しばらくして座敷の卓へ。もちろん相席。品書きは並盛り、大盛り、チャーシュー麺などがあるが、自分には「並盛り」で充分。並盛りでも分厚いチャーシュー(厚さ1㎝~1.5㎝)が4枚のっていて、食べ応えは充分。チャーシュー麺は注文した事がないが、チャーシューが6枚位だそうだ。丼の上には他にかまぼこ、メンマ、葱がのっている。スープは今の基準で言うとあっさり醤油味。普通はタレにスープを注ぐが、この店はお湯を注ぐ「お湯割り」という製法で有名らしい(実際の作業は未確認)。麺はごく普通だが、こうした一杯は老若男女みんなが嫌いとは言わないであろう味だ。チャーシューは簡単に噛み切れる位柔らかく、やはりボリュームがすごい。この地方の有名なラーメン店はだいたい食べ歩き、昨今の濃厚なスープのラーメンには食傷気味なので、やはりこういうシンプルな1杯が一番食べ飽きない(歳をとってきた証拠だな)。(勘定は¥750)
すぐ隣の可児市にも同名の支店があり、そちらでもほぼ変わらないラーメンを食べる事が出来ます。
岐阜県多治見市光ケ丘1-139
(大石家 おおいしや おおいしやほんてん)