The Bob Dylan Songbook / Various Artists (1991)
(冗談抜きで)星の数ほど出ているボブ・ディラン(Bob Dylan)のカヴァー・アルバム。ビートルズ(The Beatles)と並んで最も多くカヴァーされているアーティストの1人だろう彼だから、玉石混合なのは当然として、アルバムとして聴き飽きないレベルの作品はそう多くない。最も最近出たこのアルバムにしても、参加メンバーは豪華だけれど、4枚組というすごいヴォリュームがかえって災いして、なかなか聴き込むにまでは至らない。
この「Connoisseur」というレーベルは、まだ存在しているのかどうか分からないが、他にもストーンズ(The Rolling Stones)やデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)のカヴァー曲を集めたコンピレーション盤を出していて、どの盤もとても出来がいい。というか、あぁ、このラインナップならと(自分が)納得出来る選曲なのだ。それらは今も愛聴している。経験上、自分がカヴァー・コンピ盤を気に入る条件は、
① ある程度著名なアーティストばかりのアルバムであること
② ヴォリュームが大きすぎないこと(1枚で充分)
③ (自分が)手に入れにくい曲が数曲でも収録されていること
の3つ位だろうか。①の場合、無名アーティストが素晴しいカヴァーを披露していても、アーティストの顔(特徴)が見えない為に、だからなんなの?っていう状況に陥り易いから。すでにスタイルが確立されたアーティストの変わった側面や、その人なりの料理の仕方が面白い訳だしね。②は先に述べたように、量が多いとお腹一杯になってしまうから。聴いていてもそれが誰だか分からない位のヴォリュームはかえって邪魔。③は聴き飽きたカヴァーばかりだと、別にそのカヴァー・アルバムを手に取る必要がなくなってしまうから。「シングルB面のみの収録曲」とか「サントラのみの収録曲」とかがあるとうれしい。
その点で行くとこのアルバムはきっちりと定番も入っているし、自分が普段聴かないような有名アーティストの曲も入っていて納得の出来。出来ればロッド(Rod Stewart)やバーズ(The Byrds)は1曲で良かったけれど。
01 All I Really Want To Do (Cher)
02 Girl Of The North Country (Rod Stewart)
03 Si Tu Dois Partir (Fairport Convention)
04 You Ain't Going Nowhere (Byrds)
05 Wanted Man (Johnny Cash)
06 Absolutely Sweet Marie (Flamin Groovies)
07 Outlaw Blues (Dave Edmunds)
08 To Ramona (Alan Price)
09 I Pity The Poor Immigrant (Judy Collins)
10 Tears Of Rage (The Band)
11 Love Minus Zero (Walker Brothers)
12 Blowing In The Wind (Bobby Darin)
13 Tomorrow Is A Long Time (Rod Stewart)
14 Too Much Of Nothing (Fotheringay)
15 Knocking On Heaven's Door (Stan Campbell)
16 Wicked Messenger (Faces)
17 Ballad Of Hollis Brown (Nina Simone)
18 You Angel You (Manfred Manns Earth Band)
19 This Wheel's On Fire (Julie Driscoll, Brian Auger & The Trinity)
20 Mighty Quinn (Gary Puckett & The Union Gap)
21 Nothing Was Delivered (Byrds)
22 When The Ship Comes In (The Hollies)
23 Highway 61 Revisited (Johnny Winter)
24 Maggie's Farm (Solomon Burke)
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