名古屋駅(この地方の人は「めいえき」と呼びます)を出て、名駅通を北に向かって5分程行った辺りは近年こそいろいろお洒落な店も出来ているが、若い時分はあまり足を踏み入れた事のない場所だった。最近はビルばかりになったこの界隈には、それでも昔ながらの店が残っていて、名古屋の典型的な居酒屋である八丁味噌ベースのどて煮や串カツ(味噌串カツ)、とん焼きなどをつまむ事の出来る大衆的な店が並んでいるエリアがある(うち1店は閉店した模様)。昔はこの界隈の労働者が帰りに立ち寄る場所だったそうだ。店は明るいうちから営業を始めていて、満員で店に入れない人も軒先にスペースがあり、目の前で焼かれる串や串カツをつまみながら歩道上に溢れて立ち飲みをしています。
土曜日のこの日、当初はすぐ横の「のんき屋」に入るつもりだったのだが、19時前ですでにお店の片付け中(笑)。そして、すぐ横のここ「八幡屋(やはたや)」には待ちの並びが出来ていた。名前を書くようになっていたのでさっと目を通し、カウンターの空きを確認し、名前を書いて少し待ってみる。案の定、程無くしてグループ客を追い越してひとりカウンターに呼ばれた。
さっそく燗酒と串(とん焼き、心臓、肝揚げ)を注文。串はどれも75円と安い。焼きは主人が行い、その周りで若い店員さん達(5名程いただろうか)がいそがしく動き回り注文を捌いていく。隣の棟にもテーブル席があり、1人からグループまで、年齢は若い子達からお年寄りまで様々な客層だ。
まずとん焼きが皿に乗って運ばれた。ここのたれは濃い目。手に着いたたれはテーブルに置かれたカット済み新聞紙で拭く。濃いめなので最初はビールの方が良かったかな。ステンレスのバットに入れられた生のキャベツをソースに漬けてつまみつつ、順次運ばれてくる串を楽しんだ。その間にも次から次へと注文が入り、串カツなんかは皿にてんこ盛りにされて運ばれていく。味噌カツの場合は焼き台の横の大きなどて鍋(味噌おでん)に串カツを潜らせて盛られる。旨そうだったので追加で串カツを何本か注文した。
店の外の歩道にはまだ席待ちをしている人達や、最初から店には入らず、店先に陣取って焼き台の主人の前で立って食べている人がいる。うん、ああやって立って食べるのが一番旨そうだ。(勘定は¥1,200程)
八幡屋 (やわたや)
愛知県名古屋市西区名駅2- 18-7
( 名駅 めいえき ホルモン 串カツ ホルモン通り やわたや やはたや はちまんや )