玩具、人形、文具、店飾の問屋街である浅草橋の江戸通り沿いにある老舗蕎麦店「あさだ」は創業安政元年(1854)。160年というからすごい歴史。店前に竹が植えられていて、まさしく蕎麦屋の風情。手洗いを借りるつもりでちょっと入ってみた。店内は思ったよりこじんまりとしている。店内は古い訳ではなくごく普通。2階もあるようだ。昼時とあってサラリーマンや女性グループでほぼ満員の盛況。給仕の女性が忙しく立ち廻っている。ひとつだけ小テーブルに空きがあったのですぐ案内された。この後に予定があったので残念ながら「蕎麦前」は自粛。さっそく品書き先頭のせいろそばを注文した。
しばらくしてそばが運ばれた。つゆだけ先に啜ってみる。東京の老舗らしくキリッと辛め。出汁の風味よりかえしが強く、自分の好み。そばは角が立って、艶々していていかにも旨そう。つゆをつけて手繰るとしっかり冷水にさらされ冷えていて、食感といい、風味といい、とても旨い。この蕎麦なら温かくてもきっといいだろうなぁ、と思えるしっかりした存在感のそば。まさに自分の好みのそばで、つゆとの相性もばっちり。基本の蕎麦がこのクオリティだと他の品書きも間違いはないはず。次は蕎麦前からいきたいな。(勘定は¥680)
東京都台東区浅草橋2-29-11
(えどそばてうちどころ 江戸蕎麦手打処 あさだ)