ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Out Sound From Way In! - The Complete Vanguard Recordings / Perrey - Kingsley

2014年12月22日 | テクノ・デジタル・ダンス

The Out Sound From Way In! - The Complete Vanguard Recordings / Perrey-Kingsley (2001)

電子(シンセサイザー)音楽の祖とも言われ、いわゆるテクノ音楽のルーツと呼ばれるペリー&キングスレイ(Perry・Kingsley)がヴァンガードに残した音源を集めた編集盤。タイトルはもちろん彼ら自身の作品「The In Sound From Way Out!」(下左)のパロディになっている。自分は彼らの事について全然詳しくなかったのだが、中古店の激安CDの棚にあったこの盤のジャケを見て「!」と思い、即購入して、帰ってから色々調べてみた。なぜジャケでピンときたかというと、ビースティー・ボーイズ(The Beastie Boys)のアルバムの中でも一番好きなこのインスト・アルバム(下右)のタイトルやジャケが、それらに影響を受けて製作されたことを覚えていたから。ただ、音源を手に入れて聴いてみるまでには至っていなかった。

  

彼らは60年代に活動したドイツ生まれのアメリカ人ガーション・キングスレイ(Gershon Kingsley)とフランス人のジャン・ジャック・ ペリー(Jean-Jacques Perrey)の音楽デュオで、このアルバムは1966年に発売された「The In Sound From Way Out!」を含む彼らのヴァンガード時代の作品集。モーグ・シンセサイザー(昔は「ムーグ」って言ってたような…)を使用したピコピコ・サウンドで、最も有名な曲はディズニー・ランドのエレクトリカルパレードに(無断で・笑)使用された「Baroque Hoedown」。あの曲を思い浮かべると、だいたいどんな音楽が収録されているか想像出来るだろう。いわば「おもしろ音楽」の類なので、こればっかり気に入って聴くかと言われると「…」だし、3枚目の現代のアーティスト(Fat Boy Slimら)によるリミックス・ヴァージョンは、はっきり言って大して面白くない。でも、このサウンドがあって初めてポピュラー音楽にシンセサイザーを採り入れる素地が出来たと考えるととても興味深い。それにその元祖の音源が、その時点ですでにけっこう目一杯遊んでいるのがすごい。なんと言ってもまだ60年代の半ば、ビートグループが活躍していた時代だからね。キーボードひとつでどんな音でも出せるようになった今とは違うから、そのエキセントリックさは比べようもない。

中古店にて購入(¥324)

 ・CD (2001/1/23)
・Disc: 3
・Format: Import
・Label: Vanguard Records 

(Perry & Kingsley Jean-Jacques Perrey  Gershon Kingsley1 モーグ・シンセサイザー ムーグ テクノ音楽 電子音楽)

コメント (2)
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