以前に旨い「ころうどん」を味わった岐阜県土岐市駅近くの「妻木屋」。自分は東濃の各地に残る独特なカツ丼を”亜種”と名付けて食べ歩いて遊んでいるが、こちらにも当然カツ丼があるので食べてみないといけない。土岐はいくつかの店に”てりかつ丼”が残っている。どの店もタレは微妙に違うので決まった型がある訳ではないが、この店が昭和5年(1930)創業というからには何かヒントがあるのではと心勇んでやってきた。ちょっと早めに着いたのだがもう暖簾が掛かっている。前回は気付かなかったが、こちらなんと朝から営業しているのだとか。朝一番であのうどんを食べるのもイイだろうなァと夢想しつつ、この日の目当て「カツ丼」をお願いした。和出汁が香る店内の大テーブルで出来上がりを待つ。
出来上がった「カツ丼」は…、玉子とじがのっている。そうかぁ、てりかつ丼ではなかったか。オーソドックスな”カツ煮”タイプではなく、岐阜県の食堂で多くみられる揚げたカツの上からとじ玉子がのせられている”あとのせ”タイプ。上には刻み海苔が振られている。カツをつまみ上げる大きく5つにカットされていてかなり分厚い。なかなかの食べ応え。つゆは多めで丼ぶりの底に少し溜まるほど。てりかつ丼じゃないかという予想は外れたが、美味しくいただいた。これで「戦前の食堂で”てりかつ丼”が作られていたのでは」という仮説はあっさりと否定されてしまった。何でああいうカツ丼が土岐市に? やっぱり古くない「ちちや」が発祥だったりするのかな。そうすると「旭家」は?。謎は深まるばかり。寒くなって店は「味噌煮込みうどん」推しになっているし、岐阜市の絶滅危惧メニュー「天ぷら中華(中華そば・天ぷら入り)」もあるようなのでまた寄ってみよう。(勘定は¥860)
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手打ちうどん 妻木屋 (妻木屋本店)
岐阜県土岐市泉町久尻580-9
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