We Will Rock Rio: The Legendary Broadcasts / Queen (2018)
クイーン(Queen)のライヴ4公演を集めたCD4枚組。タイトルのようにラジオやテレビで放送された音源を基にしていると思われ、それぞれ完全収録ではなく編集がされている。そもそもこれオフィシャルで発売されたCDではない。じゃブートレグ(海賊盤)かというと微妙なところで、以前ならともかく現在は”ハーフ・オフィシャル”などとへんてこな位置付けがされ、アマゾンなどでも容易に手に入る。権利関係がどうなっているのかよく分からないが、何年か前からこういったCDが乱造乱発されて通販市場では普通に購入できるようになってしまっている。あれほど世界的に規制や摘発が厳しくて、故に西新宿には世界中のファンのみならず当のアーティスト本人までブートレグを求めて集まっていたというのに…。ファンからすればどんなものでも聴いてみたいのが本音だが、自分のように何十年も前からそういう物に慣れ親しんだ人間はまだしも、善良な市民(笑)がオフィシャルと勘違いして粗製乱造された音源を購入し、”ガッカリ”するのはあまりよろしくない状況だとも思う(←矛盾は承知・笑)。それはさておき、収録された公演は以下の通り。
- Rock In Rio, Rio De Janerio 1985
- The Summit, Houston 1977
- Estadio Jose Amalfitani, Buenos 1981
- Morumbistadium, Saopaulo 1981
1は南米最大のロック・フェス「ロック・イン・リオ」。25万人の観衆があったといわれているビッグ・イヴェントの第1回目。1985年はこの公演の後に最後の来日となった日本公演もあった(自分は愛知県体育館で観た)。そして伝説のライヴ・エイドとなる(大ヒットした映画「Bohemian Rhapsody」ではライヴ・エイドが何年かぶりのステージかのように演出されていたが実際は違う)。2はアルバム「News Of The World」発表後のアメリカ・ツアーでの演奏。アルバムにはかの有名な「We Will Rock You」「We Are The Chanpion」が収録されているので、これらのライヴ演奏としては最初期に当たるはず。3と4は「The Game」発表後の初の南米ツアーの2公演。
どれも放送されただけに音はサウンドボード(⇔オーディエンス録音)でそこそこ聴けるが、ヴィデオ音源特有の音域だったり、それ故に観客の歓声がオフ気味だったりと、オフィシャル並の音質という訳ではなく臨場感にもやや欠ける。どれも過去に何度もブート化された音源ばかりなので珍しいことは無いし、今の時代、ネットでフルサイズの映像が見られるのでCDでは”イマサラ”感が強い。自分も安くなかったら買わなかったと思うが、年代の違う4公演をサッと聴くには便利。ツアーによってアレンジが若干違ったりするのも聴き比べると面白いし、フレディ(Freddie Mercury)の声域の変化なども興味深い。意外と楽しめた。
オークションにて購入(¥721)
- CD (2018/7/6)
- Disc : 4
- Format: Import
- Label : Coda